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コラム>小児歯科

2023/11/30

赤ちゃんのおしゃぶりは歯ならびに影響する?メリットとデメリットを解説

赤ちゃんをあやすのに使われるおしゃぶり。おしゃぶりの使用は、赤ちゃんを安心させたりママやパパの負担を軽減したりする効果が期待できるものの、歯並びへの影響やコミュニケーション不足などの懸念から賛否両論あるのも事実です。

そこで今回は、おしゃぶりのメリット、デメリットをお伝えするとともに、歯並びへの影響やおしゃぶりを使用する時の注意点について解説します。


赤ちゃんのおしゃぶりとは?

赤ちゃんのおしゃぶりとは、昔からある子育てグッズのひとつです。ママの乳首に似た形になっているため、赤ちゃんはおしゃぶりをくわえることで、ママのおっぱいを吸っているような感覚になります。

まずは、赤ちゃんがおしゃぶりをするメリットとデメリットについて見ていきましょう。



赤ちゃんがおしゃぶりをするメリット

赤ちゃんがおしゃぶりを使うメリットには、次のようなものがあります。

  • ぐずっている赤ちゃんをなだめる
  • 泣いている赤ちゃんを落ち着かせる
  • 乳幼児突然死症候群のリスクを軽減する効果が期待されている
  • 早産児や低出生体重児など哺乳能力が低い赤ちゃんの哺乳力を高める
  • 鼻呼吸を促せる
  • 親のストレスを軽減できる
  • おしゃぶりに慣れた赤ちゃんは、おしゃぶりを使用することで安心しやすくなります。赤ちゃんのお世話をするママやパパのストレスを軽減する効果も期待できるでしょう。




    赤ちゃんがおしゃぶりをするデメリット

    赤ちゃんがおしゃぶりを使うデメリットとして、次のようなものがあります。

  • 人と触れ合う機会が減ることがある
  • 歯の発達や噛み合わせに影響が出ることがある
  • 言葉の発達に影響が出ることがある
  • 癖になってやめられなくなることがある
  • 親が泣いている理由を考えずに使用しがちになる
  • すべての赤ちゃんに当てはまることではありませんが、多かれ少なかれ上記のようなリスクはあるでしょう。


    ▶乳歯時期については、次のコラムをご覧ください。
    赤ちゃんの歯が生える時期は決まっているの?



    赤ちゃんのおしゃぶりによる歯並びへの影響

    赤ちゃんがおしゃぶりを使用することで、懸念されているのが歯並びへの影響です。歯が生えている状態でおしゃぶりを使用すると、歯が前に出てきてしまったり、歯と歯の間に隙間ができたりすることがあります。

    ここでは、おしゃぶりによる歯並びへの影響について詳しく解説します。



    上顎前突(出っ歯)になりやすい

    上顎前突とは、上顎や前歯が前に出ている歯並びのことです。出っ歯とも呼ばれており、おしゃぶりや指しゃぶりを長期間している子供がなりやすい症状であるといわれています。

    上顎前突は、見た目にコンプレックスを感じやすいだけでなく、噛み合わせが悪くなったり、歯茎が乾燥したりします。状態によっては、歯科矯正が必要になる場合もあるでしょう。

    上顎前突は不正咬合の1つです。不正咬合とは、上下の歯が接触した時に、上下の顎がズレていたり、噛み合わせが悪くなっていたりする状態のことです。悪い噛み合わせが身体にどのような影響を及ぼすのかについてはこちらのコラムをご覧ください。


    ▶歯の嚙み合わせについては次のコラムをご覧ください。
    歯の噛み合わせが悪いとどうなる?原因や影響について解説




    顎の発育に影響が出ることがある

    赤ちゃんがおしゃぶりを吸うときには、顎や前歯に強い力がかかります。そのため口周辺の筋肉や骨への影響が懸念されています。

    特に、生後まもない赤ちゃんは顎の骨がやわらかく、著しく成長している段階です。おしゃぶりを使用することで、顎が十分に発達しなかったり変形したりする可能性がある点は、知っておくとよいでしょう。



    赤ちゃんにおしゃぶりを使用する時の注意点

    赤ちゃんにおしゃぶりを使用する理由は、以下のように大人の都合である場合が多いかもしれません。

  • 外出先で静かにしてほしい
  • 早く寝かしつけたい
  • 泣き止ませる方法がわからない
  • 言葉のわからない赤ちゃんに、「静かにして」「早く寝て」「泣くのを止めて」と言ったところで伝わるはずがありません。そういった場合には、おしゃぶりに頼るのもひとつの方法です。おしゃぶりを使うことで、赤ちゃんも親もストレスなく、その場をしのげるでしょう。

    しかし、いつまでもおしゃぶりに頼っていられるわけでもありません。2、3歳くらいになると、言葉を使ったコミュニケーションが取れる子供も増えてきます。ある程度成長したら、「静かにしないといけない場所」「寝なければならない時間」「イヤなことは言葉で伝える」といったことを教える必要があります。



    おしゃぶりを赤ちゃんに使用するのであれば、おしゃぶりで精神的な安心感を与えるのは2、3歳までにしましょう。言葉でコミュニケーションが取れるようになってきたら、徐々におしゃぶりを卒業するよう促すことをおすすめします。



    赤ちゃんにおしゃぶりを使うなら

    赤ちゃんにおしゃぶりを使用するのであれば、メリットとデメリットを把握しておくことが大切です。また、歯並びへの影響を踏まえて、おしゃぶりの卒業タイミングをあらかじめ考えておくようにしましょう。

    楽しく無理なく子育てするためにも、上手におしゃぶりを活用してみてはいかがでしょうか。



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    筆者:seeker編集部

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