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2021/08/17

歯の色は真っ白が普通?みがいても真っ白にならない

歯の色は肌や髪の色などと同じく、人それぞれ違う色をしています。そのため、絵に描いたような真っ白い歯であることはほとんどありません。ところが、真っ白い歯が美しいと思い込み、審美歯科などで過剰なホワイトニングを受けたり人工歯を入れたりする人や、歯の色を気にしてホワイトニングの歯みがき剤などを使うものの、真っ白にならないと悩む人もいます。

とはいえ、歯の色で印象が変わることは事実です。そこで、本来あるべく歯の自然の美しさを手に入れるために、歯の構造や色・お手入れの方法についてご紹介します。


真っ白=自然な色?本来の歯の色とは

そもそも、本来の歯の色はどのようにして決まるのでしょうか。歯の色について考えてみましょう。


象牙質の色

歯は、エナメル質(お口を開けると見える部分)に覆われています。その下に、象牙質と歯髄(血管や神経などが通る組織)があり、主に歯の色は、これらの色によって決まるとされています。 象牙質の色は、乳白色が基本とされていますが、生まれつき薄く白い色をしている人もいれば、濃くて黄色い人もいます。本来の歯の色が真っ白ではないのはこのためです。

歯の種類や場所によって象牙質の厚みや大きさなどが異なるため、歯の色は1本1本違うと言われています。特に犬歯に関しては、他の歯よりも噛む力が強くかかるため、象牙質が分厚く作られています。そのため、他の歯よりも色が濃く見えることがありますが、これは自然なことで特に気にする必要はありません。 また1本の歯の中でも場所によって色が違って見えることがあります。それは歯のエナメル質は歯茎に近づくにつれ薄くなることから、歯茎に近いほど歯の色が濃く見えるのです。




人工的な歯の色

入れ歯や差し歯、詰め物や被せ物のような人工の歯の場合、残っている歯と色を比較(シェードテイキング・シェードマッチング)し、歯の修復や治療が行われます。何か不具合があったり壊れたりしない限り、そのまま使われることがほとんどです。

人工の歯にもさまざまな素材があります。強度のあるものや審美性の高いものなど目的や歯の特性によって使い分けることができます。目立つ前歯などは特に、より自然な色に見える素材を選ぶといいでしょう。



加齢による色の変化

人の身体には加齢による変化が現れます。歯の場合、若い時よりも全体的に歯が黄色くなったように感じるかもしれません。これは内側にある象牙質の色が加齢とともに濃くなると同時に、歯の表面を覆っているエナメル質が薄くなることで、象牙質の色が濃く見えてしまうことが原因です。



自分の歯の色は?これって黄ばんでいるの?


歯の色をチェックする方法

歯科医院では、シェードガイド(セラミックを焼き上げ歯の形に作られた色見本)などを使用し、歯の色の確認を行います。最近ではホワイトニングに特化した情報が手に入りやすく、自分でも手軽に歯の色をチェックすることができます。オンライン上にはチェックシートで歯の色を診断するなどセルフチェックも可能です。




改善方法や治療方法

歯の色の変化にはさまざまな要因が考えられます。一心不乱に「白くしなきゃ!」と意気込むのではなく、着色や黄ばみの原因を知ることが適切な改善策を見つける鍵となります。

本来の色よりも黄ばんで見える、もともと象牙質の色が濃い、また加齢とともに色が濃くなってきたという場合には、ホワイトニングで全体的に漂白するのが有効と考えられます。一方、エナメル質が削れて薄くなっている場合などは、エナメル質を強化し、結晶化を高める効果をもつ歯みがき剤の使用がおすすめです。象牙質が見えるほどエナメル質が削れたり、色の濃い部分が増えたりするのを防ぐことができ、歯全体を守ることにも役立ちます。

歯石やむし歯によって黒ずんだり変色したりしている場合は、要因となる症状を治療したり、歯石やプラークを除去するクリーニングをおすすめします。ステインなど歯の表面に付着した色素が原因の場合は、まず歯科医院でステインを除去し、着色の原因となる色の濃い食べ物を控えることが有効です。



本来の歯の色でもきれいに見える!


きちんとしたお手入れ

「ついてしまった歯の黄ばみが取れない!」とホワイトニング効果をうたった歯みがき剤でごしごし力いっぱい磨いている方はいませんか?粗い研磨剤の入った歯みがき剤で力強くみがくと、エナメル質に傷がついてしまうことがあります。そうすると歯の表面にざらざらとした傷がつき、ステインが付着しやすくなってしまうのです。

研磨剤を含んだ歯みがき剤を使う時は、力を入れず硬すぎない歯ブラシでやさしくみがくようにしましょう。お口の中の状況はさまざまで、誰もが同じとは限りません。自分の歯にあった歯ブラシや歯みがき剤、ケアの方法を今一度見直してみましょう。




自然でつやつやの白を目指して

自分に合った方法で基本的なお手入れがされていれば、歯の表面は滑らかで汚れがつきにくい状態になっています。また、エナメル質がつやつやしていると、光が反射し本来の自然な色でも明るく清潔な印象を与えます。歯の白さと美しさはイコールではありません。完璧な白さや色の変化だけを求めるのではなく、きちんとしたお手入れを実践することで、自然で美しい歯を保つことができるのです。



→ホワイトニング治療が得意な歯科医院選びはこちらから



筆者:seeker編集部

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