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2022/06/17

奥歯の被せ物、セラミックと金属どちらを選ぶ?メリット・デメリット徹底比較!

奥歯がむし歯になってしまうと、被せ物をして治療を行うことがあります。その際、私たちが選択せねばならないのが、被せ物の素材です。今回のコラムでは、奥歯の被せ物を選ぶ際に比較される金属とセラミックについて、メリットやデメリットを比較し、選び方のポイントをまとめました。


奥歯の役割

奥歯の被せ物を選ぶにあたり、まずは奥歯がお口の中でどのような役割を担っているのか、知る必要があります。奥歯は歯科では「臼歯」と呼ばれ、合わせて合計16本の小臼歯と大臼歯からなります(親知らずを除く)。

奥歯の役割で一番最初に思い浮かぶのが、食事をする時に食べ物を噛み砕いたりすり潰したりすることです。ものを噛む時、私たちの奥歯には体重とほぼ同等の力がかかるといわれています。奥歯に噛み合う力が加わり、体内での消化や吸収をスムーズにするのです。

また、奥歯は上下の歯を噛み合わせた時、下アゴが必要以上に奥に入らないためのストッパーのようなもので、アゴの位置を決めるのは小臼歯の役割です。また、第一大臼歯には、奥歯をしっかりと噛みしめた時に噛み合う高さを決める役割があります。

そのほか、奥歯でしっかり噛みしめることで体幹を固定し、身体に力を入れたり瞬時に身体を動かしたりしています。奥歯を噛み締めることで、スポーツをする時や高齢者の転倒防止にも一役買っているのです。



奥歯の被せ物の種類は?

歯ブラシが届きにくく、みがき残しがちな奥歯は、むし歯になりやすい歯です。そのため、治療の際に被せ物が必要になるケースが少なくありません。奥歯の被せ物は、大きく分けて金属の被せ物と白い被せ物に分けることができます。金属の被せ物は、金合金や金銀パラジウム合金で作られます。白い被せ物は、セラミックや硬質レジン、ジルコニアを素材として作られています。

前述したように、奥歯は非常に重要な歯です。保険適用有無や機能性など、さまざまな被せ物から、予算やライフスタイルに合わせて適切な素材を選ぶ必要があります。次章から、被せ物でよく比較される金属とセラミックのメリットやデメリットを解説しましょう。



金属の被せ物で治療する

保険が適用される素材で奥歯の治療をする場合、銀歯かレジンから選択することになりますが、レジンは強度が弱いため、強い力のかかる奥歯には適さないことが多く、治療の大きさが一定のサイズを超えると、銀歯を選択することになります。まずは銀歯を含めた、金属での治療について考えてみましょう。



メリット

金属の被せ物は、金合金でできた金歯と金銀パラジウム合金でできた銀歯に分けられます。銀歯は古くから奥歯の治療で使われていた素材で、保険が適用されるため数千円での治療が可能です。金歯は非常に丈夫な素材です。腐食に強く柔軟性があるため歯としっかり密着するように治療ができます。硬さが自然の歯に近く、噛み合わせがよいこともメリットです。



デメリット

金属の被せ物のデメリットは、治療跡が一目で分かってしまうことです。奥歯といえど、口を開けて笑ったり喋ったりすると、金歯や銀歯が見えてしまうのです。また、金属の被せ物は時間の経過とともに少しずつお口の中に溶け出し、やがて金属アレルギーを発症したり、歯茎が黒く変色したりするケースもあります。

そのほか、温度を伝えやすいという金属の性質ゆえ、神経の残った歯への被せ物はしみて痛みが出やすいこともデメリットです。銀歯においては他の素材と比較すると、装着した際に隙間ができやすいため、二次むし歯のリスクが高くなります。




セラミックで治療する

セラミックには、ハイブリッドセラミッククラウン、メタルボンドクラウン、オールセラミッククラウンなど、さまざまな種類があります。細かく見るとそれぞれにメリット・デメリットがありますが、ここでは広くセラミックの被せ物のメリットとデメリットを挙げ、金属と比較してみましょう。



メリット

セラミックのメリットは、治療跡が分からない白さです。白くて美しく、種類によっては限りなく自然な歯の色に近づけられるセラミックは、変色することもなく、治療をしたことを他人に気づかれることがありません。特殊な接着剤を用いて装着するので、削った歯としっかり一体化します。劣化しにくい素材なので、表面に傷がつくこともほとんどありません。被せ物の劣化した箇所にプラークが蓄積し、お口の中が清潔に保てないケースがしばしばありますが、セラミックの場合その心配がないのです。また、金属アレルギーの心配がある時には、金属を使用しないオールセラミックの被せ物を選ぶことができます。



デメリット

セラミックの被せ物は保険が適用されないため、全額自己負担で治療を行います。歯科医院によって異なりますが、数千円で治療ができる銀歯に比べ、数万円から高いもので10万円を超えることもあります。また、再診料や検査費用なども自費診療になるので、治療にかかる総額を事前に把握することが大切です。

また、金属に比べてやや脆いため、噛み合わせが強い人や歯ぎしりや食いしばりの癖がある人には、割れてしまうリスクが伴います。割れない被せ物にするためには、厚みを持たせる必要があります。被せ物に厚みがあるということは、歯を削る量が多くなることを意味します。

治療に必要な料金や金属の使用有無、硬さ、変色しやすさ、耐久性などは、セラミックの種類によって異なるので、セラミックを使用する際は歯科医院に相談しましょう。




まとめ

以上のことから、金属の被せ物はセラミックに比べ、審美的な面でのデメリットがあります。またメインテナンスの費用や時間、銀歯が被せられた歯が再びむし歯になるリスクを踏まえて選択する必要があります。一方、セラミックの被せ物は、費用面や強度を考慮して選択する必要があります。

​奥歯の被せ物を選ぶ時には、審美性はもちろん、金属アレルギーの有無、治療費の予算、奥歯の噛み合わせに影響を及ぼす癖など、さまざまな面から検討を行いましょう。



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筆者:seeker編集部

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