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コラム>審美・矯正

2021/11/11

気になる歯並び、そのクセが原因かも?歯に影響を及ぼすクセとは?

指しゃぶり、舌のクセ、ほおづえや歯ぎしりなど、無意識に出てしまうクセはありませんか?日常ふとした瞬間に繰り返してしまうクセは、歯並びに多大な影響を与えます。今回は歯に影響を及ぼすクセについてお話しします。


歯に影響するクセにはどんなものがある?


ほおづえ

ほおづえは、本を読んでいる時や文字を書く時に出やすいクセです。重たい頭を顎で支える状態になるほおづえは、右または左方向から歯や下顎に力が加わります。

それにより歯が内側に傾いたり、上顎と下顎の位置がずれたりする可能性があります(交叉咬合になりやすい)。顎が成長中の子供が長時間ほおづえをつくと、歯並びや顔の歪みを引き起こすとされています。また成長が終わっている大人でも、長時間ほおづえをついていると顎の痛みや口が開かないなどの顎関節症状が出る場合もあります。



指しゃぶり(母指吸引クセ)

指しゃぶりは、指を歯の裏側にある口蓋に押し付けるしぐさです。指を吸うことで口の中に圧力がかかり、上顎前突(出っ歯)や開咬の原因になります。

生後2~4ヶ月ころまでは、ほとんどの子供が指しゃぶりをすることがありますが、一般的に乳児期までの指しゃぶりは生理的な現象であり、心配はないとされています。3~4歳くらいになると、自然と指しゃぶりをしなくなる傾向にありますが、小学校に上がってからも指しゃぶりが続くようであれば、歯科医院への相談をおすすめします。

ただ、お口は心理面と関係しているため、寂しかったり怒られたり、心に何かしらの問題を抱えているケースもあります。無理に辞めさせるのは逆効果になる場合もあるので、自分で「辞めたい」と思わせることが大切です。



舌のクセ

舌のクセとは、常に舌を歯に押し付けている状態(舌突出クセ)や、気づかないうちに歯の間から舌が出ている状態をさします。飲み込む時や話す時でも舌で歯を押していることになるので、歯と歯の間に隙間が開いたり(空隙歯列)、開咬の原因になったりします。

また、すでにできてしまった隙間が気になり、無意識に舌を入れてしまうことで、舌を出すクセにつながる場合もあります。そのほか、舌のクセの原因には、指しゃぶりの名残、乳歯の早期喪失、口呼吸、舌小帯の異常も関係しています。

では舌の正しい位置はどこでしょう?正しい位置は、口を閉じている時に、舌の先端が上の前歯の少し後ろに触れている状態です。無意識に行っているため気がつきにくいのですが、舌の動きが知らず知らずのうちに歯を動かしている可能性があるのです。



口呼吸

口呼吸は慢性的な鼻炎、幼少期からのクセ、お口周りの筋力不足、歯並びが悪く口が閉じにくいなどが原因で起こるクセです。口呼吸をしていると、舌の位置が低くなったり前に出たりしてしまいます。それにより出っ歯(上顎前突)や開咬の原因になります。

また、口が乾燥してしまうことで、唾液による殺菌作用や自浄作用、免疫作用が不十分になることがあり、虫歯や歯周病、口臭、歯が着色しすい原因にもなってしまいます。口呼吸が習慣になると、風邪などの感染症にもかかりやすい傾向があるため、注意が必要です。




爪をかむ・唇をかむ

爪をかむクセがあると、硬い爪をかむため歯に強い力が加わります。それにより前歯の歯の根が短くなったり、前歯の先端が減ったりし、子供の成長期の歯や歯茎にまで影響を及ぼすことがあります。

他にも硬い爪をかんでいるうちに隙間ができたり(開咬)、前歯だけでかもうとするクセがあると受け口(下顎前突)になったりすることがあります。唇をかむクセは、下唇をかむと下の前歯が舌側に倒れたり、上の前歯が外側に傾斜し出っ歯(上顎前突)になったりします。逆に、上唇をかむクセは受け口(上顎前突)になります。



歯ぎしり

歯ぎしりは寝ている間に多くみられると思いますが、ギリギリと歯をすり合わせるもの、「食いしばり」や「咬みしめ」といわれる上下の歯をぐっと強い力でかみしめるもの、上下の歯をカチカチかみ合わせるものがあります。強くかんだ状態ですり合わせているので、歯自体がすり減ったり、詰め物が取れたり、時には歯や詰め物が欠けてしまうことがあります。

その他にも歯の周囲が炎症を起こし、かむと痛みを感じるなど、長期間の歯ぎしりは歯や歯の周囲の組織に大きくダメージを与えます。



クセが原因で起こる歯並びは?


開咬

奥歯をかみ合わせた時、上下の歯に隙間ができている状態のことをいいます。前歯でかむことができないので、奥歯の負担が大きくなります。また、さ行・た行などの発音がしづらい発音障害や口呼吸になることがあります。




交叉咬合

上下の歯をかみ合わせた時、顎がずれて上下の歯列がどこかで交叉し、上の歯列よりも下の歯列が外側に出ている状態をいいます。正常なかみ合わせは、上の奥歯が下の奥歯の外側に数ミリ出ている状態です。顔の歪みやかむ力の低下、発音障害を引き起こすことがあります。




上顎前突(出っ歯)

上の前歯が強く前に傾いたり、上の歯並びが全体的に前に出たりする状態がいわゆる「出っ歯」といわれる状態です。前歯でかめない咀嚼障害や発音障害、息漏れのほか、前歯に外傷を受けやすくなります。



下顎前突(受け口)

かみ合わせた時に下の前歯が上の前歯より前に出てしまい、しゃくれている状態です。さ行の発音がしづらい発音障害や奥歯でうまくかめない咀嚼障害、顎関節症になりやすいとされています。



クセに気づいたら?

前章で挙げたようなクセを日常的に行っていることに気づいたら、意識して辞めるようにしましょう。必ずしもこれらのクセが歯に影響を与えるということはありませんが、無意識にしている頻度、期間、強さによって歯に影響を及ぼす可能性があります。クセは緊張やストレス解消などの、精神面とも関係しています、子供の場合は、早めに辞めさせたいと思う反面、無理に辞めさせるのは逆効果になることもあります。

自分自身で辞めたいと思わせること、「そのクセはしてはいけない」と理解することで、無理なく自然に辞められる方向に促すといいでしょう。

歯科では、「口腔筋機能療法」といったトレーニングや矯正治療など、クセに対する解決方法があります。クセが辞められない、歯並びが気になる、見た目が気になるなどの悩みや、歯が痛い、顎が痛いなどの症状があれば、歯科医院相談してみましょう。



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筆者:seeker編集部

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