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2022/03/31

歯にうっすら入るスジ…歯にヒビが入っているかも?!

一見健康な歯だと思っていても、よく見ると歯にうっすらスジが入っていることがあります。このスジは、歯に入ったヒビが原因かもしれません。歯のヒビは、その度合いで痛みなどの症状も変わります。今回は、歯のヒビについてお話ししていきます。


歯のヒビの症状

歯にヒビが入ると、歯の表面にスジが現れます。このスジは「クラック」や「亀裂」とも言われています。歯のヒビは、ヒビの場所や深さ、神経の有無で症状が異なります。虫歯がないのに歯がしみたり痛みが出たり、振動が響くといった症状があれば、もしかしたら歯にヒビが入っているかもしれません。

歯の表面のエナメル質に入った浅いヒビは、痛みなどの症状はほとんどないと言われています。ヒビが深くまで入っている場合は、何もしなくてもズキズキとした痛みが出てしまい、場合によっては歯を抜くことになるでしょう。また、歯のヒビがあるとそこから細菌が入り込み、虫歯や歯茎の炎症を起こすケースもあります。痛みの感じ方は、神経がある歯と神経がない歯によって異なります。




神経がある歯

神経がある歯にヒビが入ると、噛んだときに電撃が走ったような痛みが出ます。ヒビが深くまで入っている可能性が高く、神経が刺激を受けて激しく痛むようになります。始めは小さかったヒビも、噛むたびにヒビを押し広げるような力がかかるため、急に痛みが出ることもあります。



神経がない歯

過去の治療で神経を取った歯は、神経がある歯と比べて非常にもろく、小さな衝撃を受けただけでもヒビや割れにつながることがあります。歯の神経がないので痛みを感じないと思いがちですが、歯の根にヒビや割れが起こると、歯茎が腫れたり、膿が出たりすることもあります。電撃が走るような痛みはありませんが、「噛むと痛い」という症状が出てきます。



歯のヒビの原因

歯にヒビが入る原因は、食事や歯ぎしりなどの噛む力です。硬い食べ物を好む人、食いしばりや歯ぎしりをする癖がある人は注意が必要です。

加齢や消耗によっても歯にヒビが入りやすくなります。噛み合わせや、歯の本数も関係しており、歯の本数が少ない場合、一つの歯にかかる力は大きくなります。歯が欠損してしまうと、残っている歯で噛む力を支えることになり、歯にヒビが入るほどの負担がかかってしまうことがあるのです。

前述したように、神経を取った歯も注意が必要です。歯の神経には血管やリンパ管などがあり、歯に栄養を届ける役割があります。その神経を取ってしまうと、栄養が行きわたらなくなり、歯がもろく弱くなってしまいます。そのため、少しの力でも歯にヒビが入りやすくなっています。

その他にも、転倒による歯の強打や交通事故などの外的要因や、力仕事やスポーツをしている人の食いしばりなど、過度に歯に力がかかるとヒビが入ることがあります。



治療法

歯のヒビは骨とは違い、自然治癒はしません。一度入ったヒビは、自然にくっつくことはないので、早めに歯科医院で診てもらいましょう。神経がある歯にヒビが入った場合、ヒビの場所や方向、深さによって治療方法が変わります。歯のヒビが浅い場合は、痛みなどの症状はほとんど出ないので、治療はせず経過観察で様子を見ていきます。

症状の度合いによりますが、痛みが軽度の場合は、ヒビの部分にしみ止めを塗ったり、レジンで薄くコーティングしたりして、経過を見ていきます。強く当たっている場所があれば、咬合調整をすることもあります。



痛みが強く重度の場合は、神経が刺激を受けていることが多く、歯を削って神経を取る治療をしなければなりません。歯の噛む面であれば、神経を取る治療の後は、被せものをして噛めるようにしていきます。

歯の根元までヒビが入っている場合、ヒビの部分から細菌が入り歯茎が炎症を起こし、腫れや痛みを伴うことがあります。ヒビの度合いによっては、残念ながら歯を抜く可能性もあります。



歯のヒビの予防法

歯のヒビは、歯にかかる力によって起こります。これは歯を使っている以上、誰にでも起こりえることです。加齢によって自然に起きてしまう歯のヒビは、日頃の習慣がきっかけで悪化することもあります。食いしばりや歯ぎしりは無意識にしてしまうことが多いです。

歯ぎしりや食いしばりが原因であれば、食いしばっていたら意識的に口を緩めたり、就寝時にマウスピースをしたりすることをおすすめします。歯を食いしばるスポーツをしているのなら、スポーツ時にマウスピースをするのもいいでしょう。

また、硬いものを食べるときは、勢いよく噛むことは避け、歯に負担をかけないように心掛けることも大切です。悪い噛み合わせや、歯の欠損が原因の場合、歯列矯正や補綴物、義歯などを入れることで改善することもあります。歯の負担を減らし、力の偏りを予防していきましょう。



歯の神経を取ることにならないように、普段から歯磨きや定期健診をして虫歯にならないように気を付けていきましょう。小さなヒビのうちは心配ないですが、ヒビが進行したときは痛みが出たり、しみたり、腫れなどの症状が出て、歯にダメージを与えてしまいます。

自分では気づきにくい歯のヒビも、定期的に歯科医院で歯のチェックをすることで、早期発見ができます。痛みや違和感がある人は、早めに歯科医院を受診しましょう。



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筆者:seeker編集部

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