1. トップ  > 
  2. コラム一覧  > 
  3. コラム>歯の豆知識 > 
  4. 噛む力を鍛えよう!咀嚼する力を鍛えるメリット

コラム>歯の豆知識

2022/03/08

噛む力を鍛えよう!咀嚼する力を鍛えるメリット

食べ物をよく噛みましょう、とは今も昔も聞かれる言葉です。咀嚼は単に食べ物を細かく砕いているだけでなく、口内や全身の健康に大きく影響を与える行為とされています。噛む力を鍛えることによるメリットを具体的にまとめてみました。


口内の自浄作用による虫歯予防効果

唾液は消化酵素を含む消化液で、食べ物に含まれるでんぷん質の分解を助ける働きがあります。唾液の役割は消化だけではありません。唾液には口内の汚れを押し流したり、酸を中和したりする作用もあります。

さらに虫歯になりかけた歯を健康な状態に戻す働きを再石灰化といいますが、唾液にもこの再石灰化を促す作用があります。このような唾液の働きで、歯が虫歯になるのを防いでいるのです。唾液の分泌量が多ければ多いほど唾液による口内の自浄作用は強まり、いっそう虫歯になりにくくなります。

唾液量を増やすためには、噛む回数を増やして唾液腺を刺激する必要があります。最近口臭が気になるという人は唾液の分泌量が減っている恐れもあります。デンタルケアも大切ですが、食事をよく噛んでいるかを振り返ってみてみるといいかもしれません。



満腹感が得られる

しっかり咀嚼すると、普段より少ない量の食事でも満腹感が得られるという研究結果があります。よく噛むと脳の満腹中枢が刺激され、食欲を抑えるホルモンが出るのです。咀嚼することで食べ過ぎを防ぐことができ、肥満の予防につながります。

肥満は生活習慣病をはじめとした多くの病気のトリガーとなり得る状態です。健康的な体重を維持するのに苦労している人も多いですが、よく噛むように心がけるだけで肥満予防に大きな効果があるのです。出来るだけ一口につき30回から50回は噛むようにしましょう。



また、柔らかい料理だけでなく、噛みごたえのある料理をメニューに取り入れるのもおすすめです。料理に繊維質が豊富な食材や塊肉などを使うと咀嚼する回数が自然と増えます。



脳への刺激で老化予防になる

口の周りにはたくさんの筋肉や神経があります。噛むという行為によってそれらの筋肉や神経が働き、脳にたくさんの刺激が与えられます。

特に高齢者の方にとって、咀嚼による脳への刺激は老化を予防する高い効果が期待できます。
無理に噛むのが難しいほどの堅い食材を食べる必要はありませんが、さまざまな食材を使った料理をしっかり噛んで食べることで脳の活性化に繋がり、認知症などの発症を予防、もしくは進行を遅らせられると考えられています。



お年寄りの場合は入れ歯など義歯が合わず咀嚼に支障が出ていることもあります。歯科医師や介護の専門家に相談しながら、しっかりと噛めるよう適切な口内ケアも行っていきましょう。



噛むことで五感が刺激される

食事で刺激される感覚は味覚だけではありません。人間は食べながら食べ物の香りや食感、硬さ、歯ごたえ、噛んだ時の音などを感じ取っています。しっかりと噛んで味わうことで、嗅覚や触覚、聴覚がより刺激されます。

さらに、よく噛んでいると自然と食べる速度がゆっくりになり、料理をじっくりと見るようになるため視覚も刺激されます。つまり、よく噛むと五感すべてを使うことになるのです。五感を刺激されることで、脳にさまざまな種類の刺激が伝わります。

特に乳幼児期のうちにしっかりと食事を噛み、五感を刺激すると、食事は面白い、楽しいものだと脳が無意識に学習していきます。食事を楽しむことは食育の基本です。子供のころに身につけた噛む習慣が、将来にわたって健康的な食生活を送ることができる下地となっていきます。




噛む力を鍛えると良いことづくめ

硬いものを食べたり、食材を大きく切ったりすると自然と噛む回数が増え、咀嚼する力も鍛えられます。噛む力を鍛えることで口内だけでなく全身の健康が保たれる可能性がぐっと高まります。小さい子供やお年寄りだけでなく、すべての年代の人にとって咀嚼は重要です。食事の際には噛むことを普段よりさらに意識してみてくださいね。



→歯科医院探しはこちらから



筆者:seeker編集部

人気記事ランキング

歯の豆知識ランキング

人気記事ランキング

歯科医院PICK UP

こちらもcheck!