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2022/07/21

毎日歯を磨いているのに…虫歯ができるのはなぜ?

毎日歯を磨いていても虫歯ができてしまう原因として、磨き残しや磨き癖、生活習慣などが考えられます。普段何気なく行なっている習慣が、虫歯のリスクを高めているかもしれません。

今回は、毎日歯を磨いていても虫歯ができる原因や虫歯になりやすい生活習慣、虫歯を防ぐためにできることについてご説明します。


磨いていても虫歯ができる原因

「毎日歯を磨いているのに、虫歯ができてしまう」という人は決して珍しくありません。きちんと磨いているはずなのに、虫歯ができてしまうのはなぜでしょう。

実は歯を磨いていても、意外と汚れを落としきれていない場合があります。歯ブラシの当て方や磨き癖、歯並びの悪さなどが原因で、歯ブラシが行き届かずに磨き残しが出てしまうことがあるのです。きちんと磨いているつもりでも、同じ場所に汚れが残っているため、その場所が虫歯になってしまいます。

また、お口の中には様々な菌が存在しますが、その中の1つである「ミュータンス菌」という細菌がお口の中にどのくらいいるかで、虫歯のできやすさが変わってきます。

ミュータンス菌は、歯面に強く付着し、歯垢(プラーク)を作りやすいと言われています。糖分を利用して歯を溶かす酸を作り出し、歯の表面のエナメル質やその奥にある象牙質を溶かしてしまいます。磨き残しによる歯垢(プラーク)があると、ミュータンス菌は増殖します。ミュータンス菌が増えると酸の産生も増えるため、虫歯になるリスクは高まるのです。これを防ぐためにも、まずはきちんと汚れを取ることが必要です。




虫歯になりやすい習慣と口腔内環境

虫歯のできやすさは、食事内容や生活習慣、口腔内環境によっても変わってきます。



歯磨きの回数が少ない、磨く時間が短い

毎食後に歯磨きができることが理想的ですが、なかなか難しいことが多いと思います。忙しいと歯磨きの回数が減り、磨いている時間も短くなりがちです。

また、「汚れをきちんと取る」という意識も薄れてしまい、歯磨きが雑になってしまうことも。そうすると、磨き残しが出て虫歯になりやすくなってしまいます。1日のうち、寝る前の歯磨きだけでも丁寧に時間をかけて磨くことをおすすめします。




甘いものをよく摂取する

甘いものを食べると虫歯になると言われます。その理由は、虫歯菌が糖を利用して歯を溶かす酸を作り出し、歯を溶かしてしまうからです。飴やチョコレート、砂糖入りの飲料など、糖を含む甘い食べ物や飲み物をよく摂取する習慣がある場合、お口の中は虫歯リスクの高い状態になっています。甘くないパンやスナック菓子などにも、糖が含まれているので気を付けましょう。



食事や間食が多い・だらだら食べの習慣がある

砂糖入りのコーヒーを飲みながら作業をしたり、なんとなく飴をなめながら過ごしているようなことはありませんか?実はその習慣は、お口の中を虫歯になりやすい環境にしてしまっています。

お口の中は一定のPHで保たれていますが、食事や間食が多いと、虫歯ができやすい酸性の状態が続いてしまいます。食後は少なからず歯の表面が溶けてしまい、虫歯になりやすい状態ですが、唾液による「再石灰化」が行われてエナメル質が自然と修復されます。この再石灰化には時間が必要であり、食事と食事の時間をあけなければ効果は得られません。

しかし、食事や間食が多いと再石灰化をするための十分な時間が確保できないため、常に酸性の状態が続いてしまい、虫歯ができやすくなってしまいます。だらだらと飲食するのではなく、時間を決めて摂取することで、再石灰化に必要な時間を確保することができます。どうしても口が寂しい場合は、お茶や水、砂糖が入っていない飲食物を摂取することをおすすめします。




唾液の量と遺伝

唾液の機能として、殺菌作用、歯の修復作用、自浄作用などが挙げられます。唾液の量は多い方が良いものですが、口呼吸、ストレス、加齢や薬の副作用などといった要因で、唾液の量は少なくなっていくことがあります。唾液の量が少なくなると、唾液の作用が得られず、虫歯リスクが高まってしまいます。

また、エナメル質や象牙質の厚さなどの歯の質や、歯並び、唾液の量などは遺伝しやすいと言われています。



虫歯を防ぐ方法

お口の中の環境は、1人1人異なります。虫歯を防ぐには、自分の口腔内環境に合っている、正しい磨き方ができていることが大切です。

歯磨きで歯の汚れをしっかり落とすために、毛先が広がっていない歯ブラシを使いましょう。一生懸命磨いていても、毛先が広がった歯ブラシでは汚れをしっかり取ることはできません。歯ブラシの毛先が広がっていたら、新しく変えることをおすすめします。

また、歯ブラシだけでは汚れはすべて取れないため、歯間ブラシやフロスを使い、歯と歯の間の汚れ等を取るようにしましょう。歯磨きがきちんとできていても、虫歯になりやすい生活習慣をしていては意味がありません。甘い食べ物や飲み物をよく摂取する習慣がある人は、だらだら食べたり飲んだりしないように気を付けましょう。

また、食後に歯を磨けない時は、水やお茶で口をゆすぐようにすると良いでしょう。毎日の歯磨きや正しい生活習慣に加えて、定期的に歯科医院で検査やクリーニングをしてもらうのも大切です。唾液検査や細菌検査を実施している歯科医院もあります。自分の口腔環境を正確に把握し、適切なケアを行うことで、虫歯を効果的に予防することができるようになりますよ。



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筆者:seeker編集部

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