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2022/05/19
C ・O・/とは?歯科検診でよく聞く用語を解説!

歯科検診でよく耳にする「C(シー)」や〇「(マル)」、などの用語や数字は、虫歯の進行状況や歯の位置、歯茎の状態などを表しています。これらの用語の意味を知ることで、歯科医師が何を診ているのか、口腔内がどのような状況なのかが理解しやすくなります。 歯科医院で行う検診では、歯科医師や歯科衛生士から直接説明を受けることができますが、学校での歯科検診では、結果が記入された用紙が渡されるのみ、ということがほとんどです。用語の意味を知って、検診結果に記載されている内容を理解し、日頃のケアに役立てましょう。
歯科検診でよく聞く用語の意味
A~E、1〜8とは
A~E、1〜8は、乳歯、永久歯、および歯の位置を表す用語です。 A~Eは乳歯、1〜8は永久歯を表し、上の歯と下の歯を左右に分けて、前歯を先頭に奥歯に向かって数えていきます。 乳歯は、前歯をAとしてA→B→C→D→Eと数えていきます。例えば乳歯の右上前歯の場合は、右上Aと表します。永久歯の場合は、前歯を1として1→2→3→4→5→6→7→8と数えていきます。8番は親知らずです。永久歯の右上前歯は、右上1と呼びます。

Cとは
Cは虫歯を表す用語です。英語の「Caries(カリエス)」の頭文字からきています。Cの後に書いてあるO(オー)や、1〜4の数字は、虫歯の進行具合を表しています。数字が大きくなるほど、虫歯が進行していることを意味しています。
C1(シーワン) 歯の表面のエナメル質にできた小さな虫歯の状態を表します。茶色や灰色の小さな穴でエナメル質にできた虫歯は、痛みやしみるといった症状はほとんどありません。この段階で、虫歯の治療をすることが望ましいです。
C2(シーツー) エナメル質が溶け、エナメル質の下にある象牙質まで虫歯が進行している状態を表します。歯に穴があき、甘いものがしみたり、冷たいものがしみたりします。
C3(シースリー) 象牙質を越えて、歯髄(神経)まで進行している状態を表します。冷たいもの、熱いものなどがしみて、激しい痛みが出ます。この段階は、神経を取る治療(根管治療)が必要になる場合があります。
C4(シーフォー) 歯のほとんどが失われて、根っこだけが残っている状態を表します。歯髄(神経)も死んでいるので痛みはないですが、歯の根に膿がたまる場合があります。状態によっては、抜歯の可能性もあります。
COやC1の場合は、経過観察をしながら、日々のケアやフッ素塗布を行うことで改善が期待できます。虫歯ができたとしても、歯面を少し削って治療して終わることができ、歯への影響も最小限に抑えることができます。 しかし、C2以上は、象牙質まで虫歯が進行している状態なので、削る量が増え、大がかりな治療になる可能性につながります。歯科検診で指摘を受けたら、早めに歯科医院で治療を受けましょう。

虫歯以外の用語
/とは
/(斜線)は、虫歯になったことのない歯、治療されていない健康な歯を表す用語です。/から(ー)で記入されている場合は、健康な歯が連続していることを意味します。「〇番から〇番まで斜線」といった言い方をすることもあります。
〇、✕とは
〇(マル)は、虫歯の治療が完了している歯を表す用語です。✕(バツ)は要注意乳歯のことで、抜くかどうかの判断が必要になる歯を表しています。
G、GOとは
Gは歯肉炎を表す用語です。歯石がついていて、歯肉炎を起こしている状態を表します。英語の「Gingivitis(ジンジバイティス)」の頭文字からきています。検査や処置が必要で、歯科医院を受診する必要があることを意味します。 GOは、軽度の歯肉炎で、歯石がついていない状態を表します。適切な歯磨きで改善が期待できる段階が、そのままの状態にすると、悪化して歯肉炎や歯周炎になってしまう危険性があるので気を付けましょう。※歯科医師によって、用語の呼び方が少し違うことがあります。

用語の意味を知って、日頃のケアに役立てよう!
歯科用語の意味を知っていれば、検診の結果から、お口の中の状況を理解することができます。虫歯の指摘があれば、早めに歯科医院を受診して相談することで、虫歯の早期発見、早期治療につながります。また、歯肉炎や歯周炎の指摘については、適切な歯磨きで汚れを落とすことで改善できる可能性もあります。 歯科検診結果に書かれた用語の意味が分からずにそのままにしてしまうと、虫歯や歯肉炎、歯周病などが悪化してしまうかもしれません。用語の意味を知り、日頃のお口のケアに役立て、健康な歯の維持につなげていきましょう。
筆者:seeker編集部