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2023/11/21
ブリッジはどのくらい持つ?長持ちさせる秘訣とは

失った歯を補う治療法の一つである「ブリッジ」ですが、どのぐらいの期間使えるかご存知ですか?治療の負担などを考えると、できるだけ長持ちさせたいと思う人も多いのではないでしょうか。 今回は、ブリッジの耐久年数や長持ちさせる方法について紹介します。
ブリッジの耐久年数
ブリッジの耐久年数は、平均で7~8年程度と言われています。しかし、虫歯・歯周病の状態やブリッジの材質、噛む力の強さなどによっても差があります。 日々のケアがきちんと行えていなかったり、歯ぎしりや食いしばり、虫歯、歯周病といった歯やブリッジにとって悪い条件が揃ったりすると、その分耐久年数は短くなるでしょう。 逆に、ケアをきちんと行い口内環境が良い場合は、10年以上持つこともあります。
ブリッジが使えなくなる原因
ブリッジが使えなくなる主な原因を見ていきましょう。
虫歯や歯周病
ブリッジそのものは人工歯であるため、虫歯や歯周病になることはありません。しかし、ブリッジの支えとなる歯が虫歯になったり、その下の歯茎が歯周病になったりすることがあります。 虫歯や歯周病が進行すると、痛みや違和感が出るだけでなく、膿が溜まったり歯茎の腫れや出血が起きたりなどのトラブルが生じるリスクも大きくなります。 支えとなる歯が虫歯や歯周病になった場合は、ブリッジを外して治療を行うのが一般的です。新しいブリッジを装着する際には、再度支えとなる歯を削る必要があります。 そのため、再治療をするたびに支えとなる歯の面積がどんどん小さくなり、結果的にブリッジが使えなくなってしまうのです。

歯の根の破損
転倒などが原因で歯に強い衝撃が加わったり、歯ぎしりや食いしばりによってブリッジに負担がかかったりすると、支えとなる歯の根が割れたり折れたりすることがあります。 歯が割れたり折れたりしていても、歯茎で歯根が隠れているため、見た目ではわからないことが多いです。痛みや違和感が出てから歯科医院で診察を受け、初めて歯の根の破損が判明することも少なくありません。 支えとなる歯の根に破損などの異常がある場合は、歯根にブリッジを支えるための力をかけることが難しいため、ブリッジを継続して使用するのは難しいでしょう。
ブリッジの劣化
ブリッジが使えなくなる原因には、ブリッジ自体の劣化によるものもあります。経年劣化によりブリッジが割れてしまったり、使用しているうちに黒ずみなどの変色が生じたりした場合は、そのままブリッジを使用し続けることは難しいかもしれません。
ブリッジを長持ちさせる方法
ブリッジを長持ちさせる方法を具体的に見ていきましょう。
ブラッシングを工夫する
ブリッジは支えとなる歯に人工歯を被せる構造であるため、被せた人工歯と歯茎のキワに汚れが溜まりやすくなります。この部分を意識してブラッシングを行うと良いでしょう。 歯ブラシが届きにくい奥歯などには、ヘッドが小さいタフトブラシを使うのもおすすめです。
▶タフトブラシについては、次のコラムをご覧ください。 ワンタフトブラシの効果とは?
専用のフロスや歯間ブラシを使う
毎日のブラッシングに加え、専用のスーパーフロスや歯間ブラシといった補助清掃具を使ってお手入れをすることも大切です。 歯と歯の隙間には、歯ブラシによるブラッシングだけでは落としきれない汚れが残っています。特にブリッジは連結した被せ物であるため、ブリッジを支える歯と歯茎の間にも食べかすや汚れが溜まりやすいです。 ブリッジの土台となっている部分と橋渡しをしている人工歯の隙間にスーパーフロスや歯間ブラシを使うと、歯と歯の隙間まできれいに磨くことができるでしょう。
▶ブリッジのお手入れについては、次のコラムをご覧ください。 ブリッジのお手入れ、アイテムは何が必要?

食いしばりや歯ぎしりの対策をする
食いしばりや歯ぎしりの癖がある人は、「ナイトガード」というマウスピースを使うこともブリッジを長持ちさせることに繋がります。 歯を食いしばったり歯ぎしりをしたりしてしまうと、歯に非常に大きな負担がかかってしまいます。強度と耐久性が高く、ブリッジ治療で使われることが多いセラミックでも、継続的に負担がかかると欠けることがあり、ブリッジの破損に繋がることもあるでしょう。 日中であれば意識することで対策できますが、寝ている間はそうはいきません。歯ぎしりや食いしばりがある人はナイトガードを装着し、寝ている間の歯を保護しておくと安心です。
▶歯ぎしりについては、次のコラムをご覧ください。 歯ぎしりは治る?原因と対処法を知ろう!
定期的に検診やメンテナンスを受ける
ブリッジを長持ちさせるには、歯科医院での定期的な検診やメンテナンスを受けることも大切です。 検診やメンテナンスによって、普段のブラッシングだけでは取りきれない汚れを除去できるだけでなく、残っている歯の健康状態の確認もできます。噛み合わせの確認も行うため、必要があればブリッジへの負荷も調整してもらえるでしょう。
▶定期健診については、次のコラムをご覧ください。 定期検診行く?行かない?これがお口の健康の分かれ道

治療後の正しいケアが大切
ブリッジの治療が終わったら、あとは何もしなくて良いというわけではありません。口内に人工物を使用するため、これまでよりも気を付けてケアをしていくことが必要です。 ケアを怠ると虫歯や歯周病が再発し、場合によってはせっかく受けた治療が無駄になってしまうこともあります。 歯の健康のためにもしっかりとケアを続け、良い状態をできるだけ長く保てるようにしましょう。
筆者:seeker編集部