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2021/05/25
ピンチ!突然の歯の痛みに今すぐできる対処法

歯の痛みは突然やってきます。歯科医院があいている時間、そしてすぐに受診できる時間であれば、すぐに歯科医院に駆け込むことができますが、歯の痛みはそんなのお構いなし。 よりによって夜間や休日、忙しい時かもしれません。そんな時は、受診できるタイミングまで耐えるしかありません。 歯の痛みを少しでも和らげるには、どんな対処法があるでしょうか。 いつ我が身に起こるかわからない歯の痛みに備えて、歯の痛みとの向き合い方についてまとめてみました。
応急処置としてできること
まずは口腔内を清潔にしましょう。痛みのある歯や隣の歯との隙間、歯茎との隙間に食べカスは詰まっていませんか?歯に痛みが生じる時は、食べカスなどの汚れが刺激となり、痛みを発生させている場合があります。 そんな時は、丁寧にブラッシングして歯をきれいにしましょう。強くみがくと痛みが出るかもしれないので、優しく行います。デンタルフロスの使用も有効です。 もし外出先などで歯みがきができない場合や痛みが強く歯ブラシを当てるのが辛い時は、うがいも効果的です。冷たい水やお湯は患部に刺激を与えることがあるので、常温からほんのりあたたかい温度の水でうがいをしましょう。

痛い部分を冷やす
ズキズキと脈をうったような痛み、また熱を持ったような感覚が歯や歯茎にある場合、血流がよくなるとさらに痛みが増してしまうことがあります。患部を冷やして血流を一時的に抑えると、痛みを和らげる効果が期待できます。 ただし痛みのある患部を直接冷やしては刺激が強く痛みを伴うことがあるため、痛みがある側の頬を冷やすようにしましょう。氷などで過度に冷やすことは避け、タオルを冷たく濡らしそっと頬の上から当てて冷やします。 ただし、冷たいものがしみたり痛みを感じたりする場合は、温度での刺激を与えないように注意が必要です。強い痛みがある場合は冷やすだけではおさまらないことも多くありますので、早めに痛み止めを飲むことをおすすめします。
痛み止めを飲む
どうしても痛みが強い時には、痛み止めを飲むこともひとつの手段です。歯科医院で処方された鎮痛剤、またはドラッグストアなどで販売されているものも有効です。 他のお薬を飲んでいる場合は、担当の医師に相談の上、服用しましょう。どんなに痛みが辛かったとしても、規定以上の量を飲むことは絶対にしないでください。記載された「使用上の注意」に目を通し、飲む頻度と量は必ず守りましょう。

しかし、痛み止めを飲むと必ずしも痛みがなくなるわけではありません。むし歯の進行具合や痛みの原因によっては、完全に痛みを抑えることができない場合があります。
歯が痛い時の食事
熱い食べ物も痛みを増す原因となることがあるので注意が必要です。熱いものを食べると直接的な刺激となったり、また血のめぐりが良くなったりすることでズキズキした痛みが増すことがあります。 歯が痛い時の食事は、簡単に食べることができ、調理の手間の少ない食べ物を選びましょう。卵料理、豆腐、うどんなどのやわらかい麺類、スムージー、細かく刻んだ野菜のスープやポタージュなどは、食べやすく栄養補給にもなるためおすすめです。また歯の痛みがあり食欲がない時は、無理に食べる必要はありません。ゼリー飲料のような栄養補助食品を利用しても良いでしょう。
歯が痛い時、これはNG!
歯が痛い時、無意識に痛みのある部分を指で触ってしまいませんか?もしそうであれば、手に付いている菌が患部に入り痛みを悪化させてしまう恐れがあります。舌で触れる、噛みしめる、歯をカチカチさせるなども不要な刺激を与えることになり逆効果。痛み逃しにはなりません。むしろ刺激を与えることで痛みが増すこともあります。

また、体温が上がり血流が良くなると痛みが増すため、熱いお風呂も避けましょう。汚れや汗を洗い流すには短時間のシャワーで十分です。同様に運動も血液の循環が良くなり痛みが増すことがあるため、おすすめできません。 歯が痛い時は飲酒も控えましょう。アルコールの効果で一時的に神経中枢が麻痺し、痛みを忘れることができるかもしれませんが、一方で血流も良くするためさらに痛みを増すことがあります。疲れが溜まっていたり寝不足が続いていたり、免疫が下がっている時などは痛みが出やすくなることもありますので、無理せず安静にし、しっかり体を休めて体力を回復させることも大切なポイントです。
我慢せずに歯科医院へ
どんなに応急処置をしても耐えきれない痛みであれば、無理をせずに歯科医院を受診しましょう。もし夜間や休日でかかりつけの歯科医院が休診の場合は、救急センターに行けば歯科医師による応急処置を受けることができます。 もし応急処置で突発的な痛みがおさまったとしても、そのまま放置すると、いつかまた突然の痛みに襲われるのでは...という不安が残ります。痛みの原因や対処法、治療計画について知り、痛みにまつわる不安をなくすためにも、なるべく早く歯科医院を受診しましょう。
筆者:seeker編集部