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コラム>小児歯科

2023/08/01

乳歯はいつ抜ける?生え変わりの特徴や疑問点を解説

子どものお友だちの歯が抜けはじめると「うちの子はいつ抜けるのだろう?」と気になることはありませんか?歯の成長には個人差がありますので焦る必要はありませんが、そろそろ生え変わりについて理解を深め、心の準備をしておくとよいでしょう。

今回は、乳歯の生え変わりの特徴や生え変わり時のお悩みなどについて解説します。


乳歯の生え変わりの特徴


生え変わりの時期

一般的に、6歳から12歳のあいだに乳歯が抜け、永久歯へ生え変わる子どもが多いようです。抜けはじめる時期は顎の発達とも関係しています。生え変わりの時期には個人差がありますので、ひとつの目安として考えてください。

また乳歯の抜けはじめと同時期に、乳歯の一番奥歯のうしろから「第1大臼歯(だいきゅうし)」が生えてきます。第1大臼歯は、6歳くらいに生えはじめることが多いので「6歳臼歯」とも呼ばれます。

第1大臼歯は永久歯であり、乳歯ではありません。14歳くらいまでには、第1大臼歯よりさらに奥に「第2大臼歯」も出てきます。その後「親知らず」と呼ばれる「第3大臼歯」が生えると、永久歯32本が生えそろったことになります。



乳歯の数と抜ける順番

乳歯は生後6ヶ月くらいに前歯から生えはじめ、3歳頃までには生えそろう子どもが多いようです。乳歯は上の歯、下の歯ともに10本ずつ、合わせて20本です。この20本が6歳くらいから順に抜けはじめます。

抜けはじめは、下の中央の前歯からが一般的です。その後、上の中央の前歯、上下サイドの前歯、犬歯(糸切り歯)、臼歯(奥歯)の順に抜ける場合が多いようです。もちろん抜ける順番にも個人差がありますので、この通りとは限りません。




乳歯が抜けるときの様子

乳歯が抜ける時期になると、歯がグラグラと揺れはじめ、安定しない状態になります。子どもによっては不快に感じ、「早く抜きたい!」と言うこともあるかもしれません。

しかしムリに抜くのは禁物です。なぜなら、まだ抜ける準備ができていない乳歯に大きな力を加えてしまうと、歯肉(歯茎)を傷つけたり、歯が途中で折れて歯の根っこが残ってしまったりするリスクがあるからです。

中には、グラついた歯を舌で押したり、ものを食べたりしているときに抜けるなど、抜こうとしていないのに抜けることもあります。



抜歯が必要な場合もある?

乳歯が抜けそうで抜けない、歯肉が腫れてきたなど痛みをともなう場合や、食事がうまくできないなど日常生活に支障をきたす場合には、歯科医に相談して抜歯の処置をしてもらうことが可能です。

また、乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきてしまった場合も、歯並びやまわりの歯への影響を考え、一度歯科医にみてもらうことをおすすめします。いずれにしろ、親や子どもの判断でムリに抜くことはやめておきましょう。



乳歯の生え変わり期、歯の手入れは念入りに!

歯が抜けはじめ、乳歯と永久歯が混在している時期を「混合歯列期」と言います。

この時期には大きさが異なる歯が混在しているため、歯ブラシが届きにくい箇所が多く、歯みがきをしにくい状態です。みがき残しが多くなりやすいことで、虫歯のリスクが上がるので注意が必要です。

自分で歯をみがけるようになった子どもであっても、仕上げみがきは親がするなど、念入りに手入れをしてあげましょう。とくに第1大臼歯(6歳臼歯)など奥歯の永久歯は、子どもにとってみがきにくいのでしっかりとチェックしてあげてください。

また、混合歯列期に歯ぎしりをするようになる子どもがいます。この時期の歯ぎしりは、かみ合わせを調整する意味があると言われます。生理現象なので自然となくなる場合がほとんどのようですが、強い歯ぎしりが続く際には歯科医に相談してみるとよいでしょう。




乳歯が抜けない、永久歯が生えてこない場合どうする?

成長は人によって異なるので、生え変わりが多少遅いからといって心配は無用です。乳歯が抜けたのに、永久歯がなかなか生えてこないときも同様です。乳歯が抜けてから永久歯がきちんと生えるまでには、平均して3ヶ月前後かかると言われています。

ただ、何らかの原因で永久歯が顎の骨や歯肉に埋もれて出てこられない場合(埋伏歯)もあります。

「乳歯が抜けてから数ヶ月たつのに、永久歯がなかなか生えてこなくて心配……」という人は、歯科医に相談してみましょう。今までの経緯を伝えたりレントゲンをとったりすることで、どのような対応を取ればよいのか判断できるでしょう。



歯並びや歯列矯正について

永久歯が生えてくると、歯並びが気になる場合もあるでしょう。混合歯列期は歯並びがまだ安定しないものですので、それほど神経質になる必要はありません。

一方で、顎の形や永久歯の大きさ、今後の歯列状態がわかってくる時期でもあります。歯列矯正を考えたい方は、歯列矯正の必要性の有無や開始時期などについて歯科医に相談してみるのもよいでしょう。


▶乳歯から永久歯へ生え変わる時期のトラブルやお手入れについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
こどもの歯から大人の歯へ。生え変わる時期やトラブル、お手入れについて教えて!




歯の生え変わりは個人差がある!

乳歯の生え変わり時期や生え変わる順番などは、個人差が大きいものです。今回お伝えした情報はあくまで平均的なものですので、6歳になったのに生え変わらないからといって焦る必要はありません。子どもの成長をあたたかい気持ちで見守りましょう。

とはいえ、なかなか生え変わらないと心配になってくることも当然のこと。不安な場合はひとりで抱え込まず、歯科医に相談してみてくださいね。



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筆者:seeker編集部

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