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コラム>親知らず

2021/05/14

抜くべき?抜かないべき?親知らずのトラブルと抜くタイミング!

上下左右の一番奥、前から数えて8番目の歯のことを、一般的に親知らずと呼びます。歯茎の中に埋まったまま、いつまでたっても生えてこない親知らずもあれば、横向きや斜めに生えてきたり、他の歯と同じようにごく普通に使えたりと、生え方に個性のあるとても不思議な歯です。

果たして「親知らずが生えてきたら抜くべき」という情報は、正しいのでしょうか。親知らずの適切な扱い方についてまとめてみました。


親知らずは必ず抜いた方がいい?

親知らずは厄介な歯で、歯ブラシが届きづらく、丁寧にみがこうにも非常にみがきづらい生え方をしているということが多々あります。

もしも親知らずが正常な生え方をし、自分でお口の中を清潔に保つことができるのであれば、抜かずにそのままにするという診断になるケースもあります。また、レントゲンをとった時に親知らずが完全に骨の中に埋まっていることが確認でき、今後生えてくる可能性がないと診断された場合も同様、抜かずに様子をみることが多くあります。



親知らずのトラブル

腫れて痛い

親知らずとその手前の歯の間にはプラークや食べかすがたまりやすく、歯みがきがしにくいことから、親知らずの周辺は不衛生な状態になりがちです。そんな状態が続くと、親知らず周囲の歯肉に炎症が起き、腫れや痛みが生じます。
また、親知らずの生え方によって、親知らずの周辺に炎症物質がたまってしまうことがあり、体調が悪い時や疲れがたまっている時に痛みや腫れを繰り返してしまいます。



歯並びが悪くなる

もともと日本人のあごは欧米人に比べて小さいことに加え、近年の食生活の変化から、あごの骨の発達が不十分で、親知らずが生えるスペースがお口の中にないというケースもあります。あごが小さいと親知らずは手前の歯を押してしまい、全体的な歯並びがくずれてしまうことがあります。

中には、せっかく歯列矯正で整えた歯並びも親知らずの影響で乱れ、再び矯正治療が必要になってしまうケースも…。また親知らずの影響で歯並びがくずれると、上下の歯がかみ合う位置にもズレが生じ、かみ合わせの悪化につながることもあります。



むし歯になりやすい

中途半端な生え方をしたり斜めに生えてきたりした親知らずは、歯ブラシが届きにくいため、みがき残しが発生しやすい歯です。そのため、高い確率でむし歯になってしまいます。



また、親知らずと手前の歯(第二大臼歯)の隙間にたまったプラークをきれいに落とすことができずにいると、手前の歯までもむし歯になってしまうことがあります。親知らずだけがむし歯になったのであれば、抜歯するという選択ができるものの、手前の歯は気軽に抜くわけにはいかず、歯科治療が必要になります。



こんな時は超注意!親知らずを抜くべきサイン

定期的な歯科検診を受けていれば、歯科医師がお口の状態をみて、必要であれば親知らずの抜歯やそのタイミングを判断します。しかし検診に行かず、親知らず周りの問題に気がつかないまま抜歯のタイミングを逃してしまうと、大きなトラブルに発展してしまう恐れがあります。

親知らずやその手前の歯がむし歯になっていたり、炎症を起こし痛みがあったりする時は、親知らずを抜く計画を立てる良いタイミングかもしれません。まずは炎症や痛みを抑えること、そして歯科医師と今後の治療計画について相談することをおすすめします。



また、生えてきた親知らずに相対する歯がない場合も要注意!かみ合わない歯が生えることで歯並びに悪影響を与えたり、お口周りの筋肉に負担がかかり頭痛などの不調が現れたりすることもあるため、抜歯が必要になるかもしれません。



親知らずを抜くタイミングに年齢は関係ある?

親知らずを抜く必要があると診断された場合、治療にかかる時間や費用、身体的な負担をなくすためにも、自分に合ったタイミングを見極めることが大切です。

一般的に18歳前後になると親知らずが生え始めるといわれており、20歳前後であれば、まだ歯根が完成していません。歯も歳を重ねるたびに硬くなるため、比較的容易に抜くことができ、体力のある若年齢のうちに抜歯をすると良いといわれることがあります。

また抜歯後の回復を考慮するのであれば、年齢にかかわらず体調の良い時や、学業や仕事が落ち着いており休みがとりやすい時期、また、他に通院や服薬がないタイミングなども良いでしょう。

一方で、正常な生え方をして清潔に保つことのできる親知らずであれば、必ずしも抜歯の必要はないと考えられるケースもあります。親知らずは人間の身体に予め備わっているものであり、自然の摂理に従って抜歯しない、また、入れ歯や被せ物をする時の支台として役に立つこともあるのです。



親知らずは定期的な検診でチェック

親知らずの状態は自分ではわかりにくく、自己判断をすることは困難です。特に親知らずは、遊びに仕事に忙しく定期検診をないがしろにしがちな若年齢に生え始めるもの。トラブルに発展してからの抜歯は大がかりな手術になる場合もあります。定期的な歯科検診を受けて適切な対処をすれば、最低限の治療で健やかな歯を保つことができるのです。



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筆者:seeker編集部

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