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コラム>小児歯科

2022/01/25

生えたばかりの永久歯が黄色い…むし歯の前兆!?

「子供の歯がなぜか黄色い…これって異常?」と、特に歯が生え変わる時期になると、子供の歯の色を気にして歯科医院を訪れる保護者は少なくありません。

永久歯は子供がこの先一生使う大事な歯なので、心配するのも当然のこと。黄色味のある子供の歯は、一体どうしたらいいのでしょう。そんな心配を解消できるよう、歯が黄色く見える構造や受診が必要なケースについて詳しく解説します。


そもそも歯の色って何色?

個人差はあるものの、永久歯は本来真っ白ではなく、やや黄色みを帯びた色をしています。対する乳歯は、やや青みがかった乳白色をしています。

そのため、乳歯から永久歯への生え変わりが始まり、乳歯と永久歯が混在している時は特に永久歯の黄色が目立ち、その色に驚いたり心配になったりするのです。では乳歯と永久歯の色の差はどうして生まれるのでしょう。



歯が黄ばんで見えるのはなぜ?

生えたばかりの永久歯が黄色く見えるのは、歯の構造が関係しています。歯は「エナメル質」と呼ばれる無色で半透明の硬い組織が、「象牙質」という組織を覆うようにしてできています。この象牙質は、エナメル質に比べて黄色みがかった色をしています。

つまり、歯の色は表面のエナメル質の色ではなく、その内側にある象牙質の色味をうつしだすことで、黄色く見えるというわけです。歯の色の個人差は、エナメル質の透明度や象牙質の厚みによって生まれます。

象牙質に厚みのある永久歯が乳歯に比べて黄色く見えるのは、そのためです。生え変わった歯を見ると黄ばんだような色にびっくりするかもしれませんが、異常な発育ではないので、まずはご安心ください。



気にしすぎるのはNG

乳歯が抜けた後には、少し黄色みを帯びた透明感のある永久歯が生えてきます。乳歯と永久歯が隣り合わせに生えていると、その色の差が目立ちますが、黄色く見えてもそれが正常な状態なので心配はいりません。逆に気にしすぎてゴシゴシ歯をみがくのは、歯の健康にとってマイナスでしかありません。

例えば、力を入れすぎたり過剰にみがいたりすると、歯の表面のエナメル質が削れてしまい、食事をした時にしみるような痛みが発生したり、歯茎が傷ついたりします。

また、生え変わりが進み乳歯が抜けるにつれて、歯の黄色味は目立たなくなるので、気にしすぎるのは禁物です。歯の黄色が気になるのであれば、歯科医院を受診しましょう。自然の黄色味なのか着色なのかがわかれば、適切な対処ができます。




歯科医院の受診が必要なケース


エナメル質の形成不全

歯本来の色味であるケースの他に、永久歯が黄色く見える原因として考えられるものに「エナメル質の形成不全」があります。エナメル質の形成不全は、生まれつき歯の表面のエナメル質がほとんど形成されず、象牙質がむき出しのまま生えてくる症状で、歯は黄色や茶色に変色して見えます。エナメル質で覆われていないため、歯質が通常よりも弱く、むし歯になりやすいとされますが、適切な予防ができれば深刻に捉える必要はありません。



飲み物や食べ物による着色

歯の黄色みが飲み物や食べ物が原因の歯の着色であれば、自宅でのケアや歯科医院で除去をする必要があります。まずは歯ブラシで丁寧にみがいたり、指に巻いたガーゼで優しくこすったりし、汚れを落とすようにしましょう。歯ブラシやガーゼでは落ちない汚れの場合、飲み物や食べ物による色素沈着かもしれません。

ほうじ茶や麦茶、緑茶、紅茶、ブドウジュースなどの飲料や、チョコレートやカレー、ケチャップ、ソースなどに含まれる色素は、歯の表面に沈着し着色を引き起こしやすいといわれています。これらを日常的に飲んだり食べたりしている場合は、着色の可能性が高くなります。




初期のむし歯

歯は歯茎から頭をのぞかせたその瞬間から、むし歯のリスクがあります。そのため、生えたばかりの永久歯がむし歯である可能性はゼロではありません。

歯がなめらかでツヤツヤした黄色であれば、過剰に心配をする必要はありませんが、表面がザラザラしている時はむし歯になっているかもしれません。むし歯かどうかを自分で判断するのは非常に難しいので、歯科検診をかねて歯科医院を受診しましょう。



むし歯を初期の段階で見つけることはもちろん、むし歯予防のためにも、子供の頃から通えるようなかかりつけの歯科医院を持つことをおすすめします。

今回のような「子供の歯の色が気になる」「歯が黄色い気がする」という心配があった時にも、すぐに相談できる歯科医院があると、安心して子育てができるのではないでしょうか。



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筆者:seeker編集部

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