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2021/05/07
子供の歯みがきのコツとは…?むし歯予防おすすめグッズも紹介!!
「子供が歯磨きを嫌がる...」「どうしたらみがいてくれるの?」「仕上げ磨きは何歳まで?」「子供が自分で歯磨き!でも汚れは落ちているの?」子供の歯磨きにまつわる不安や悩みは尽きません。ハッキリとした答えがわからないまま、いつの間にか子供が成長しているなんてことも少なくありません。 子供の歯磨きには、年齢に応じたコツがあります。毎日楽しく虫歯予防をし、歯磨きが好きになるグッズの紹介とともに、不安や悩みを和らげていきましょう。
歯ブラシを口に入れるのが嫌
歯が生える前から歯ブラシを口に入れる練習をしていると、抵抗なく歯磨きが始められることがあります。その時点で既に、歯ブラシを嫌がるようであれば、鏡を使って自分の姿を見せてあげたり、大人も一緒に歯磨きをしたりして、一緒なら大丈夫という安心感を与えてあげることができます。また、遊びの一環としてお人形を使ったゴッコ遊びで慣らしてみるのもおすすめです。
集中力がなく続けるのが難しい
お気に入りの歌や音楽を流し、「この歌が終わるまでは歯みがきしましょう!」と、あらかじめ時間を決めて、子供に歯磨きはいつ終わるのかを伝えてみましょう。例えきれいにみがけていなくても、嫌がらずに歯磨きできたことを褒めるのも大事なポイントです。褒められるとやる気が出て、明日も歯みがきをしようと思えるものです。
仕上げみがきが嫌
仕上げみがきをする時のお父さんやお母さんは、とても真剣で、もしかしたら少し怖い表情になっているかもしれません。ぐずる子供を押さえつけ、口の中に歯ブラシを入れるので、つい真剣になってしまいますが、その緊張感が子供に伝わり仕上げみがきを嫌がっているかもしれません。 仕上げみがきは、リラックスした笑顔を心がけましょう。大好きなキャラクターになりきってみたり、お面などを付けてみがいたりすると、喜ぶかもしれません。歯みがきを嫌がる子の原因は子供によって様々ですが、子供の大好きなアイテムやキャラクターなどを活用し、褒めることでやる気を促しながら楽しく歯みがきしましょう。
仕上げみがきはいつまで必要?
年齢が上がると自分で歯をみがくようになりますが、子供一人での完璧な歯みがきとなると、容易なことではありません。そのため、大人が仕上げみがきを行います。仕上げみがきによってとりきれなかったプラークをできるだけ取り除き、大人になってからも健康なお口をキープできるような生活習慣づくりを促します。では、仕上げみがきは何歳まで行う必要があるのでしょうか。 自分でしっかり歯みがきできるようになるのは、個人差がありますが大体10~12歳くらいと言われています。また、12歳で生えてくる奥歯には細かな溝がありプラークが溜まりやすく生えてすぐは隣の奥歯との高低差もあるため、むし歯になりやすいといわれています。そのため12歳くらいまでは大人が仕上げみがきを行うといいでしょう。
そうはいっても、小学校高学年にもなると恥ずかしがって仕上げみがきをさせてくれないかもしれません。そうならないように、小さなうちから歯みがきの仕上げには大人がチェックする習慣を付けていくことがポイントです。 プラークは歯と同じ白い色をしているので、ぱっと見ただけではどこがみがけていないのかわかりづらいこともあります。そんな時は、みがき残し確認グッズを使用してみるといいでしょう。みがき残しに反応し色がつく『染め出しチェック』等でプラークの染め出しを行い、どこにプラークが残っているのかを確認することにより、子供の歯みがきへの意識の変化が見られるかもしれません。子供のむし歯は進行が早く、大人が気づいた時には重症化している場合もあります。仕上げみがきをして、歯はもちろん、舌や粘膜の状態をよく観察することで、お口の中の異常にもいち早く気付くことができるのです。
むし歯なしをキープするメリット
人生の先輩が「歯だけは大切にね」と、話しているのをよく耳にします。年齢を重ねても歯を失うことなく、むし歯のない健康なお口をキープしていると味わうことや食べることはもちろん、大きな口を開けて笑ったり会話したりするなど、人生をよりいっそう謳歌することができるでしょう。 子供の歯においては、乳歯がむし歯になっても生えかわるから治療する必要はないという話も聞きますが、乳歯の虫歯が原因で永久歯の生え変わり方に影響を及ぼしたり、神経までたどり着いてしまったむし歯菌の移行により永久歯もむし歯になってしまったりという、恐ろしいケースも考えられます。むし歯のないお口をキープするためには、子供の頃からの努力が必要なのです。
子供のむし歯予防におすすめグッズ
最後に、具体的にむし歯予防に役立つアイテムを紹介します。 フッ素はむし歯の原因となる酸の生成を抑制し、歯の再石灰化促進を担ってくれる優れものです。むし歯予防に効果的な濃度のフッ素は、歯科医院で探してみるといいでしょう。スプレータイプやジェルタイプ、フルーツ味やミント味など、ラインナップも豊富です。小さな子供から大人まで、年齢を選ばず取り入れられるイチオシのお口ケアアイテムです。正しい使い方については歯科医師や歯科衛生士に聞いてみると安心です。
また、子供の歯みがきのモチベーションとして、キャラクターの歯ブラシや子供用の電動歯ブラシ、好みの味がする歯磨き粉や香りのついたデンタルフロスなどを取り入れてみるのもおすすめです。最近では、歯みがきを習慣化するスマホアプリなどもあり、ゲーム感覚で楽しく歯みがきの時間を過ごすきっかけになるかもしれません。これからも続く歯みがき、楽しく正しく取り組んでいきたいですね。 歯科医院ではブラッシング指導やフッ素塗布、シーラント施術なども実施しています。自宅でできるケアだけでなく、歯科医師や歯科衛生士による継続的な予防処置や定期健診もおすすめです。
筆者:seeker編集部