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2020/03/22

年代別、歯周病の原因と予防について学ぼう

歯を失う原因として最も多いとされている歯周病。年齢によってリスクの高さやケアの方法は違うものです。


歯周病と年齢

歯周病の原因菌は常時口の中にあります。つまり歯周病になるリスクはどの年代にもあるという事です。さらに年齢を重ねるごとに歯周病にかかるリスクはどんどん増えていきます。そこで、各年齢帯別の歯周病の原因を理解し、予防に向けた対策を行うことが大切です。



小学生までのこども

小学生までのこどもでは、5~9歳で子供の歯(乳歯)が抜け始めたころは約35%、10~小学校高学年では45%が歯周病にかかっていると言われています。

しかしこの年齢の子供がかかる歯周病は歯肉炎といい、正しい歯磨きと歯医者さんでの歯磨きを行えば治るものがほとんどです。歯の生え変わる時期はきれいに生えそろった歯並びと比べて磨きづらく、磨き残しができてしまいがちです。こうならないためにも毎日の歯磨きは欠かさずやりましょう。また、親御さんから子供に原因の菌が移ることもあります。歯ブラシは1人1本ずつ、自分のものを使いましょう。




中学生から高校生までのこども

この時期の子供はいわゆる思春期と呼ばれ、性的な成長がみられる期間です。思春期では上で説明した小学生までと比べて歯周病リスクが急激に増えます。これは成長の過程で性ホルモンが多くなり、精神的に不安定になることで日常の歯磨きがおろそかになったり、奥歯の生え変わりが起こった場所が磨きづらく汚れが残ってしまったりすることが原因だと言われています。

子供と同じ歯肉炎ですが、15歳以降に悪化すると周りの歯や骨に広がる(歯周炎)可能性があるので、初期のうちに治療をし、定期的に歯医者さんでチェックをすることが重要です。また女性ホルモンは原因の菌を活性化させてしまうので、女の子は注意が必要です。



妊娠女性

妊娠女性は女性ホルモンのバランスが変わり、このときになる歯周病を妊娠性歯肉炎といいます。>特に妊娠2~8か月で発現して悪化しますが、出産後2カ月程度で減少します。歯医者さんで歯磨きや歯石を除去してもらうことがメインですが、炎症がひどいときは薬を使うこともあります。この場合はおなかの赤ちゃんへの影響を考え、歯科医師と相談しましょう。




高齢者

年齢が上がるにつれて、体は様々な変化が起こります。体の衰え、精神的な変化、持病やその病気の薬の副作用、唾液が減ることも原因の一つです。これらにより歯周病は高齢者が最も多く、注意が必要です。通常の歯磨き方ではなく、持ちやすい柄の歯ブラシを使ったり、病気や歯周病の進行にあわせた正しいブラシや予防方法を知ることが大切です。




まとめ

年齢があがるにつれ歯周病になりやすく、重症化しやすくなります。各年齢で原因となる菌は同じですが、その背景は別です。各年齢帯ごとに適した予防法、治療法をきちんと理解し、また早期に治療し悪化しないようにすることが大切です。



■参考文献
ザ・ペリオドントロジー 第2版(2014年出版)
編集:和泉 雄一ほか
発行者・発行所:永末 摩美 永末書店



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筆者:seeker編集部

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