コラム>審美・矯正
2023/03/07
歯科矯正中の食事の注意点とは?
.jpg)
歯の矯正中で、食事に困っている人はいませんか?痛みがある、食べにくいなど人知れず悩みを抱えている人も少なくないようです。また、今から矯正治療をはじめる人の中にも、矯正中の食事に関して不安がある人もいるかもしれません。 この記事では、矯正中の食事の注意点をお伝えします。矯正中でもストレスなく食事をするための工夫も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
歯科矯正中の食事の悩み
歯科矯正中の食事で感じやすい悩みを2つ紹介します。
噛んだときに痛みを感じる
矯正治療では、力を加えて歯を動かします。歯は歯槽骨という骨の中にあり、力を加えられた歯の骨が溶けて新しい部分に作られるのです。その骨が溶けるとき、つまり歯が動いているときに痛みを感じやすいといわれています。 歯が動いているときに硬いものを噛むと、より痛みを感じやすいでしょう。ただし歯が動くことによる痛みのピークは1週間ほど。個人差はありますが、ピークを越えると痛みは少しずつ落ち着く人が多いようです。

うまく噛めない
慣れない矯正装置の影響で、食べ物を噛み切れない、硬いものが噛みづらいといったこともあります。うまく噛めないという悩みは、噛むと歯に痛みを感じるため強く噛めないことが原因です。また、食べ物によっては矯正装置にはさまったりくっついたりして、食べづらく感じるものもあります。
歯科矯正中、避けた方がいい食べ物
歯科矯正中には避けた方がいい食べ物があります。食べ物の例とその理由をお伝えしましょう。
硬い食べ物
噛むときに強い力が必要な食べ物は、痛みを伴うだけではなく、矯正装置が取れてしまうこともあるので注意が必要です。具体的には、フランスパンやスルメ、せんべい、ナッツ、かたまりの肉などが該当します。リンゴやトウモロコシなどの丸かじりもやめておきましょう。
繊維質が多い食べ物
エノキやモヤシ、ほうれん草、レタス、ネギ、ニラなどは繊維質が多いため、矯正装置にはさまりやすいです。また、鶏肉やマグロなども筋が多いものははさまってしまう場合があります。そのほか、麺類や春雨、糸こんにゃくのような長い食べ物も矯正装置に絡みつきやすいです。飲み込みづらくなってしまい、むせてしまうこともあるので注意しましょう。
粘着性の強い食べ物
ガムやキャラメル、グミ、餅といった粘着性の強い食べ物は、矯正装置にくっついて取れなくなることがあります。装置が外れてしまうこともあるので、できるだけ避けたほうがいいでしょう。

歯科矯正中の食事の工夫と意識したいケア
ストレスなく食べるために、歯科矯正中の食事には工夫が必要です。またケアを意識することで、矯正中のお口のトラブルを防げます。取り入れやすいものから実践してみてください。
調理方法を工夫する
矯正中に避けた方がいい食べ物でも、調理方法や食べ方を工夫することで、問題なく食べられる場合があります。たとえば、以下のような工夫が効果的です。
ぜひ試してみてください。
やわらかい食材や水が多いものを選ぶ
矯正中の食事は、噛みやすさを重視するとストレスなく食べられます。やわらかい食材や水分を多く含むものを選んでみてはいかがでしょうか。 豆腐料理やスープ、シチュー、煮込み料理などはさまざまな味でアレンジできるので、飽きずに食べられるでしょう。ご飯が食べにくい場合は、雑炊やおかゆ、リゾットにすると食べやすいです。また肉を食べたい場合は、歯や矯正装置への負担が少ないひき肉を選ぶといいでしょう。 甘いものが食べたいときには、スナック菓子よりもプリンやゼリー、アイスがおすすめです。ただし、糖分を含むものが多いので虫歯には気をつけましょう。
口内炎を予防する食材選びを心がける
矯正中、装置が口の中の粘膜に当たるなどして口内炎ができやすい人がいます。口内炎には、ビタミンB2やビタミンB6が多く含まれる食材が効果的です。 このような食材の効果は、口内炎を治しやすくすることだけではありません。口内の粘膜を守る役割もあるので、口内炎の予防効果も期待できます。
ビタミンB2やビタミンB6が多く含まれる食材は以下のとおりです。
海苔やマグロは矯正装置に絡みつきやすい食材です。調理方法を工夫しながら取り入れてみてください。

食後すぐの歯みがきも忘れずに!
矯正装置を装着していると、装置に食べカスがたまりやすいです。丁寧に歯みがきをしても完全に取り除くことは難しく、虫歯になるリスクも高まります。 虫歯が進行してしまうと、矯正装置をはずして治療をしなければならない場合もあるでしょう。矯正中はとくに、食べたらすぐの歯みがきを意識しましょう。
歯科矯正中は食事による負担を減らす工夫が大切
矯正中の食事は、違和感や痛みを感じる場合があるため、治療をはじめる前に比べるとかなりの配慮が必要です。噛みきれないものや食べづらいものを強引に食べようとして、歯や矯正装置に負担をかけないようにしましょう。 食事の際は、食べやすい食材を選んだり調理にひと工夫加えたりすることも大切です。食事の際に痛みが強い、違和感が気になってうまく食事ができないといった場合は、できるだけ早く歯科医に相談することをおすすめします。
筆者:seeker編集部