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2022/08/12

歯周病治療を途中でやめるとどうなるの?

「歯周病治療は長引く」「歯周病はなかなか治らない」というイメージを持つ人は多いようです。歯周病の進行度によって、治療内容や治療期間は変わりますが「歯茎の炎症が治まったから大丈夫」と歯周病治療を途中でやめてしまう方や「治療期間が長いな」と感じてやめてしまう方もいます。

今回は、歯周病治療を途中でやめた時に起こり得る症状や、歯周病治療の流れ・所要期間・治療内容などについて説明していきます。


歯周病治療をやめると起こる症状

歯周病治療では、主に歯垢(プラーク)や歯石の除去を行います。この治療により、炎症のあった歯茎は改善します。歯周病治療を途中でやめてしまった場合、歯周病の進行度や治療内容にもよりますが、取りきれていない歯石があれば歯茎の炎症は続きます。歯茎の炎症を放置していると、歯周病が進行してしまい、最悪の場合は歯を失うこともあります。

また、磨き癖があったり歯磨きが不十分だったりする場合、歯周病治療をした場所に再び汚れが付着するため、歯茎は再度炎症を起こしてしまいます。痛みや腫れの症状が再発して治療を再開した時には、以前よりも歯周病が悪化していることがほとんどです。治療も1からやり直すことになり、治療期間が長くなる場合もあるでしょう。




歯周病治療の流れと治療期間

歯周病の進行度や症状によって多少の違いはありますが、治療の流れや治療期間をある程度理解しておくことで、安心して治療に向き合えます。疑問が出てきた時にも、相談しやすくなるでしょう。



歯周病治療の流れ


1.問診・カウンセリング

現在痛みがある場所、いつから症状が出ているかなどをヒアリングしていきます。また喫煙の有無、歯磨きの習慣、持病などの生活習慣についても確認します。



2.検査・診断

レントゲン撮影
レントゲン撮影では、歯の本数、歯の神経、歯を支える骨の状態、補綴物、虫歯などが分かります。

歯茎の検査
歯茎の検査ではプロービングという器具を使い、歯周ポケットを測定をします。出血の有無、歯の揺れはないか、汚れの有無なども診ていきます。

歯周ポケットの深さで、歯周病の進行度が分かります。(歯周ポケットの深さが3mm以下は健康または軽度・4〜6mmは中程度・7mm以上は重度)検査の結果から、現段階の歯周病の状態や原因を確認していきます。



3.歯周基本治療

歯周病の基本治療には、スケーリング・ルートプレーニング(プラークや歯石除去)、歯磨き指導、噛み合わせの調整などがあります。正しい歯磨きを行うことで、ブヨブヨして出血していた歯茎の炎症は減少し、歯茎が引きしまってきます。そうすると、歯茎の中の歯石が見えやすくなり、歯石除去がしやすくなります。他にも、治療が必要な歯や抜歯が必要な歯があれば処置していきます。



4.再評価

歯周基本治療を終えて、歯周病の状態が改善しているかどうかを診ていきます。歯周病が軽度の場合は、歯周基本治療で症状が落ち着く場合があります。しかし、歯周ポケットが深い場合は、歯茎の奥深く、目に見えない場所に付着する歯石によって歯周病は進行していくので、歯周外科治療へ進んでいきます。



5.歯周外科治療

歯周基本治療で改善できなかった歯には、歯周外科治療を行います。

歯周病が進行している場合、歯の根にも歯石が付着しており、スケーリングなどでは除去できないことがあるためです。取りきれない歯石は、歯茎に麻酔をし、歯茎を一時的に剥がし歯の根が見えるようにして確実に歯石を除去します。処置が終わったら、歯茎を戻し、経過を診ていきます。



6.再評価

歯周基本治療と同じく、外科治療をして改善しているかどうかを診ていきます。



7.口腔機能回復治療

歯周病が改善した場合は、口腔機能(咀嚼、咬合、発音機能、審美)の回復のため、被せものや入れ歯、インプラントなどの治療をしていきます。



8.メンテナンス

必要な治療が終わったら、歯磨きが不十分だと歯周病は再発しやすいため、入念に行いましょう。歯磨きをはじめとしたご自身のセルフケアと、歯科医院でのメンテナンスにより、健康なお口を維持していきます。



治療期間

歯周病の進行度によって、治療期間が変わります。



  • 歯周病初期
    カウンセリング→検査・診断→歯周基本治療→再評価で、歯周病の状態は改善してきます。だいたい2〜3ヶ月くらいが目安です。

  • 歯周病が中程度〜重度の場合
    外科治療や口腔機能回復治療が必要になるため、治療期間は長くなります。だいたい6ヶ月から1年以上かかることもあるでしょう。


歯周病が改善したからといって治療は終わりではなく、改善後はメンテナンスを行います。始めは3ヶ月に1回、間をあけても大丈夫そうであれば6か月に1回、というように、徐々に期間をあけていくこともあります。

歯周病の進行度によっては治療期間が長くなることもあるため、歯科医院選びはとても重要です。通い続けやすい歯科医院を選ぶことをおすすめします。



歯周病を予防し悪化させないために

歯周病を悪化させないためには、毎日の歯磨きできちんと汚れを取ることが必要です。歯周病治療を途中でやめてしまうと、汚れの付着や歯石があることで再び炎症が起き、歯周病は進行してきます。



最後まで治療をすることで、きちんと歯周病の進行を止めることができるのです。歯周病治療は期間が長くなることがありますが、歯科医師と相談しながら治療をきちんと終わらせて、ご自身の歯を長く健康的に保ちましょう。



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筆者:seeker編集部

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