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2023/09/08
歯医者では何をする?初診の流れ
歯医者は歯に痛みや違和感がある場合や、健康なお口の状態を維持したい場合に受診する医療機関です。しかし、歯医者に行ったことがない人のなかには、歯医者で何をするのか不安に感じる人もいることでしょう。 今回は、歯医者を受診する時の初診の流れについて見ていきましょう。
目次
【初診の流れステップ1】問診票の記入
初診の場合、通常の医療機関と同様に問診表を記入します。具体的には、歯医者を受診した目的や症状、既往歴、服用歴、アレルギー歴などを記入します。初診の場合は早めに来院するのがおすすめです。
【初診の流れステップ2】カウンセリング
問診表を記入したら、さらに詳しい状況を確認するため、歯科医や歯科衛生士によるカウンセリングがあります。初回のカウンセリングで、症状や治療中の疾患、治療歴などを確認することに加え、歯科治療の希望について聞き取りがあります。
【初診の流れステップ3】検査
カウンセリングが終わると、口腔内の検査や歯のレントゲン、歯周ポケットの深さなどの検査を行います。
口腔内写真
治療の計画を立てるため、治療を始める前に口腔内の写真を撮影し記録を残します。また、治療後にも撮影を行い、治療前後の状態を比較したり、メンテナンスの確認をしたりするのに役立てます。
レントゲン
歯医者で行うレントゲン検査では、上下の歯をパノラマ撮影し、虫歯や歯周病の有無、親知らずや詰め物の状態などを確認します。 初診時は口腔内全体の撮影をしますが、治療が必要な歯については周辺の歯を含めた3~4本のみ撮影することもあります。
▶レントゲンについては次のコラムをご覧ください。 歯科のレントゲンって安全?何が分かる?
歯周病(歯周ポケット)検査
歯の状態によっては、歯周病の検査を行うこともあります。歯茎が腫れていたり出血していたりする場合には歯周病の可能性があるため、専用の器具を使って歯周ポケットの深さをチェックし、歯周病の進行状態を調べます。
▶歯周病の治療の流れについては、次のコラムをご覧ください。 歯を失う原因にもなる歯周病の治療の流れを解説!
【初診の流れステップ4】診断・治療
一通りの検査が終了したら、検査結果を踏まえて診断と治療を行います。
虫歯や歯周病の診断と説明
カウンセリングで聞き取った内容や各検査をもとに、虫歯や歯周病などの診断を行います。このとき、症状が出ている歯以外に虫歯や歯周病がある場合には、それらについても説明があるでしょう。患者さんが納得して治療ができるように、今後の治療方針について話し合います。
▶目に見えない虫歯については、次のコラムをご覧ください。 知らない間に進行している?目に見えない虫歯とは?
痛みや主訴への処置
痛みがあったり詰め物が取れたりといった場合には、処置を行います。ただし、歯医者の混雑状況によっては初診時に処置できないこともあります。そのような場合は、後日予約を取り直して処置することになるでしょう。
クリーニング
歯に歯垢や歯石が溜まると虫歯や歯周病の原因になるため、初診時に歯のクリーニングを行い、歯垢や歯石を取り除くことがあります。 クリーニングの種類によっては、歯の着色汚れや黄ばみを取り除くことも可能です。歯のクリーニングは虫歯や歯周病の予防だけでなく審美的な効果も期待できます。
▶クリーニングの種類については、次のコラムをご覧ください。 気になる点に合わせて選ぼう 歯科クリーニングの種類と特徴
歯医者で初診時にかかる費用
歯医者で初診時にかかるのは、初診料やレントゲン、クリーニングなどの費用です。口腔内の細菌を細かく調べる顕微鏡検査やだ液の検査、歯科衛生士によるブラッシング指導などを行うと、さらに費用がかかります。 また、保険内で治療を行うのか自費で行うかによっても費用は異なるため、費用が気になる場合は予約時に確認するとよいでしょう。
▶保険診療と自費診療については、次のコラムをご覧ください。 どちらを選ぶ?保険診療と自費診療
歯医者での初診の流れを把握しよう
歯医者を受診する時は、まずは電話で予約を取って、必要なものや費用などを確認するようにしましょう。また、初診時は30分~1時間程度の時間がかかります。痛みや違和感に対する処置以外に、問診や各種検査などさまざまなことを行うため、時間に余裕をもって受診するとよいでしょう。
筆者:seeker編集部