「口のなかに痛みや不安があるけれど、歯科医院は苦手だから……」と通院に踏みきれない方もいるかもしれません。そんなときには、歯科医院でのカウンセリングが大いに役立ちます。

今回は、カウンセリングの重要性やカウンセリングで話す内容についてお伝えします。口腔内に少しでも不安がある方は、ぜひカウンセリングを検討してみてください。

カウンセリングの重要性

カウンセリングの目的は、患者が抱える不安や悩みを解消して、安心して治療を受けられるようにすることです。

口腔内のことで困っている内容を詳しく伝え、歯科医にその原因や対処法を説明してもらいましょう。些細なことでも構いません。

気になる点をすべて話しておくことで、現状が整理され、今後の治療に対して客観的に判断できるようになるでしょう。カウンセリングにより、不安が取りのぞかれると、歯科医を信頼できるようにもなります。

ご自身と歯科医が、お互いに納得したうえで治療に臨めるでしょう。

▶歯科医院での初診の流れについてはこちらの記事をご覧ください。
歯医者では何をする？初診の流れ

カウンセリングで話す内容

「口腔内で気になる点はすべて話しましょう」と言っても、何から話し、何を聞けばよいかわからないという方もいるかもしれません。そこでここからは、具体的に話すとよい項目を紹介します。

生活習慣と生活スタイル

カウンセリングでは現状を把握するために、口腔内の症状や治療履歴、そのほかの疾患などについて歯科医から確認があります。その際、生活習慣や生活スタイルについても話しておくとよいでしょう。

生活習慣には、たとえば、食べ物の嗜好や喫煙習慣、口腔ケアの習慣などがあります。現在感じている口腔内の悩みは、生活習慣に起因するものかもしれないので、詳しく伝えておきましょう。

また、勤務時間が不規則だったり出張が多かったりする人は、治療スケジュールの調整が必要になることもあります。治療方法の選択に関わる場合もありますので、カウンセリング時に伝えておくのがおすすめです。

最終的な目標、治療計画

カウンセリングでは、口腔内の痛みや不安に関して、最終的にどうなりたいかを伝えましょう。そのうえで歯科医から、どのような治療法が適切か、どのような選択肢があるか説明を受けるとよいでしょう。

そうすることで、満足のいく治療結果を得られるほか、治療中や治療後のトラブルを避けることも可能です。このとき、それぞれの治療方法のメリットやデメリットも聞けるとよいですね。

虫歯や歯周病に関しては、まずは痛みを取る処置になる場合も多く、それほど多くの選択肢はないかもしれません。

ただ歯のクリーニングや矯正治療などには選択肢に幅があるため、ご自身の希望を事前にしっかり伝えておくことが大切です。そのうえで歯科医とともに「どのように治療を進めていくか」という治療計画を立てていきます。

治療後にアフターケアが必要な場合は、その内容も聞いておきましょう。

治療頻度、治療期間

いつまで通えばよいかわからないと、終わりが見えず不安になってしまいます。また生活スタイルによっても、歯科医院に通える頻度や希望の治療期間は異なると思われます。

カウンセリングでは、どのくらいの頻度で通えるのか、どのくらいの期間で治療を終えたいのか、歯科医と相談しておきましょう。

なかには、ムリのある治療スケジュールにしたために、治療の途中で通えなくなってしまうケースもあるようです。最後まで治療できないと、それまでの治療がムダになってしまったり、症状が悪化してしまったりする場合もあります。

ご自身が通いやすいペースで治療スケジュールを組んでもらい、最後まで継続して治療できるようにしましょう。

治療費用

治療費用については話しづらい方も多いかもしれません。しかし事前にしっかりと確認しておくことで、不安を解消できますし、事後トラブルを防ぐことも可能です。

歯科治療には、保険が適用されるものと適用されないものがあります。保険が適用されないものは自費治療になります。全額自己負担になるため、治療費用が高額になるケースも少なくありません。

治療費用が高額になる場合、支払い方法が選べることも多いです。相談すれば支払い計画を立ててもらえることもあるでしょう。

もしカウンセリングで納得がいかなかったら？

カウンセリングを受けたものの、治療方針や予算などが納得いかないこともあるでしょう。そのような場合は、無理に治療に進まなくても問題ありません。

複数の歯科医院へ相談してから治療をしたい場合は、あらかじめ「まずはカウンセリングだけお願いしたい」と伝えておきましょう。患者さんが納得しないまま、治療をするのは歯科医にとっても本意ではありません。カウンセリングは決して治療を強制するものではないのです。

すべての歯科治療においてカウンセリングが大切

治療方法に納得したうえで治療を受けるためには、すべての歯科治療においてカウンセリングはとても大切です。

患者にとっては安心して治療を受けられるメリットがあります。一方、患者や症状について事前にしっかり把握できるため、歯科医にとってもメリットがあります。

「専門的な内容はよくわからない」と歯科医任せにしたり、「こんなこと言ったらよくないかな」と遠慮したりするのではなく、治療を受けるご自身の不安や希望をしっかり伝えましょう。

またカウンセリングは治療開始時に限ったものではありません。治療途中でもカウンセリングが必要だと感じたら、歯科医と話をしてみましょう。ぜひカウンセリングを活用し、納得したうえで歯科治療を進めてくださいね。

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筆者：seeker編集部