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2025/02/06

歯の被せ物の寿命はどれくらい?種類別に解説

歯の被せ物は、虫歯や損傷から歯を守るための大切な治療です。 しかし、「被せ物にはどれくらいの寿命がある?」「種類によって違いは?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、保険適応のものから保険適応外のもの、歯の被せ物の種類や寿命、長持ちさせるためのポイントについて解説します。


歯の被せ物が必要なケース

歯の被せ物は、歯の健康や機能を守るために欠かせない治療法です。
歯が損傷したり、虫歯が進行した場合などに使用され、以下のような状況では、歯の被せ物が必要になることがあります。


大きな虫歯がある場合:虫歯が歯の大部分を侵食していると、詰め物だけでは歯を支えられなくなるため、被せ物で補強します。

歯が割れたり欠けたりしている場合:亀裂や欠損がある場合、歯を守るために被せ物が必要です。

根管治療後:治療によって歯が弱くなりやすいため、強度を補うために被せ物を装着します。

審美目的:歯並びや色を改善し、美しい見た目を取り戻す目的で使用されることもあります。


▶具体的な治療の流れはこちらの記事をご覧ください。
歯の被せ物、治療の流れを教えて!




歯の被せ物の種類とそれぞれの寿命(保険適応)

歯の被せ物は、その種類や素材によって寿命や特徴が大きく異なります。
特に保険が適用される被せ物は、コストパフォーマンスに優れており、機能面でも十分な選択肢が揃っています。
それぞれの特性を理解し、自分の状況に合ったものを選びましょう。


金属

保険適用で良く使用される金属はパラジウム合金です。この金属製の被せ物は、保険が適応される選択肢の中で最も耐久性が高く、特に奥歯に使用されることが多いです。

  • 寿命:約5~7年
  • メリット:硬い食べ物にも耐えられる強度があります。
  • デメリット:金属の見た目が目立つため、前歯には向きません。また、金属アレルギーのリスクがあります。

  • レジン

    レジンは、主に前歯に使用されるプラスチック製の被せ物です。硬質レジンジャケット冠と呼ばれ、保険適用で使用される白い被せ物はこちらを使用していることが多いです。

  • 寿命:約5~8年(変色は2~3年目から発生)
  • メリット:価格が安く、自然な見た目を作ることができます。
  • デメリット:耐久性が低く、経年劣化や色素のある食べ物により着色しやすいです。

  • CAD/CAM

    CAD/CAM技術を用いて作られるプラスチック系の被せ物で、保険が適応されます。
    見た目は自然ですが、耐久性が弱いため、歯ぎしりや食いしばりが強い方は劣化が早くなる可能性があります。

  • 寿命:約4~5年
  • メリット:見た目が自然で、金属アレルギーの心配がありません。
  • デメリット:金属に比べて割れやすい場合があります。

  • ▶CAD/CAMについての詳しい記事はこちらをご覧ください
    CAD/CAMで白い詰め物・被せ物が保険適用に!メリットと注意点


    歯の被せ物の種類とそれぞれの寿命(保険適応外)

    保険が適応されない被せ物は、費用が高いものの、耐久性や審美性に優れている点が特徴です。 それぞれの素材には異なるメリットとデメリットがあり、自分のライフスタイルや目的に合った選択が必要です。

    ここでは、主な保険適応外の被せ物について詳しく解説します。


    セラミック

    セラミックは、天然歯に近い見た目と滑らかな表面が特徴です。セラミックの種類はいくつかありますが、一例としてオールセラミックやe-maxなどがあります。

  • 寿命:10年前後
  • メリット:非常に美しく、耐久性に優れ、金属を使用しないためアレルギーのリスクがありません。
  • デメリット:価格が高い(1本10~18万円程度)、歯ぎしりなどの横に揺れる力や転倒などの外部からの衝撃には弱く、ヒビが入ったり先端が欠けたりすることがあります。

  • ジルコニア

    ジルコニアはセラミックの一種ですが、人工ダイヤモンドとも言われるほど高い耐久性と審美性を兼ね備えた高品質な素材です。

  • 寿命:約15~20年
  • メリット:非常に硬く、長期間使用しても変形や劣化が少ないです。
  • デメリット:自然な色調に見せるためには、ジルコニアの表面に細かな色をつけるなど高度で繊細な技術が必要になります。

  • 金属

    ゴールドなど保険が適応されない金属の被せ物は、非常に耐久性が高いです。

  • 寿命:約10~20年
  • メリット:錆びないうえに、丈夫で柔軟性があります。土台となる歯に馴染みやすく、土台との隙間や段差ができにくいので汚れが落としやすいです。
  • デメリット:審美性に欠け、見た目が金属そのままです。

  • メタルボンド

    金属フレームの上にセラミックを焼き付けた被せ物です。正式には陶材焼付鋳造冠といいます。

  • 寿命:約8年
  • メリット:審美性と耐久性のバランスが良く、多くのケースで使用可能です。
  • デメリット:長期間使用すると金属部分が露出することがあります。



  • 歯の被せ物の寿命を左右する要因

    歯の被せ物の寿命は、素材の特性だけでなく、使用する人の生活習慣やケアの仕方によっても大きく変わります。
    そのため、被せ物をできるだけ長く使うには、自分の口腔内環境を理解し、適切なケアを続けることが必要です。

    ここからは、寿命を左右する具体的な要因について詳しく見ていきましょう。


    口腔内環境

    口腔内の清潔の維持は、被せ物を長持ちさせるために重要です。不十分な歯磨きやフロスの不使用は、虫歯や歯周病を引き起こし、被せ物の劣化を早めます。


    歯軋りやくいしばりの影響

    歯ぎしりや強い噛みしめは、被せ物に負担をかけ、ヒビ割れや破損を引き起こすことがあるため、マウスピースを使用して保護すると良いでしょう。


    年齢や食生活の変化

    年齢を重ねると噛む力が弱くなったり、食生活の影響で歯にかかる負担が変化します。硬い食べ物や砂糖を多く含む食品を控えることで、被せ物の寿命を延ばすことができるでしょう。


    噛み合わせの強さやバランス

    噛み合わせが悪いと、一部の歯に過剰な力がかかり、被せ物が早く劣化します。歯科医で定期的にチェックを受けることが大切です。




    歯の被せ物が寿命のサイン

    被せ物が寿命に近づくと、以下のようなサインが現れます。

  • 被せ物が緩んだり外れたりする。
  • 噛み合わせが以前と違う感じがする。
  • 被せ物にヒビや欠けが見える。
  • 痛みや違和感が出てくる。
  • これらの症状がある場合は、早めに歯科医を受診し、適切な対策を取りましょう。


    歯の被せ物の寿命を知って適切にケアしよう

    歯の被せ物は、選び方や日常的なケアによってその寿命が大きく変わります。正しいブラッシングやフロスの使用、定期検診の受診など、基本的なケアを怠らないようにしましょう。

    また、噛み合わせや食生活に気を配ることも、被せ物の寿命をさらに延ばすことに繋がります。



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    筆者:seeker編集部

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