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2023/06/09

保険治療の白い歯と自費治療の白い歯 その違いは?

歯科治療には、健康保険が使える「保険治療」と、全額自己負担で受ける「自費治療」があります。保険治療と自費治療では、治療内容や使用する素材などが異なります。

今回は、保険治療の白い歯と自費治療の白い歯ではどのような違いがあるのか見ていきましょう。


保険治療の白い歯


CR

CRは、セラミック粒子と合成樹脂を合わせた白色の歯科用プラスチックのことで、「コンポジットレジン(composite resin)」とも呼ばれます。虫歯部分を削ったことによってできた穴を補うために、CRを充填します。

ひと昔前までは金属を詰めることが多かった虫歯治療ですが、近年はCR治療がスタンダードになってきました。一般的なCR治療には保険が適用されます。



硬質レジン前装冠

硬質レジン前装冠とは、金属の周りにレジンと呼ばれるプラスチックがかぶせられているクラウン(かぶせ物)のことです。

正面から見ると白色ですが、裏側は金属であるため、見る角度によっては金属が見えることもあります。また、内側に金属を使用しているため光を通さず、もともとの自分の歯と並ぶと違和感が出ることもあります。

とはいえ、保険が適用され比較的安価で作れることから、硬質レジン前装冠を選択するケースも多いようです。




CAD/CAM冠

CAD/CAM冠は、コンピューターで設計したデータをもとに作られるかぶせ物です。以前は保険適用外でしたが、2020年9月より、条件はあるものの前歯から第一大臼歯までが保険の適用範囲となりました。

CAD/CAM冠は、レジンとセラミックを合わせた、ハイブリッドレジンという白い素材で作られています。金属を使用していないため、金属アレルギーの方も安心して使えます。


▶CAD/CAM冠を使用する治療の流れやメリット・デメリットについては、こちらの記事をご覧ください。
保険適用で白い詰め物・被せ物ができる!?CAD/CAMって何?



自費治療の白い歯

自費治療で白い歯にする際、使用される素材の一つにセラミックがあります。セラミックは陶器でできています。透明感があり歯の色を調節しやすいため、もともとの歯と見分けがつかないくらい自然な見た目にすることが可能です。

また、表面が非常になめらかであるため、プラークが付着しにくく、虫歯の予防にも効果的であると考えられます。そのほか、金属アレルギーの方が使用しやすかったり、ほかの素材に比べて長持ちしやすかったりというメリットもあります。



保険治療の白い歯と自費治療の白い歯の違い


強度

保険治療の白い歯には、セラミックに比べると強度が低い性質の素材が使用されています。そのため、歯ぎしりや食いしばりなどで、割れたり欠けたりしてしまうこともあるでしょう。

自費治療で使用されるセラミックは強度が高い素材であるため、欠けたり割れたりしにくいです。ただし、瞬発的に強い衝撃が加わると割れることもあります。絶対的な強度があるわけではない点は、頭に入れておく必要があるでしょう。



見た目

保険治療の白い歯は、透明感がなく、もともとの歯と並ぶと不自然な印象になってしまうこともあります。また、経年劣化により黄色っぽく変色することもあるでしょう。

自費治療のセラミックは、先述の通り、透明感があり、歯の色をもともとの歯に合わせることも可能です。劣化や変色が少ないため、長い期間にわたり美しい状態を維持できます。




耐久性

詰め物やかぶせ物にはさまざまな種類があり、素材によって耐久性が異なります。

保険治療で使用されるレジンの寿命は5年程度であることが一般的です。一方、自費治療で使用されるセラミックの寿命は、種類にもよりますが、7~10年程度とされています。

ただしいずれも、使い方によって耐久性に大きな差が出ます。長持ちさせられるよう、定期的なメンテナンスや口内のケアを適切に行いましょう。


▶詰め物・かぶせ物の耐久性についてはこちらの記事をご覧ください。
歯の詰め物・被せ物は一般的に何年もつ?保険適応・保険適応外の違いを紹介



費用

保険治療と自費治療では、治療にかかる費用に大きな差が生じます。

保険治療では、健康保険が使えるため、患者さんの負担は1~3割です。たとえば3割負担の患者さんの場合、CRは1,500~2,000円程度、硬質レジン前装冠は7,000~8,000円程度、CAD/CAM冠は1本あたり5,000円程度です。

一方、自費治療の費用は全額自己負担となるため、支払う費用も高額になります。自費治療でセラミックを使用する場合、歯科医院や選ぶ素材により費用は異なりますが、相場は8万~18万円ほどであることが多いようです。




保険治療の白い歯から自費治療のセラミックに変えることはできる?

結論からいうと、保険治療の白い歯から自費治療のセラミックに変えることはできます。

ただしセラミックのかぶせ物に変える場合、土台となる歯を削る必要があります。これは、強度を持たせるために、セラミックに最低限の厚みが必要となるためです。

歯は削られるほどもろくなり、寿命が短くなります。削ることによって痛みが出たり、しみたりするリスクもあります。不安なことは歯科医師に相談し、メリットやデメリットを正しく理解しておくことが重要です。



→虫歯の治療が得意な歯科医院選びはこちらから



筆者:seeker編集部

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