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コラム>虫歯

2022/08/09

虫歯じゃないのに歯が痛いのはどうして?

歯が痛いと「虫歯ができた」と思いがちですが、実は虫歯以外にも歯が痛む原因はいくつかあります。歯の周辺の粘膜や組織、筋肉などが原因で起きている場合や、心因性、体の不調によって起こる場合もあるのです。今回は、虫歯以外の「歯が痛む原因」について解説します。


虫歯以外で歯が痛む原因


知覚過敏

知覚過敏になると、象牙質が露出し、痛みやしみるといった症状が出てきます。

原因は、「歯に歯ブラシが強く当たることで、エナメル質が削れる」「歯ぎしりや食いしばりにより強い力が歯に加わることで、エナメル質が剥がれる」「歯周病や加齢によって歯茎が下がり、象牙質が露出する」などさまざまです。熱い物や冷たいものに触れたり、歯ブラシが歯に触れたりすると、鋭い痛みが生じます。



歯が割れている

歯に割れ目やヒビが入ることが原因で、歯に痛みが出ることがあります。このヒビ割れは、歯ぎしりや食いしばり、外傷などにより、強い力が歯に加わることで起こります。

ヒビ割れの深さにもよりますが、神経が集中している歯髄までヒビ割れが達している場合、ズキズキとした痛みが続き、熱い物、冷たい物、甘い食べ物によって痛みが増強します。

また、ヒビ割れから細菌が入り、痛みや炎症を起こし痛みにつながることもあります。場合によっては神経を取る治療が必要になることも。歯の根が割れた場合は、最悪歯を抜かないといけなくなるケースもあるので気をつけましょう。




歯周病や歯肉炎

歯周病自体には痛みはありませんが、歯周病菌により歯肉が腫れて炎症を起こすと、痛みが出てきます。歯周病の初期の段階では歯茎の炎症と出血がみられ、痛みに関しては「歯ブラシが当たると痛みを感じやすい」程度にとどまります。

しかし、歯周病が進行していくと、歯茎の腫れが進む、歯を支える骨が溶ける、歯周ポケットが深くなるといった症状があらわれてきます。症状がひどくなると、「歯茎が下がって象牙質が露出する」「炎症がひどくなり膿がたまる」「支える骨がないため歯がぐらつく」ことによる痛みが出てきます。



歯ぎしりや食いしばり

歯根膜には、クッションのように噛む力を吸収・分散し、歯にかかる力を和らげる働きがありますが、歯ぎしりや食いしばりによって過度に力がかかると、歯の周りの歯根膜が炎症を起こして噛んだ時に痛みが出やすくなります。

また、歯ぎしりが酷いと、顎関節症になり顎が痛くなることもあります。




歯やお口の環境以外の原因


咀嚼筋の痛み

歯ぎしりや食いしばりなどで顎の筋肉に負担がかかり、噛んだ時に咀嚼筋が痛むことがあります。この痛みを、歯の痛みだと勘違いしてしまうことがあります。特に奥歯に痛みが出やすく、鈍い痛みが一日中続くこともあります。歯ぎしりや食いしばりがある人は、専門医の指導のもとで噛み合わせを改善したり、就寝時にマウスピースをして予防することをおすすめします。



神経痛

三叉神経痛や帯状疱疹といった神経痛が原因で、歯が痛む場合があります。三叉神経痛になると顔面に鋭い痛みが生じ、奥歯にも痛みが出ることがあります。帯状疱疹の場合も、歯に強い痛みが出ることもあります。痛い部分は冷やすと痛みが和らぎますが、繰り返し起こる場合は歯科医院や専門医に相談しましょう。



頭痛

片頭痛や群発性頭痛により、歯に痛みが出る場合があります。頭やこめかみが痛むことで歯が痛いと感じます。頭痛が改善すると、歯の痛みもなくなることがほとんどです。



副鼻腔炎(蓄膿)

副鼻腔炎になると、上の歯の奥、鼻の横から目の辺りにまで広がる大きな空洞(上顎洞)に炎症が起きます。この炎症により、頬の痛みや、上の歯に痛みを感じます。痛みが続くこともあり、体を動かすと歯に響くように感じることもあります。副鼻腔炎が改善されると痛みも改善されることがあるため、耳鼻科で治療を受けましょう。



心臓病

狭心症や心筋梗塞などの心臓病が原因で、歯が痛むこともあります。心臓性歯痛と言われており、歩行程度の運動後に、下の歯に突発的に痛みがあらわれます。頻繁に痛みが出る場合は、早めに循環器内科に行きましょう。



ストレス

社会的ストレスやうつ病などが原因で、歯の痛みがあらわれるときがあります。ストレスがかかると、知らないうちに歯ぎしりや食いしばりをしていることが多く、歯に負担がかかるのです。

このような心因性の歯の痛みの場合、痛みも出たり治まったりと、症状が変化しやすい傾向があります。うまくストレスを発散できるといいものですが、心の病気を疑うときは心療内科や精神科へ相談してみましょう。




自己判断せずまずは歯科医院へ

歯の痛みには、歯そのものや歯の周辺の組織に痛みの原因があるものと、歯に関係なく痛みが起きるものがあります。痛みがすぐになくなると、ついそのままにしてしまうこともあるかもしれませんが、なかには、歯周病のように痛みが出たときには病気が進行しているケースもあります。

歯に痛みを感じたら、まずは歯科医院で相談をしましょう。痛みの種類によっては、内科や耳鼻科などの専門的な病院を受診してもいいかもしれません。



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筆者:seeker編集部

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