不安定な気候や職場環境など、さまざまなストレスを抱えて心や身体が疲れていると、歯茎の腫れや出血となってストレスのサインを出すことがあります。歯茎の腫れや出血があった時は、知らず知らずのうちにストレスを感じているのかもしれません。

身体がお口を通してわたしたちに伝えるストレスのサインを適切にキャッチするために、歯茎が腫れる原因や腫れた時の対処法、腫れを予防する方法を解説します。

ストレスで歯茎が腫れるのはなぜ？

ストレスと歯茎の腫れはどうしてつながっているのか、疑問に思う人もいるでしょう。まず、ストレスと歯茎の腫れの関係性を見ていきましょう。

歯磨きが雑になる

疲れていたり気持ちに余裕がなかったりすると、歯みがきが雑になる日もあるでしょう。しかし、充分な歯みがきができないと、お口の中の細菌は繁殖してしまいます。それが詰め物や被せ物の隙間に入り混むと、歯茎が腫れてしまうことがあります。

唾液の分泌量が減る

ストレスを感じていると自律神経のバランスが崩れ、唾液の分泌量が減ってしまいます。唾液にはお口の中の菌を洗い流す自浄作用があり、唾液を出すことでお口の中を清潔に保っています。しかし、正常な唾液量が分泌されないと、お口の中は歯周病菌が増殖しやすい環境になり、歯茎の腫れが起こります。

免疫力の低下

ストレスを抱えていると自律神経のバランスが崩れ、免疫力が低下します。また、ストレスによって起こりやすい寝不足や不眠も、免疫力を下げる要因です。免疫力が低下した人のお口の中は細菌が活発に活動するため、歯周病が悪化して歯茎が腫れやすくなるのです。

歯ぎしり・食いしばり

ストレスを抱えていると、無意識に歯ぎしりをしたり歯を食いしばったりすることがあります。歯ぎしりや食いしばりによって、歯や歯の根に強い力が加わり続けると、歯やアゴに大きな負担をかけてしまいます。日常的に歯ぎしりや食いしばりをするようになると、歯根膜炎になってしまい、歯茎が腫れることがあります。

ストレスが原因の歯茎の腫れ、どうしたら治る？

歯茎が腫れてしまった時、どのような応急処置ができるでしょう。ストレスが原因の一時的な腫れの場合、応急処置で腫れが収まることもあります。まずは様子をみましょう。

冷やす

腫れを軽減するために、冷やしたタオルや氷のう、冷えピタなどで、腫れた歯茎を頬の外側から冷やします。腫れた歯茎は血液や膿で内圧が高くなっていますが、冷やすことによって内圧を下げ、痛みを軽減させる効果があります。氷を口に入れて直接歯茎に当てると症状が悪化する恐れがあるので、避けましょう。

休息をとる

ストレスを抱えていたり寝不足だったりすることが考えられるので、身体をゆっくり休めて身体の回復に努めましょう。気分転換をしたり、栄養のあるものを食べたりするのもおすすめです。

歯ブラシで優しくみがく

歯と歯茎に間に詰まった食べカスや汚れをきれいに取って、お口の中を清潔にしましょう。お口の中が不潔な状態だと細菌が増え、症状の悪化を招くことがあります。やわらかい歯ブラシで優しくみがくといいでしょう。

市販薬を使用する

腫れた歯茎に痛みがある場合、我慢せず市販の痛み止めを服用しましょう。痛みで眠れなかったり何も食べられず体力を低下させたりするので、無理は禁物です。痛みを我慢することが、かえってストレスになることもあります。

こんな時は要注意！歯科医院受診が必要かも！？

歯茎の腫れは前章の対処方法で落ち着くこともありますが、病気や異常によって腫れているケースもあります。

以上のような症状の場合、放置すると歯を失いかねません。歯茎の腫れの原因を特定するには、歯根や骨の状態をレントゲンで調べねばならないケースもあります。長引く腫れ、繰り返す腫れ、痛みや膿を伴う腫れなどは、歯科医院を受診すると安心です。

ストレスによる歯茎の腫れを予防する方法

まず、ストレスを最小限にすることが第一です。身体を休めることはもちろん、休暇をとったりリフレッシュをしたり、趣味の時間を持ったりし、ストレスを発散していきましょう。お気に入りの歯みがき粉やマウスウォッシュを見つけるのも、おすすめです。ストレスフルな毎日の中で、お口のケアを楽しむことがストレスの解消になるといいですね。

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筆者：seeker編集部