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2023/06/01

アンカースクリューを使った矯正とは?メリット・デメリットを紹介

アンカースクリューを使った矯正をご存じでしょうか。アンカースクリューとは、通常の矯正とは少し異なる矯正方法で、歯や全身の状態に合わせて選択する治療法です。

今回は、アンカースクリューを使った矯正について解説するとともに、アンカースクリューを使用するケースやメリット・デメリットについてお伝えします。


アンカースクリューを使った矯正とは?

アンカースクリューとは、歯科矯正のために開発された非常に小さなネジで、あごの骨に埋め込んで使用します。

通常の歯科矯正では治療できないケースでも、アンカースクリューを使うと歯科矯正が可能になりました。まずは、アンカースクリューを使用する目的と特徴について見ていきましょう。



アンカースクリューを使う目的

通常の歯科矯正では歯にブラケットをつけ、そこにワイヤーを通して、お互いに引っ張り合いながら歯並びを整えていきます。この矯正方法の欠点は、動かしたい歯以外の歯も動いてしまう点です。

そこで開発されたのがアンカースクリューです。アンカースクリューなら動かしたい歯だけを動かせるため、従来の方法では矯正が難しかったケースにも対応できるようになりました。



アンカースクリューの特徴

アンカースクリューは、「マイクロスクリュー」「マイクロインプラント」「ミニインプラント」といった別名があり、歯科クリニックによって呼ばれ方はさまざまです。

純チタンやチタン合金といったアレルギーや拒絶反応が起こりにくい素材が使用されており、安全性は高いといわれています。

アンカースクリューの大きさは、直径1.4~2mm、長さ6~10mm。埋め込む場所によって使用する大きさが異なります。



アンカースクリューを使った矯正を行うケース

それでは、アンカースクリューを使って矯正を行うケースについて見ていきましょう。



ガミースマイルの場合

ガミースマイルとは、笑ったときに歯茎が見えすぎてしまうこと。アンカースクリューを使った歯科矯正は、歯並びだけでなく歯茎の見え方やかみ合わせも改善できるといわれています。


▶ガミースマイルとはどのような状態なのか、どのような治療法があるのかなどは、次のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
笑うと歯肉が目立つ?ガミースマイルとは



開咬(かいこう)の場合

開咬とは、奥歯は正しく噛みあっているのに、前歯が噛みあっていない状態のことです。開咬の場合、上あごの左右にアンカースクリューを埋め込んで歯科矯正を行います。




過蓋咬合(かがいこうごう)の場合

過蓋咬合とは、前歯のかみ合わせが通常よりも深い状態をいいます。下の歯は、3割程度見えている状態が正常です。しかし、過蓋咬合では下の歯の見えている部分が極端に少なく、症状が重いケースでは、下の前歯が上の前歯の歯茎に触れるほど重なります。

そのため歯茎の炎症や顎関節症などが起きることも少なくありません。アンカースクリューを使った歯科矯正では、前歯の歯茎にアンカースクリューを装着し、下の前歯が半分程度見えるまで、前歯を上に引っ張り上げるといった治療を行います。




抜歯せずに矯正をする場合

アンカースクリューを使用しない歯科矯正では、奥歯を後ろにずらすことが難しいといわれています。そのため、歯科矯正をする際は、抜歯をして隙間を作ることが必要です。

アンカースクリューを使用すると奥歯を後ろへずらせるようになるため、抜歯をせずに歯科矯正ができるケースもあります。


▶歯科矯正の種類については次のコラムで紹介しています。矯正治療に興味のある方は、こちらもあわせてご覧ください。
矯正治療には、どんな方法があるの?



アンカースクリューを使った矯正のメリット・デメリット

続いて、アンカースクリューを使った矯正のメリット・デメリットについて見ていきましょう。



メリット

前述した通り、アンカースクリューを使うことによって、矯正治療の幅が広がります。この点は大きなメリットといえるでしょう。見た目も通常の矯正とほとんど変わらず、身体的な負担が少ない点も魅力です。

また、通常の矯正では動かしたくない歯も動いてしまうため、こまめに調整しながら段階的に歯を動かす必要があります。しかしアンカースクリューを使用すると、目的の歯だけを動かせるため、治療期間の短縮につながります。




デメリット

アンカースクリューを埋め込むためには、簡単な外科手術が必要です。5分程度ではありますが、麻酔を使用して処置を行わなければなりません。

また、アンカースクリューは矯正治療が終了した後は除去するため、骨と結合しないように作られています。そのため骨や口腔内の状態によっては、ゆるんだり外れたりすることもあります。ゆるんだり外れたりした場合は、再度埋め込み手術をすることもあるため、負担に感じることもあるかもしれません。



アンカースクリューを使った矯正は歯科医師に相談を

アンカースクリューは、従来の歯科矯正に比べて優れた点が多い治療法です。出っ歯やガミースマイル、あごの位置の改善、顔つきの変化など、歯並び以外の効果も期待できるでしょう。

しかし、アンカースクリューを使った歯科矯正は、口腔内の状態や全身の状態によっては施術できない可能性もあります。アンカースクリューを使った歯科矯正を希望する方は、歯科医師に相談してみましょう。



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筆者:seeker編集部

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