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2022/08/16

歯周ポケットとは?深くなる理由とケア方法を紹介

「歯周ポケット」という言葉を耳にするようになりました。しかし、歯周ポケットについて詳しく知らない人も、意外と多いのではないでしょうか。今回は、歯周ポケットについて詳しく解説するとともに、歯周ポケットと歯周病の関係や歯周ポケットのケア方法についてお伝えします。


歯周ポケットとは?

歯周ポケットとは、歯と歯茎の間が深くなり、溝になったもののことです。歯と歯茎の間には、もともと歯肉溝と呼ばれる溝があり、健康的な歯茎の場合、歯肉溝の深さは1〜2mm程度と言われています。

ところが、歯肉溝の中に歯垢が溜まると歯周病菌が増殖し、炎症が起こりやすくなります。歯周病菌の増殖と歯茎の炎症が、歯肉溝が深くなる原因です。歯肉溝が深くなった状態を歯周ポケットと呼び、歯周ポケットが深くなるほど歯周病になりやすくなります。



歯周ポケットの深さと歯周病の関係

歯周病とは、歯を支える骨が溶けることで歯が抜け落ちてしまう病気です。歯周病の重症度は歯周ポケットの深さによって判断されます。症状によって、歯肉炎、軽度歯周炎、中度歯周炎、重度歯周炎と呼ばれています。まずは、それぞれの違いについてみてみましょう。




歯肉炎

歯肉炎は歯周病の初期症状で、歯周ポケットの深さは3mm以内とされています。歯茎に炎症が起こるため、赤く腫れた状態となり、歯磨きをすることで出血することもあります。



軽度歯周炎

軽度歯周炎は、歯周ポケットの深さが3〜4mm程度です。歯茎が腫れて赤みを帯びています。歯磨きや食事で出血が起こったり、冷えた飲み物を摂ると歯がしみたりすることもあるでしょう。歯がぐらつくといった症状も出始めます。



中度歯周炎

中度歯周炎は、歯周ポケットの深さが4〜6mm程度です。ぶよぶよと腫れぼったい歯茎になったり、出血量が増えたりするだけでなく、膿が出ることもあります。歯が長くなったように見えるケースもあるでしょう。軽度歯周炎に比べて歯のぐらつきも大きくなります。



重度歯周炎

重度歯周炎は、歯周ポケットの深さは6mm以上とされています。あごの骨が溶け、歯のぐらつきもひどくなります。場合によっては歯が抜けてしまうこともあるでしょう。歯茎の腫れがひどく膿や出血の量も多いです。

歯周ポケットが深くなる要因

歯周ポケットが深くなる要因は大きく2つあります。



歯周ポケットはセルフケアが難しい

歯周ポケットは、溝が深いほど歯ブラシの毛先が届きにくくなります。そのため、深くなった歯周ポケットの歯垢をセルフケアで取り除くことは難しくなりやすいです。

歯垢が歯周ポケットに残ると、歯周病菌が繁殖しさらに炎症を起こします。不十分なセルフケアと歯周病菌の増殖が繰り返されるため、歯周ポケットの溝が深くなるという悪循環が生まれます。



歯周ポケットが深くなるほど歯周病菌が住みやすい環境に

歯周病菌は嫌気性菌と呼ばれ、空気が嫌いな細菌です。溝が深くなるほど、空気に触れる場所が少なくなるため、歯周病菌の住みやすい環境になります。つまり、歯周ポケットが深くなるほどセルフケアが難しくなり、歯周病菌の住みやすい環境を作り出してしまい、歯周病の発症リスクが高まるということです。

歯周ポケットの深さが、今以上に深くならないようにするためには、歯垢をキレイに取り除けるようにケアすることが大切です。




歯周ポケットをケアするには

歯周ポケットをしっかりとケアするためには、正しいセルフケアと歯科受診がポイントです。詳しく見ていきましょう。



正しい歯磨きを身につける

歯周ポケットのケアは、歯垢をできる限り取り除くことを意識することが大切です。そのためにも、正しい歯磨きの仕方を身につけましょう。まずは、歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に45度の角度で当てます。5mm程度に細かく動かしながら優しく磨きましょう。

歯磨きをした後は、デンタルフロスを使って歯と歯の隙間をケアしましょう。さらに、マウスウォッシュを使って口に残った細菌を洗い流すと効果的と言われています。



歯科受診で歯石のケアを

歯の根元についた歯石を除去することも大切です。歯石は歯垢が硬くなったもの。一度作られてしまうと石のように硬くなり、セルフケアでは取り除けません。

また、歯石は歯周病菌のぬか床とも言われているため、歯石を定期的に取り除くことは歯周ポケットをケアすることにつながります。
歯石を取り除くためには、歯科での施術が必要です。歯石のできやすさは個人差があるため、歯科医と相談しながら定期的にケアするようにしましょう。




歯周ポケットをケアして健康的な歯茎に

歯周ポケットをケアするためには、毎日の歯磨きでできる限り歯垢を取り除くことを意識しましょう。加えて、定期的に歯科受診をして歯石を取り除くことに加え、歯周病や虫歯などのチェックをすることも効果的です。お口の中をしっかりとケアして健康的な歯茎を目指しましょう。



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筆者:seeker編集部

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