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2023/08/17

夏の水分補給は虫歯に気をつけて!

夏は汗をかく分、水分をとる量が自然と増えますよね。熱中症予防として、積極的な水分摂取を心がける人もいるでしょう。水分とひと口に言っても、その種類はさまざま。水分の種類やとり方によっては虫歯ができやすい環境になってしまいます。

今回は夏の水分補給と虫歯の関係について解説します。


夏の水分補給は大切

夏の水分補給は、熱中症のリスクを減らすために非常に大切です。心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気のリスク回避にもなるため、こまめな水分補給は欠かせません。

さらに発汗などにより体内の水分が減ると、口のなかも渇いた状態、つまりドライマウスになります。ドライマウスになると虫歯菌が増えやすいことが知られています。口のなかの環境を整えるにも水分補給は重要です。



水分をとる最適なタイミング

口や喉が渇いたときに水分をとるのはもちろんですが、厚生労働省からは以下のような発信がなされています。


「​​寝る前、起床時、スポーツ中及びその前後、入浴の前後、そしてのどが渇く前に水分補給を心がけることが重要です。」
引用元:厚生労働省「健康のため水を飲もう」推進運動


夏はとくに意識して頻繁に水分をとる必要があるといえるでしょう。



夏の水分補給におすすめの飲料

では、いったいどのような水分をとるのが効果的なのでしょうか。ここからは夏の水分補給におすすめの飲料について見ていきましょう。



スポーツドリンク

スポーツなどで大量に汗をかいた場合、体内のナトリウムが減ってしまいます。そのような状況で水やお茶だけを飲みつづけると、体内のナトリウム濃度がさらに下がってしまい、運動能力の低下や体温の上昇など熱中症のリスクが高まってしまいます。

熱中症を予防するには、スポーツドリンクなどの塩分を含む飲料の摂取がオススメです。ただしスポーツドリンクには、糖分も多く含まれています。糖分は、腸管での水分補給を促進するために必要な成分ですが、とりすぎると体にも歯にもよくないので気をつけましょう。



水やお茶

デスクワークなど室内での作業が多いときは、水やお茶での水分補給でもよいでしょう。ですが、カフェインが含まれている種類のお茶には気をつけてください。というのも、カフェインによる利尿作用で、思いのほか水分が体外に出てしまうこともあるからです。麦茶やルイボスティーはノンカフェインで同時にミネラルもとれるので、夏の水分補給におススメです。

またお茶のなかでも、タンニンやポリフェノールが多いものは歯に色素が沈着しやすいといわれています。歯への色素沈着が気になる方は、緑茶や烏龍茶、紅茶などの飲みすぎに気をつけましょう。




飲みすぎに気をつける飲料

続いて、飲みすぎに気をつけるべき飲料についても紹介します。



炭酸飲料・ジュース

喉ごしや味のよさから、ついつい摂取が増えてしまうジュースの類は、糖分が多いため注意が必要です。摂取量に比例して、糖分の摂取も増えてしまいます。前述したように糖分は体のために必要な成分ですが、とりすぎは体にも歯にもよくありません。

また、炭酸飲料はpH2~3で強い酸性です。通常口のなかは中性(pH7)に保たれていますが、炭酸飲料によって口のなかが酸性になると、歯の表面を覆うエナメル質が溶かされ、虫歯ができやすくなってしまいます。

ちなみにスポーツドリンクはpH3~4、麦茶や緑茶はpH5~6です。これらと比較しても、炭酸飲料の酸性の強さは明らかです。


▶詳しくはこちらの記事も参考にしてください。
水分補給の落とし穴!日常の飲み物を見直そう




栄養ドリンク(エナジードリンク)

栄養ドリンク(エナジードリンク)も適切に摂取するのであれば問題はありません。しかし、糖分やカフェインが多く含まれているものもあるため、飲みすぎには注意してください。水分補給として頻繁に飲むことは避けたほうがよいでしょう。



夏の水分補給で虫歯を防ぐには?

お伝えしてきたように、水分補給後に口のなかに糖分が残ったり、飲料によって口のなかが酸性状態になったりすることが虫歯の原因になります。虫歯を防ぐためには、糖分が口のなかに残らないようにしたり、早めに中性状態に戻したりすることが大切です。

具体的には、夏の水分補給には水やお茶を飲む、水やお茶以外のものを飲んだ際には、口をすすいだり歯をみがいたりするのがオススメです。スポーツドリンクやジュースなどを飲んだあとに、うがいや歯磨きができない場合は、水やお茶をひと口飲むだけでもかまいません。口のなかに糖分が残らないよう工夫してみましょう。



また、口のなかの環境を整えるには、ジュースなどのダラダラ飲みもNGです。日頃からジュースや栄養ドリンク(エナジードリンク)などを頻繁に摂取している方は、飲み方や飲む頻度も見直すことで、虫歯予防につながります。

夏はこまめな水分摂取が必要です。水分補給が原因で虫歯リスクを上げてしまわないよう、口のなかの環境にも配慮した水分補給を心がけましょう。



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筆者:seeker編集部

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