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2025/01/16

知覚過敏が気になる方必見!予防法と治療法を解説

歯が突然痛くなる経験をしたことはありませんか?冷たい飲み物や甘い食べ物を食べたときに感じる鋭い痛み、それが「知覚過敏」です。知覚過敏は、多くの人にとって生活の質を大きく下げる原因となります。
この記事では、知覚過敏の原因や予防法、治療法について分かりやすく説明します。



知覚過敏の主な原因

知覚過敏は、歯の中にある象牙質が外からの刺激にさらされることで起こります。象牙質は、歯の内部にあり、神経に近い部分を守る役割を持っていますが、下記の理由で象牙質が外に露出してしまうと、冷たいものや甘いものが刺激となり、痛みを引き起こします。

  • 歯磨きのしすぎによるエナメル質の減少
  • 歯ぎしりなどによる歯のひび割れ
  • 歯周病などによる歯茎の退縮(歯茎が下がって根元が露出する状態)
  • 酸性の食べ物の摂りすぎによる酸蝕症(エナメル質が溶けた状態)

  • ▶知覚過敏の原因と仕組みについては、次のコラムもご覧ください。
    冷たいものがしみる・痛い!知覚過敏の原因と仕組み


    ▶歯を磨きすぎも知覚過敏に繋がります。詳しくはこちらのコラムをご覧ください。
    歯の磨きすぎはNG!オーバーブラッシングのサインを解説




    知覚過敏の予防方法:日常で気をつけること

    知覚過敏を防ぐには、毎日のケアがとても大切です。正しい習慣を身につけ、知覚過敏を防ぎましょう


    正しい歯磨き習慣

    力加減:小刻みに優しく磨きます。強さの目安は歯ブラシの毛先が広がらない程度です。歯肉との境目も力を入れすぎないようにきをつけて磨きましょう。

    使用する歯ブラシ:毛先が細く柔らかい歯ブラシを使用しましょう。毛先が太い歯ブラシと比べると刺激が弱いため、歯と歯茎を傷つけずに磨けます。

    磨くタイミング:食後すぐは口の中が酸性に傾いているため、30分ほど待ってから磨くことで、酸によるエナメル質のダメージを防ぎます。

    知覚過敏用歯磨き粉の使用:知覚過敏が気になるときは予防・対策のために硝酸カリウムなどを含む知覚過敏用の歯磨き粉を使うことも有効です。これらのポイントを意識して歯磨きをしましょう。


    食生活の改善

    生活を改善することで知覚過敏を防ぐことも可能です。 特に酸性の食べ物を控えると効果があると言われています。炭酸飲料や柑橘類は、歯のエナメル質を溶かしやすいので、摂りすぎないようにしましょう。

    酸性食品を食べる際は、食後に水で口をゆすぐことで、酸性に傾いた口の中を整えられます。口の中の酸性度を下げることで、エナメル質へのダメージを抑えられるでしょう。

    砂糖の摂取量を減らすことも重要です。砂糖が多い食べ物は、口の中で酸を生成し、エナメル質を弱くします。できるだけ砂糖の入っていない食品を選び、甘いものを食べた後は水でうがいを行うと、酸の影響を軽減できます。

    また、カルシウムを多く含む食品(例えばチーズやヨーグルト)を食べることで、歯を強くできます。カルシウムは歯の構造を強化し、エナメル質の再石灰化を助ける働きがあるため、積極的に取り入れたい栄養素です。
    ビタミンDもカルシウムの吸収を助けるため、適度な日光浴やサプリメントも有効です。




    知覚過敏の治療法:症状が進行した場合

    上記の対策をしたにも関わらず、知覚過敏が進んでしまった場合は下記の治療方法を検討してみてください。


    知覚過敏用歯磨き粉を使用する

    軽い知覚過敏に対しては、長期的に専用の歯磨き粉を用いることで予防効果が長続きし、症状の発生が抑えられると言われています。 知覚過敏用歯磨き粉には以下のような成分が含まれています。

    硝酸カリウム:歯の神経に直接刺激が伝わるのを防ぎ、早期の症状緩和が期待できます。
    乳酸アルミニウム:象牙細管を塞ぎ、痛みを神経に伝わりにくくすることに効果的です。
    高濃度フッ素:歯の表面を補修して強化し、知覚過敏の原因となるエナメル質のすり減りを防ぎます。

    通常の歯磨き粉と比較して知覚過敏専用の歯磨き粉は、刺激が少なく、敏感な歯にも優しく使える設計になっています。日々の歯磨きに取り入れることで、徐々に痛みが和らぎ、知覚過敏の症状を軽減できるでしょう。
    ただし、根本的な治療は市販品では難しいため、症状が進行したと感じた時には歯科医院で相談してください。


    知覚過敏を抑制する薬を塗布する

    歯科医院では、知覚過敏を抑えるためにフッ素やその他の薬を歯に塗ることがあります。フッ素はエナメル質を強化し、象牙質を保護する役割を持ちます。


    コーティング剤で露出した象牙質を埋める

    露出した象牙質をコーティング剤で覆うことで、外からの刺激から歯を守ります。このコーティング剤は、象牙質の表面を物理的に覆い、冷たい飲み物や甘い食べ物などからの刺激を遮断する役割を果たします。


    レーザー治療を行う

    レーザー治療も知覚過敏の治療に効果的です。レーザーを使うことで、象牙質の穴を閉じることができ、外部の刺激を減らすことが可能になります。レーザー治療は、痛みを感じにくい処置であり、短時間で終わるのが特徴です。治療後すぐに知覚過敏の症状が軽減することが期待できます。


    歯周病や噛み合わせなどの治療を行う

    知覚過敏の原因が歯周病や噛み合わせにある場合は、それを治療することが大切です。歯周病を治すことで、歯茎の健康が回復し、象牙質の露出を改善できます。
    また、噛み合わせの問題がある場合、歯に過剰な力がかかって知覚過敏が悪化することがあります。そのため、噛み合わせの治療も知覚過敏対策として重要です。


    歯ぎしりが原因の場合はマウスピースを検討する

    歯ぎしりが原因の場合、寝ている間にマウスピースをつけることで、歯へのダメージを減らせます。歯ぎしりは無意識に行われるため、自分で止めるのは難しいですが、マウスピースを装着することで歯にかかる負担を大きく減らせるでしょう。


    神経を除去する

    症状がひどい場合、歯の神経を取り除く治療が必要になることがあります。これは、痛みの原因である神経を取り除くことで、知覚過敏の症状を完全に無くす方法です。
    ほとんどの方は薬やレーザー治療の段階で症状が緩和するため、神経を除去する治療はあまり行われません。さらに、神経を取り除くことにはデメリットも多くあるため、歯科医師と入念に相談してからの施術を強くおすすめします。




    知覚過敏を予防するために今日からできること

    知覚過敏を防ぐためには、まずは手軽に始められることから取り組んでみましょう。柔らかい歯ブラシに替えたり、歯磨きの力加減を見直したりするだけでも、歯への負担を軽減できます。

    また、酸性食品や砂糖の摂取を控えるなど、日々の食生活を少し工夫することで、徐々に効果を実感できるはずです。小さな改善の積み重ねが、大きな変化につながります。



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    筆者:seeker編集部

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