コラム>審美・矯正
2021/07/27
目立たずにできる歯列矯正ならマウスピース矯正
マスク生活が長引く昨今、口元が人目につかない今だからこそ歯列矯正を、と考える人が増えています。そこで注目を集めているのがマウスピース矯正です。マウスピース矯正は、これまでブラケットやワイヤーが目立つことに抵抗を持ち、踏み出せなかった人には見逃せない矯正治療です。
マウスピース矯正とは?
マウスピース矯正は、透明な素材でできたマウスピースを使用して行う矯正治療です。治療に使うマウスピースは、細部まで綿密に計算し調整されたもの。装着することで歯並びを整えます。透明の器具なので、どんなに大きく口を開けて笑っても目立ちにくいことが特長です。人知れず矯正をしたい人や仕事柄、矯正器具をつけられない人でも、矯正治療に踏みだせるようになりました。
マウスピース矯正のメリット
目立ちにくい
歯列矯正をしていることがわかりにくく、口を開けることへのコンプレックスを感じない人もいるでしょう。
自分でマウスピースの取り外しができる
歯みがきなどのケアがしやすいので、お口の中を清潔に保つことができます。装着において規定の時間を守る必要はあるものの、ここぞというときは、一時的にマウスピースを外すこともできます。
金属を不使用
マウスピース矯正なら、金属アレルギーがあっても矯正治療を行うことができます。また、金属がお口の中に触れることによる痛みや、口内炎の原因になる心配もありません。もし日常的にスポーツをするのであれば、転倒や接触などのアクシデントが起きても、お口の中を傷つけることは少ないでしょう。
違和感や痛みが少ない
マウスピースを取り外すときにわずかに痛みや違和感を持つ人もいますが、マウスピースがお口に入った状態に慣れやすいといわれています。
マウスピース矯正のデメリット
自己管理が必要
矯正治療の効果を出すためには、決まった時間マウスピースの装着が必須です(製品や歯並びによって装着時間は異なります)。「取り外したままうっかり時間が経っていた!」というようなことがあっては、治療がスムーズに進まないことがあります。
飲料に制限がある
マウスピースを装着している間に飲むことができるのはお水だけ。マウスピースの着色を防ぐために、コーヒーやお茶、赤ワインなど色のついた飲料は避けねばなりません。また、熱い飲み物もマウスピースが変形する恐れがあるため、おすすめできません。
マウスピースのケアが必要
マウスピースを清潔に保つためにも、毎日のお手入れは必要不可欠です。怠ることで、むし歯や歯周病になりやすい人もいるでしょう。また、 マウスピース矯正では矯正治療ができない場合もある、ということもデメリットといえるでしょう。歯並びの状態や治療の範囲によっては、マウスピース矯正が適用不可になりうる、ということは覚えておきましょう。
ブラケット矯正との違いは?
マウスピース矯正では治療が難しい歯並びのときは、ブラケット矯正が行われることがあります。ブラケット矯正とは、金属の矯正装置であるブラケットとワイヤーを歯に装着し、動かしたい方向に向かって適切な力をかける矯正治療のことを指します。ブラケットとワイヤーが加えた力によって歯は徐々に移動し、歯並びが整います。装置の取り付けや調整は、すべて歯科医師によって行われます。
全く同じ状態の歯並びを矯正する場合、ブラケット矯正はマウスピース矯正よりも歯を動かす力が強い分、より期間が短くなるというケースもあります。一般的にブラケット矯正はどの方向にも歯を動かせることや、大きな力がかけられることから、広い範囲で矯正治療を行うことができます。ところが、その分痛みが発生することも忘れてはなりません。 また、装着する金属は「矯正しています!」と主張するには十分で、この存在感ある矯正装置ゆえ、歯列矯正を踏みとどまる人も少なくないでしょう。
マウスピース矯正の効果
- マウスピース矯正は、歯列矯正に付随していくつかの効果が期待できます。
- ・歯みがきがしやすくむし歯になりにくい
- ・歯ぎしりやくいしばりの改善
- ・顔のゆがみが改善される
- ・食べ物が噛みやすくなることによる消化促進、それに伴って肥満解消やダイエット効果の可能性がある
など、人によって様々ですが、嬉しい効果を実感することもあるでしょう。
また、矯正は子供のうちに!という印象がありますが、大人になってから歯列矯正をする場合に、マウスピース矯正は効果があるのかも気になるところ。マウスピース矯正は大人になってからでも問題なく治療ができます。目立たず、取り外しのできるマウスピース矯正は、仕事などの都合にもフレキシブルに対応できるため、大人の歯列矯正に適しています。ただし、通院する時間や費用がかかるため、計画的に進めることをおすすめします。
マウスピース矯正を選ぶときの注意点
マウスピース矯正を選ぶにあたり、タレントやインフルエンサーを起用した広告の中には、医療広告ガイドラインに違反したものもあるというのが事実です。SNS等を見ると、マウスピース矯正のトラブルも散見されています。治療途中の転院が難しい治療ゆえ、マウスピース矯正を行う際は、イメージの華やかさや値段の安さだけで安易に選ばず、しっかりと検討しましょう。
また、マウスピース矯正に使用するマウスピースが同じメーカーであれば、場所を選ばず、どこでも同じ矯正治療を受けることができるかといえば、それは大きな間違いです。診断や治療計画は歯科医師の判断が大きく影響します。そのため、信頼できる歯科医師とよく相談し、納得のいく計画の上、矯正治療を始められると良いですね。
筆者:seeker編集部