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2022/01/27

お口の乾燥はデメリットばかり!防止策が知りたい!

冬は特に乾燥が気になる季節。空気の乾燥や暖房器具の使用によって、お口の中が乾燥しやすい環境におかれます。お口の乾燥は、唾液が出にくくなることによって起こります。

その乾燥、実はデメリットでいっぱい!今回のコラムでは、唾液の役割やお口の乾燥を防止したい理由、そしてお口の乾燥を防止する方法を紹介します。


唾液の役割


健康を守る

唾液は自浄作用という歯の表面などについた食べカスを洗い流す役割を持ちます。

さらに、唾液に含まれるカルシウムやリン酸、フッ素などの無機質は、むし歯になりかけの歯を修復しようとする再石灰化作用を発揮します。これらの働きにより、唾液はお口の健康を守りますが、唾液の役割はこれだけに留まりません。異物や毒素がお口に入ってしまった時には、唾液がまとわりつくことで身体を守り、排出しやすくします。

また、唾液に含まれる抗菌作用を持つ成分によって、細菌がお口から身体の中に入らないようにしています。抗菌作用は菌の繁殖を抑える働きもあるので、感染症や口臭の予防もしています。



食事のサポート

唾液に含まれる消化酵素のアミラーゼは、デンプンを分解する役割を持ちます。噛むことによって食べ物と唾液が混ざると、消化が促されるのです。そのほかに、唾液は食べ物をスムーズに飲み込むための潤滑油のような役割を持ちます。唾液がないと、消化がしにくかったり味覚障害や嚥下障害を起こしたりすることがあります。




もしかしたらドライマウスかも?

「口腔乾燥症」とも呼ばれるドライマウスとは、唾液の分泌量が減少したり分泌されなくなったりすることで、慢性的にお口の中が乾燥した状態になることをいいます。

ドライマウスには下のような症状があります。心当たりのある人は、ドライマウスかもしれません。


  • 水分量の少ない食べ物が食べづらい
  • 食べ物の味を感じにくい
  • 喉の渇きで目が覚める
  • お口の中や舌がピリピリする
  • 舌がもつれてしゃべりにくい
  • 口内炎ができやすい
  • 口臭が気になる


  • お口の乾燥を防止したい理由

    お口が乾燥すると唾液の自浄作用や再石灰化作用が働かず、むし歯になりやすくなります。また、お口の乾燥は口臭や粘膜の感染症にもなりやすいので、注意が必要です。お口の乾燥は、お口の中のみならず身体にもさまざまな影響を与えます。

    例えば、食事をしてもうまく飲み込めず消化不良を起こしては、身体に負担がかかります。唾液の抗菌作用が菌やウイルスを防げなければ、身体への侵入を防ぎきれないかもしれません。このように、お口が乾燥していると良いことは一つもないのです。では、お口の乾燥はどのように防ぐことができるのでしょう。



    お口の乾燥を防ぐ方法


    ガムを噛む

    唾液腺を刺激して唾液の分泌を促すには「噛む」ことが重要です。そこで効果的なのがガムです。キシリトール入りのガムを選べば、むし歯予防をしながらお口の乾燥を防げるため、一石二鳥です。

    歯科専売品であれば、市販のガムよりも硬さがあるガムもあります。たくさん噛めば唾液が出るので、硬いガムを選ぶと効果的です。また、唾液が出やすいレモン味や梅味、クエン酸入りのガムもおすすめです。




    よく噛んで食べる

    ガムを噛むことのほかに、食事をよく噛んで食べることも大切です。やわらかい食べ物ばかりでなく噛みごたえのある食べ物も選ぶようにし、少しずつ時間をかけてよく噛んで食べることを心掛けましょう。



    こまめな水分補給

    唾液を出すために、水分の補給は欠かすことができません。こまめに水分補給を行いましょう。唾液は体内の水分量に比例します。軽い渇きを感じる前に水分補給をし、お口の中は常に潤った状態を保ちましょう。



    マッサージ

    舌の下(舌下腺)やアゴの下(顎下腺)、耳の下(耳下腺)には、唾液を作る唾液腺があります。これらの唾液腺に刺激を与えるために、日常的にマッサージを行いましょう。唾液腺のある部位を指でくるくるとマッサージします。そうすることで、唾液腺に適度な刺激が伝わり、唾液が出やすくなります。



    舌の運動

    舌を動かすことで唾液腺が刺激され、唾液が出やすくなります。舌をできるだけ前に突き出して、上下左右に動かしたり舌先で円を描くように大きく動かしたりしましょう。いつでもどこでもできる手軽な方法なので、こまめに行うと効果的です。




    保湿剤配合のスプレーや保湿ジェル

    保湿成分を配合したマウススプレーや保湿ジェルの使用も、お口の乾燥に有効です。歯科医院の売店などで購入ができるので、探してみましょう。お口が乾いた時にシュッとスプレーすると、お口の中が潤います。レモン味などを選ぶとさらに唾液の分泌を促せるでしょう。

    これらの方法でお口の乾燥を防ぐことができますが、歯科医院で治療を受けることもできます。問診や唾液量の検査などを行い、保湿や分泌刺激剤の使用、お口の筋肉トレーニングをすることで、乾燥を防止します。

    歯科医院で診察を受けると思わぬ原因が見つかったり、しっかりとした治療が受けられたりするので、たかが乾燥と侮らず、心配な時には受診をおすすめします。



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    (seeker編集部)

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