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コラム>虫歯

2020/02/08

歯の根の治療、どうして何回も歯医者さんに行かなきゃならないの?

歯の神経を抜くほどの酷い虫歯になると、歯医者さんに何回も通わなくてはいけなくなりますが、「1回で治してほしい!」というような声もよく見かけます。何故何度も治療に行かなくてはならないのでしょうか?まずは治療内容を簡単に説明していきます。




歯の根の治療

虫歯になったら歯がひどく痛んだり、歯肉が腫れたりします。このような時に、歯髄の一部や全部を除去してその歯を救い、長い間機能させる為にも「歯を残す治療」をしていく事になります。そこで、神経を抜くという治療が行われるのです。



神経を抜く治療①

神経を抜く治療では、痛みや歯肉の腫れ、歯の外観を注意深く観察し、さらにX線写真による診査、感染状態を知るための検査など、たくさんの検査をします。その結果をもとに、症状の原因となる、歯の根の中心を通る細い管(根管)の処置を行います。その細い管は、直径1ミリ以下と非常に細く、しかも硬くなった部分や湾曲している部分もあります。その管に対して小さな器具を使って清掃し、形態を整えるという、非常に繊細で高度な作業が行われます。

この説明でも、質の高い治療を提供するためにはトレーニングと、高度な技術が必要な治療だということがお分かり頂けると思います。質の高い治療を提供するために、最近ではマイクロスコープ(顕微鏡)を用いる先生も増えてきています。



神経を抜く治療②

清掃をした後消毒を行い、症状に応じた薬剤を隙間なく詰めたり、レーザーなどで殺菌したりします。この時、殺菌した歯の管(根管)に虫歯の菌が入ることは絶対に避けなくてはならないので、歯科医院によっては菌の侵入を防ぐ為にゴムの膜で治療する歯だけを表出させる「ラバーダム(保険適用外)」というものを使ったりしながら、専用の薬剤で細い管を充填します。

その後、通常の虫歯治療の様に被せ物をし、形を整えて噛み合わせを確認していきます。以上の工程が、神経を抜いて患者さんが不自由なく生活できるようになる為に、必要な治療の流れです。




保険適用の治療

日本の保険適用の治療をする為には、国が決めた治療のルールに従わなければなりません。そのルールでは1回の治療で、できる範囲や、使っていい材料、工程が決まっています。その為、健康保険を使う患者さんは、何度も歯科医院に行き、治療をしなければなりません。

また、神経を抜くほどの虫歯になっている場合は、歯茎の腫れなどが出ているケースがあるため、治療後に腫れが引くまで待つことが必要なケースもあります。


まとめ

丁寧な治療が必要である事と、保険診療のルール、この2点によって、かなり時間がかかる治療となっているのです。ですが、歯を健康な状態に保ち、何不自由なく食生活を過ごす為に必要なことなので、しっかりと全部の治療が終わるまで通院して行くことが大事です。



■参考文献 
日本歯内療法学会
http://www.jea.gr.jp/index.html



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筆者:seeker編集部

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