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2022/03/01

歯を丈夫にするための食事ってどんなもの?

歯の健康を保つために必要なのはブラッシングを中心とした“外側からのケア”だけではありません。食事による内面からのケアも、ブラッシングと同じくらい重要です。どんな食事が歯を丈夫にしてくれるのかを詳しくご説明します。


歯を丈夫にする食事のポイントは咀嚼力と栄養素

『丈夫な歯』がどのような歯かというと、虫歯や歯周病になりにくい歯のことではないでしょうか。虫歯や歯周病などの口内トラブルは自分の歯を失わせる大きな原因です。口内トラブルは歯についた食べかすや汚れによって引き起こされます。汚れをブラッシングなどで取ることも重要ですが、自分の唾液を多く分泌させ、唾液の自浄作用で汚れを落とせるとより歯の健康を保てるようになります。

さらに唾液には虫歯になりかけた状態から健康な歯に戻す作用もあります。唾液の分泌は食べ物をしっかりと噛むことで促されるため、咀嚼する力が重要になります。もちろん歯に栄養を与えることも欠かせません。基本的に栄養バランスの整った食事が大切ですが、歯を丈夫に保つために特に意識して摂りたい栄養素もいくつかあります。



咀嚼する力を鍛える食事

顎を鍛えるためには硬いものを食べるのがいいというのは広く知られています。硬い食べ物には、例えば以下のようなものがあります。

  • レタスやごぼう、セロリなどの繊維質を多く含む食べ物
  • 玄米や全粒粉など、精製されすぎていない穀物
  • 加熱を最小限にした食べ物
  • 特に繊維質を多く含む食べ物を歯科では”直接清掃性食物”とカテゴライズしています。これらの食品は歯の表面にこびりついた汚れを食物繊維によって直接落としてくれる効果があるためです。



    また直接清掃性食品には食物繊維が豊富なだけでなく、糖質や油分をほとんど含まないという特徴もあります。糖質や油分を含んだ食品はどれだけ硬くても歯の溝や表面に食べかすが付着しやすくなり、虫歯の原因になりやすくなります。

    硬い食べ物と聞くとせんべいなどのお菓子を思い浮かべるかもしれませんが、せんべいも噛み砕くうちに歯の溝に食べかすが付着しがちな食品です。硬いか柔らかいかも重要ですが、歯に汚れがつきづらいかつきやすいかという視点も肝心となります。



    歯を丈夫にする栄養素

    歯は骨や皮膚と違い、一度穴が開いたり折れたりすると自分で修復されることはありません。だからこそ歯を丈夫に保つ必要があります。さらに歯の健康のためには、歯そのものだけでなく、歯を支える歯茎や顎の骨も健康でなければなりません。口内全体が健康でいられるよう、栄養バランスの良い食事を心がけてみてはどうでしょうか。



    歯を丈夫にする栄養素1:カルシウム

    カルシウムは骨や歯の原料になる栄養素です。唾液に溶け込んだカルシウムが虫歯の初期段階を治す再石灰化を促し、虫歯を防いでくれます。カルシウムは牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品、小魚、小松菜、大豆などに多く含まれています。

    特に牛乳に含まれるカルシウムは身体への吸収率が高いので、ぜひ積極的に摂りたい食材です。カルシウムは吸収率があまり高くない栄養素です。カルシウムと合わせてビタミンDを摂取することで、カルシウムの吸収が促されます。ビタミンDはイワシやサンマなどの青魚、鮭、キノコ類に含まれているので、合わせて食べるように意識していきましょう。


    歯を丈夫にする栄養素2:ミネラル

    カルシウム以外のミネラルも歯の健康のためには欠かせません。特にマグネシウムやリンはカルシウムと同じように歯の再石灰化のために必要な栄養素です。マグネシウムはひじきやわかめなどの海藻に、リンは魚介類や卵に多く含まれています。

    ただしリンについては、添加物という形で加工食品にも多く含まれています。リンを摂りすぎるとカルシウムの吸収を妨げたり腎臓に過度の負荷がかかったりする恐れがあるため、意識してリンを摂取するというよりは通常通りに栄養バランスのとれた食事を摂ることをおすすめします。



    を丈夫にする栄養素3 たんぱく質

    歯を支える土台となる歯茎は半分以上たんぱく質で構成されています。さらに歯自体もカルシウムなどのミネラルだけでなく、たんぱく質も材料となっています。たんぱく質は肉や魚、卵などに含まれる動物性たんぱく質と大豆製品に含まれる植物性たんぱく質に二分されます。

    動物性たんぱく質は吸収率が高く、植物性たんぱく質はたんぱく質の他に食物繊維やカルシウムなどを同時に摂取できるという特徴がそれぞれにあります。どちらかに偏りすぎず、バランスよく食べることが大切です。




    歯の健康を保つためには食事も重要

    虫歯や歯周病の予防はブラッシングなどの外側からのケアを中心に考えられることが多くなりがちです。しかし食事に気を配り、咀嚼力を高めたり必要な栄養素を充分摂取したりすると歯自体が強く健康になり、口内トラブルを遠ざけられます。全身の健康はもちろん歯のためにも、ぜひ栄養バランスが取れた噛み応えのある食事を心がけてみてください。



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    筆者:seeker編集部

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