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2021/09/21

むし歯や歯周病は歯の感染症?移るリスクは

むし歯や歯周病は、お口の中の細菌による感染症の一種です。感染症というと怖いイメージを持つかもしれませんが、むし歯や歯周病の菌はしっかり対策をすれば怖い菌ではありません。今回は感染経路や感染防止策についてお話します。


お口の中の菌

お口の中には300種類以上の細菌がいるとされています。むし歯の原因となる主な細菌はミュータンス菌です。歯周病の原因となる菌は、ポルフィロモナス・ジンジバリス(P.G菌)、アクチノバチルス・アクチノマイセテムコミタンス(A.A菌)、プレボテーラ・インテルメディア(P.I菌)、スピロヘータなどが挙げられます。それらがお口の中で増殖すると、むし歯や歯周病が発症します。

むし歯や歯周病の菌は、生まれたばかり赤ちゃんのお口には存在しないといわれています。では、どうして人はむし歯や歯周病に感染するのでしょう。




むし歯菌・歯周病菌はこうして移る

むし歯や歯周病は、原因菌に感染することによって発症する感染症です。子供だけでなく大人も感染します。



菌が増殖するメカニズムとは

プラークの中に生息し増殖する細菌が感染症の感染元です。お口の中の細菌が食べ物や飲み物に含まれる糖質をエサにして酸を作り出し、歯が溶かされて穴が開いてしまうことでむし歯が発生します。

歯周病の場合は、プラークが蓄積するとお口の中の細菌が増殖し、歯茎に炎症を引き起こします。歯茎が炎症すると歯根周辺の歯茎がはがれ、歯周ポケット(歯と歯茎の隙間)が深くなります。歯周ポケットの内部は歯周病菌の温床になってしまい、歯周病は悪化します。

むし歯菌や歯周病菌に冒された不健康なお口の中を健康な状態に戻すためには、歯周病を引き起こす細菌の数を減らさねばなりません。




感染経路

むし歯や歯周病の原因菌は唾液にも含まれています。そのため、むし歯菌や歯周病菌は唾液によって感染すると考えられています。小さな子供のむし歯は、親から子へ、唾液を介し移ることが多くあります。

歯周病も例外でなく、スプーンやフォーク、食器を共用したりスキンシップをしたりすることで、唾液によって感染する恐れがあります。近年では新型コロナウイルスの影響で見かけなくなりましたが、回し飲みや回し食べもむし歯や歯周病に感染する原因のひとつです。

しかし、むし歯や歯周病の原因菌がお口に入った人が、必ずむし歯や歯周病の症状を発症するわけではありません。お口の中の菌に対する耐性や体の性質 、 健康状態によって感染する確率は異なります。高い免疫力を持ってさえいれば、発症しないケースもあるのです。
では、菌の感染を防ぐためにできることはあるのでしょうか?



お口のケアで感染症リスクの低下

日常生活の中で、むし歯や歯周病の菌に感染するリスクを完璧に避けることは残念ながらとても難しいことです。でも、日頃からお口や体のケアをすることで菌に感染しにくいお口を作ることができます。 どれもいますぐできることばかりです。自分のお口の健康はもちろん、周りの人に移さないためにも、お口の中の菌を減らす必要があるのです。




正しいケア

むし歯菌や歯周病菌は、歯に付着したプラークの中で増殖します。むし歯菌や歯周病菌の増殖を抑えるには、正しくプラークコントロールを行いお口の中の原因菌を減らすことがとても重要です。 歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロス、デンタルリンスなどを使って、プラークを落とすセルフケアを行いましょう。



定期検診

しかし、セルフケアだけで完璧なプラークコントロールを行うことは困難です。定期的に歯科医院で検診を受けましょう。お口の健康のためにも、専門器具を使用したクリーニングを受けて、セルフケアでは取り除けないような汚れを取る必要があります。

また、定期検診で歯みがき指導を受けることで、セルフケアの精度も上がるでしょう。唾液検査や細菌検査を受けると、むし歯や歯周病へのかかりやすさを知ることもできます。



ストレスの解消

消化や唾液の分泌を調整する自律神経はストレスと強く結びついています。強いストレスを感じると自律神経が乱れ、唾液の分泌が減少します。唾液にはお口の中の菌を洗い流す効果があるので、唾液の分泌が少ないとむし歯や歯周病の原因菌が繁殖しやすい環境になります。

そのため、ストレスの解消が重要なカギを握ります。十分な睡眠やゆっくりお風呂に入ること、適度な運動や趣味の時間を取るなど、リラックスやリフレッシュの時間をしっかり確保しましょう。



生活習慣の見直し

生活習慣とお口の健康には深い関係があります。規則的な食事や間食、日常摂る飲料の見直し、よく噛んで食べて唾液の分泌を促すこと、歯みがき習慣の見直しなど、基本的な生活を整えるようにしましょう。



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筆者:seeker編集部

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