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2025/02/27
ダイレクトボンディング法とは?すきっ歯も改善できる方法について解説

このコラムでは、短時間で負担が少なく、すきっ歯や欠けた歯を自然に美しく整えることができる「ダイレクトボンディング法」について詳しく解説します。
「すきっ歯が気になり思いきり笑えない」そんな悩みを抱えている方に役立つ内容です。
目次
ダイレクトボンディング法とは何か?
ダイレクトボンディング法とは、歯のすき間や欠けた部分に樹脂(レジン)単体、または樹脂とセラミックを混ぜたハイブリッドセラミックを直接塗り付けて形を整える治療法です。
特にすきっ歯の改善においては、短時間で自然な仕上がりが期待できるでしょう。
一般的な施術の流れは以下の通りです。
- 1. 歯の表面を軽く削り、接着剤を塗布して樹脂が定着しやすい状態にする
- 2. 歯の色に合わせて調整したコンポジットレジンを丁寧に塗り付け、形を整えながら硬化ライトで固める
- 3. 面を滑らかに研磨し、自然な見た目に仕上げる
この治療は、特に軽度のすきっ歯で威力を発揮します。歯を削る量が少ないため、短時間で終わることが特徴です。

ダイレクトボンディング法のメリット
次にダイレクトボンディング法のメリットについて解説します。
費用が安価
セラミックや矯正治療と比べると、ダイレクトボンディング法は安価で治療ができます。軽度のすきっ歯であれば1本あたり1〜5万円程度で治療できることが多いです。
セラミック治療では1本あたり5万円以上かかることが一般的であり、矯正治療は数十万円単位になるケースが多いため、ダイレクトボンディング法は非常に手軽な選択肢と言えます。
▶歯列矯正について詳しくは次のコラムをご覧ください。 歯列矯正の種類と選び方:マルチブラケットからマウスピースまで
歯へのダメージが少ない
すきっ歯を修正する場合でも、わずかな表面の調整だけで済むことが多いため、歯へのダメージが少ないことも特徴です。
修正が容易
治療後に問題が発生しても、再度修正が容易に行えます。例え、樹脂が欠けた場合でも再度補修することができ、色が変わってしまった場合でも、新しい樹脂で簡単にカバーできます。
もし、数年後に樹脂が摩耗した場合でも、既存の素材を取り替えるだけで済むため、大掛かりな治療を必要としません。
自然な仕上がり
コンポジットレジンの色味は歯の色に合わせて調整可能なため、治療した部分が目立ちにくいです。
前歯の小さな隙間を修正した場合でも、治療後にはほとんど分からないほど自然に仕上がります。また、形や大きさも調整可能なので、自分の理想に近い見た目を実現することができます。
見た目を重視する方や、笑顔に自信を持ちたい方にとって、特に魅力的な治療法です。

ダイレクトボンディング法のデメリット
一方で、この治療法にはいくつか注意が必要です。
耐久性が劣る
セラミックと比べると、コンポジットレジンは長期間の使用で劣化しやすい傾向があります。硬いキャンディーや氷を噛む癖がある方は、樹脂が欠けたり摩耗したりする可能性があります。
しかし、定期的なクリーニングと適切なブラッシングを続けることで、樹脂の寿命を大幅に延ばすことが可能です。(平均的な耐久年数:4~6年)硬いものを避ける食生活を意識すれば、劣化のリスクも減らせるでしょう。
大きな欠損には不向き
歯が大きく欠けている場合や、すき間が広い場合には、ダイレクトボンディング法では対応が難しいことがあります。
そのため、歯の半分以上が欠損しているケースでは、矯正治療やセラミッククラウンがより適した選択肢となるでしょう。
メンテナンスが必要
治療後のコンポジットレジンは、時間が経つにつれて着色や摩耗が生じる可能性があります。コーヒーや赤ワインを日常的に摂取する方は、着色が目立ちやすくなることがあります。
治療後の美しさを維持するためには色がつきやすい飲食物を控えるのも効果的です。
技術力による仕上がりの差
ダイレクトボンディング法の仕上がりは、歯科医師の技術に大きく左右されます。同じ治療でも、経験豊富な医師が担当することで、より自然で美しい仕上がりが期待できます。
治療を受ける前に、医院の公式ウェブサイトや口コミを確認し、過去の治療例や歯科医師の経験を調べるのがおすすめです。
さらに、初回のカウンセリングで治療の手順や仕上がりのイメージについて説明を受け、歯科医師とのコミュニケーションをしっかり取ることが重要です。質問があれば気軽に相談し、安心して治療に臨める環境を選びましょう。
▶歯科医院の選び方について詳しくは次のコラムをご覧ください。 かかりつけ歯科医選びのポイントと信頼関係の築き方
ダイレクトボンディング法にかかる費用
すきっ歯の治療は基本的に保険適用外のため、歯科医院によって金額は様々です。
また、治療の具体的な金額は、治療内容やすき間の広さ、使用する素材がレジンのみか、あるいはレジンとセラミックを組み合わせたものかなどによっても変わります。
すきっ歯の治療であれば1本あたり1〜5万円程度のことが多いようです。
健康保険が適用される場合、自己負担額が軽減されます。ただし、保険適用となるのは審美目的の治療ではなく、機能回復を目的とした場合などの特定の条件下のみです。
治療前に保険適用の可否は歯科医院に確認しましょう。

色々な方法を知って自分にあった治療を選択しよう
すきっ歯の治療法には、ダイレクトボンディング法だけでなく、矯正治療やセラミック治療など多くの選択肢があります。それぞれの治療法の特徴を知り、自分や家族にとって最適な方法を選ぶことが大切です。
治療を受ける際には、歯科医師に相談し、疑問や不安を解消することから始めましょう。特に、仕上がりのイメージや費用についてしっかり確認することで、納得のいく選択ができるでしょう。
筆者:seeker編集部