コラム>歯科トレンド
投稿日:2025/03/13
更新日:2026/03/31
ドライソケットとは?抜歯後の強い痛みと原因、治療法、放置するリスクについて解説
抜歯後に強い痛みが続く場合、それはドライソケットかもしれません。ドライソケットとは、通常抜歯後の傷口に形成されるはずの血餅(けっぺい)ができなかったり、剥がれてしまったりした状態のことをいいます。多くの場合で強い痛みを伴うため、歯科医院での処置が必要となります。
この記事では、ドライソケットの原因や治療法、放置するリスクについて詳しく解説します。
抜歯後の痛み、実はドライソケットかも?
ドライソケットの原因1 血餅が形成されない
通常、抜歯後の傷口は血餅によって保護されます。この血餅は、細菌の侵入を防ぎ、傷の治癒を促進する重要な役割を果たします。
しかし、以下のような理由で血餅が形成されなかったり、剥がれてしまったりすることがあります。
血餅が失われると、傷口が剥き出しになり、神経が刺激されやすくなります。これにより、通常の抜歯後の痛みよりも強い痛みが続くことがあります。
ドライソケットの原因2 体調や環境の影響
体調や生活習慣もドライソケットの発症に影響を与えることがあります。

痛みがいつまでも続く・増す場合の注意
通常、抜歯後の痛みは1~2日で徐々に和らぎます。しかし、ドライソケットの場合、痛みが強くなり、長引くのが特徴です。
以下のような症状が見られたら、すぐに歯科医院を受診しましょう。
抜歯した部分が白かったら要注意
通常、抜歯後の傷口は血餅で赤黒く覆われます。しかし、ドライソケットになると、血餅がなくなり、歯槽骨(しそうこつ)が露出するため、白っぽく見えることがあります。
また、ドライソケットは自然治癒までには時間がかかるため、歯科医院での治療が必要です。放置すると細菌感染のリスクが高まり、炎症が広がる可能性があります。

ドライソケットになった場合の治療法
ドライソケットになった場合、早めに歯科を受診し、適切な治療を受けることで、症状の悪化を防ぐことができます。具体的な処置方法について詳しく解説します。
創部の洗浄と抗菌処置
歯科医院では生理食塩水や消毒液で傷口を丁寧に洗浄し、ドライソケット周囲の細菌や食べかすを除去します。
その後、抗菌薬を含むガーゼや鎮痛薬を使用し、保護処置を行います。
血餅を補うための処置
ドライソケットの治療では、血餅を補うための処置が行われることもあります。血餅が失われると骨が露出し、強い痛みや感染のリスクが高まるためです。
具体的な処置としては、縫合やテルプラグの注入、再掻爬等が考えられます。
テルプラグとは、コラーゲンでできたスポンジのことです。これを血餅が抜けた穴に詰めることで、血餅の代わりに患部を止血したり、傷口の再生を促したりできます。
傷口の状態によっては、あえて再度患部を出血させ、血餅が再度作られるようにする再掻爬という処置を行うこともあります。
患部を出血させる際には麻酔をするため、処置の際には痛みはほとんどありません。
ただ、施術後に痛みが続く可能性があるため、事前に歯科医師に痛んだ際の対応などを確認しておくと安心できるでしょう。
縫合が必要な場合
傷口が広く、自然治癒が難しいと判断された場合は、縫合を行い、傷の治りを促進することがあります。親知らずの抜歯後など、傷口が大きい場合には縫合が効果的です。

早めの治療が大切
抜歯後の痛みが3日以上続き、傷口が白く見える場合は、ドライソケットの可能性があります。痛み止めを飲んでも痛みが治まらない場合は、早めに歯科医院を受診することが重要です。
また、抜歯後の適切なケアを行うことで、ドライソケットのリスクを軽減できます。喫煙を控える、強いうがいをしない、口腔内を清潔に保つといった対策を徹底し、トラブルを未然に防ぎましょう。
▶親知らずについては、次のコラムもご覧ください。 親知らずの抜歯は必要?難しいケースや抜歯後の注意点について解説
筆者:seeker編集部
監修者・コメント
歯科医師
都内歯科医院勤務
三宅 友紀 先生
抜歯後は通常、傷口に血餅(けっぺい)が形成され、それが保護膜の役割を果たしながら徐々に治癒していきます。しかし、この血餅が何らかの原因で失われるとドライソケットとなり、骨が露出して強い痛みを伴うことがあります。特に親知らずの抜歯後に起こりやすく、喫煙や強いうがい、創部への刺激などがリスクを高める要因とされています。
抜歯後に痛みが強くなったり長引いたりする場合は自己判断せず、早めに歯科医院で診察を受けることが大切です。

























