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コラム>虫歯

投稿日:2025/10/02

更新日:2025/10/02

二次カリエスとは?治療した虫歯が再発する原因と予防法を解説

昔治療した歯がまた虫歯になってしまい、驚いた経験はありませんか。
詰め物や被せ物で一度は治療を終えたはずなのに、時間が経って再び虫歯になることがあります。これは「二次カリエス」と呼ばれ、詰め物や被せ物の下で静かに進行します。

二次カリエスは詰め物や被せ物の下で進行するため、自分では気がつきにくいことも多いのが特徴です。
原因は経年劣化や清掃不良、噛み合わせの問題などさまざまですが、正しい予防策を知ることで再発を防げるでしょう。

今回は、二次カリエスの特徴・原因・予防法について解説します。


二次カリエスとは治療した虫歯が再発すること

二次カリエスとは、虫歯治療後の詰め物や被せ物のすき間から虫歯菌が侵入し、再び歯が溶かされる状態を指します。
治療した部分と新たな虫歯との境目は見えにくく、特に奥歯や詰め物の下では発見が難しいのが特徴です。

表面は健康そうに見えても、中では虫歯が進んでいる場合があります。放置すると歯の神経にまで達し、再び治療が必要になることもあります。
二次カリエスは自然に治ることはなく、発見が遅れるほど治療の負担も大きくなるため、早期発見と予防が重要です。




二次カリエスが起こる4つの主な原因

虫歯を一度きれいに治療しても、さまざまな原因で二次カリエスとして再発しやすくなります。
代表的な原因としては、詰め物や被せ物の経年劣化、接着に使うセメントの劣化、日常の清掃不良、噛み合わせや歯ぎしりなどによる物理的な負担などです。

これらの原因により、詰め物や被せ物と歯との間にわずかなすき間が生まれ、そこから虫歯菌が侵入し、時間をかけて歯を溶かしていきます。

初期虫歯は痛みがないことに加え、二次カリエスは詰め物や被せ物に隠れて見た目の変化に自分では気がつきにくいものです。
そのため、自覚症状が出たときには想像以上に進行していることが多く、注意が必要です。


詰め物・被せ物の経年劣化

詰め物や被せ物は永久に変化しないわけではありません。金属やセラミック、レジンなどの素材は丈夫ではあるものの、長年の使用でわずかに変形や摩耗が起こります。
その結果、歯との間に微細なすき間が生じ、そこから虫歯菌が侵入しやすくなります。

特に奥歯は噛む力が強くかかるため、劣化のスピードも早くなりがちです。経年劣化は避けられないため、定期的にチェックを行い、劣化しているようであれば、早めの交換を検討しましょう。


セメントの劣化

詰め物や被せ物を歯に固定する歯科用セメントも、時間の経過とともに劣化します。唾液や飲食による温度変化、噛む力に加え、炭酸飲料や柑橘類など酸性の飲食物も劣化を早める原因です。

セメントが劣化すると接着力が弱まり、微細なすき間から細菌が侵入しやすくなります。この変化は見た目では分かりにくく、歯科医院での定期検診やレントゲン撮影によって初めて発見されることが多いです。


清掃不良

治療した歯は、詰め物や被せ物との境目に段差や隙間ができやすく、プラーク(歯垢)が溜まりやすい構造です。歯ブラシだけでは落としきれない汚れが残ると、そこから虫歯菌が繁殖します。
歯間ブラシやフロスを使って、歯と歯の間や境目までしっかり清掃することが予防につながります。

特に治療した歯は、健康な歯よりも段差やすき間が細菌の温床になりやすいため、より丁寧なケアが必要です。


噛み合わせや歯ぎしり

噛み合わせのズレや歯ぎしりの癖があると、詰め物や被せ物に過剰な力がかかります。
その結果、ヒビや欠けが生じ、そこから細菌が侵入しやすくなります。就寝中の歯ぎしりは無意識に長期間続くため、マウスピースなどで保護することが大切です。




二次カリエスを予防するには?

二次カリエスは、自然に治ることがなく、放置すると進行してしまうため予防が重要です。セルフケアの徹底はもちろん、歯科医院での精密なチェックと高精度な治療技術が欠かせません。

特に詰め物や被せ物の状態は、自分では確認できないため、歯科医院での検診が最大の予防策となります。


マイクロスコープを使った精密なチェック

肉眼では見えないレベルのすき間や劣化も、マイクロスコープを使うと、初期段階の二次カリエスや修復物の不具合を早期に発見できます。

症状が出る前の発見が可能になるため、治療の負担を最小限に抑えられます。そのためマイクロスコープを活用している歯科医院を選ぶことは、再発予防の大きなポイントです。


精度の高い再治療

二次カリエスが見つかったときは、再治療の正確さがその後の歯の寿命を大きく左右します。虫歯を隅々まで取り除き、詰め物や被せ物を歯にぴったり合わせることで、細菌が入り込むすき間を作らないことが大切です。

そのためには、歯を大きく拡大して細部まで確認できるマイクロスコープを使い、疾患部分を早期に発見することが重要です。
さらに、治療する歯だけを薄いゴムのシートで覆い、唾液や水分を遮断する「ラバーダム防湿」を行う歯科医院もあります。
これらにより接着の精度が高まり、詰め物や被せ物が長持ちしやすくなります。

こうした設備や治療方法を取り入れている歯科医院を選ぶことで、二次カリエスの再発リスクを大きく減らせるでしょう。




定期的なメンテナンスで二次カリエスを早期発見しよう

二次カリエスは初期には自覚症状がほとんどなく、痛みが出たときにはすでに進行していることが多いとされています。
そのため、症状がなくとも半年に1回程度の歯科定期検診とレントゲン撮影を行って予防や早期発見を心がけましょう。

特に過去に虫歯治療を受けた部位は重点的なチェックが大切です。セルフケアとプロのケアを組み合わせ、再発しない口内環境を保つことが、健康な歯を長く守る一番の近道です。



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筆者:seeker編集部

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