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投稿日:2025/12/04

更新日:2026/02/26

入れ歯の費用相場を徹底解説!保険適用と自費の違いやメリット・デメリットも紹介

失った歯を補う方法のひとつに「入れ歯」があります。
しかし、治療を検討する際に気になるのが入れ歯の値段ではないでしょうか。入れ歯には、保険適用のものと自費のものがあり、どちらを選ぶかによって負担額は大きく変わります。

この記事では、保険適用と自費の入れ歯の違いや、それぞれのメリット・デメリットに加えて、入れ歯以外の治療法についてもご紹介します。


保険治療の入れ歯と自費の入れ歯


保険治療の入れ歯

保険診療には使用できる材料や工程に一定の基準があります。保険治療として入れ歯を作る場合、原則は基準の範囲で作製しますが、実際の設計や調整はお口の状態に応じて医師が判断します。

保険が適用される範囲で作ることができる入れ歯は、「噛む」という基本的な機能の回復に特化しています。できるだけ見た目に違和感がないように、歯ぐきの部分にはピンクの樹脂を使用し、義歯には白い素材が使われています。

しかし、全く違和感がないかといえばそうではなく、自分の歯の質感とは異なると感じる人もいます。


自費の入れ歯

金属のプレートが入った入れ歯や審美性の高い入れ歯を希望する場合、自費の入れ歯を選択します。
自費の入れ歯は、色や形、素材が選べ、自然な歯に見せることはもちろん、装着した時の違和感を最小限に留めたり外れにくくしたりと、機能的な面でも優れている点が多くあります。

自費の入れ歯にはさまざまな種類があるので、口内の状態や生活スタイル、予算に合わせて選択するといいでしょう。



保険適用となる入れ歯の費用相場

保険が適用される入れ歯には、総入れ歯と部分入れ歯があります。それぞれの入れ歯の特徴と費用相場を見ていきましょう。


総入れ歯

総入れ歯と聞いて、多くの方がまず思い浮かべるのは、プラスチック(レジン)で作られた「レジン床義歯」ではないでしょうか。

保険適用の総入れ歯は、人工歯と歯ぐきを覆う義歯床で作られ、すべてプラスチック製のシンプルな構造です。そのため、壊れたり、口内の形状に合わなくなったりした場合も、修理や調整が簡単に行えます。

保険適用の総入れ歯の費用は、3割負担の場合片顎のみで15,000〜20,000円程度が相場とされています。


部分入れ歯

保険適用となる部分入れ歯も、総入れ歯と変わらず、義歯部分と義歯床はプラスチック(レジン)で作製されます。また、義歯を支える部分は金属製のバネで作られます。針金を周りの歯に引っかけて、入れ歯を固定する仕組みです。
部分入れ歯は、部分的に失った歯を補うため、一人ひとりの口腔状態に合わせて設計・調整されます。

部分入れ歯の保険適用の費用相場は、失った歯の本数や位置にもよるため幅はありますが、3割負担で5,000〜15,000円程度が目安とされています。




自費の入れ歯の費用

自費診療の入れ歯は、使用できる材料や技術の選択肢が広いという特徴があります。いくつか種類がある自費の入れ歯の、それぞれの素材や治療法と費用の目安を紹介します。


金属床義歯

金属床義歯とは、歯ぐきに触れる床の部分を金属で作った入れ歯のことです。床が薄く作られているため装着時の違和感が少ないうえに、食べ物や飲み物の温度を感じやすいので、食事をより美味しく楽しむことができます。

また、金属は汚れが付きにくく、適切にメンテナンスを行えば数十年使用できるほどの高い耐久性を備えています。

種類としては、軽量性に優れるチタン床義歯、やや性能は劣るものの費用を抑えられるコバルトクロム床義歯などがあります。ただし、金属アレルギーのある方は使用できない場合もあるため、歯科医へ確認することが大切です。

費用の目安は、部分入れ歯で約300,000〜600,000円、総入れ歯で約500,000〜800,000円程度です。


ノンクラスプデンチャー

ノンクラスプデンチャーは、金属のバネ(クラスプ)を使用しないため、目立ちにくく軽量なことが特徴の部分入れ歯です。審美性に優れ、金属を使わないため金属アレルギーの心配がある方でも安心して使用できます。
日本では、ポリアミド(ナイロン)、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、アクリルの5種類の素材が使用されています。

一方で、改修や補修が難しいことや、支える歯が十分に健康でなければ使用できないといったマイナス点もあります。

費用の相場は80,000〜300,000円程度です。


シリコン義歯(コンフォートデンチャー)

シリコン義歯(コンフォートデンチャー)は、歯ぐきに接する面がクッション性のあるシリコンで覆われている入れ歯です。
シリコンは弾力性と高い吸着力を持ち、顎の上下左右の動きにも柔軟に対応します。歯ぐきに密着しやすく外れにくい上、装着時の痛みが少ないことも大きな特徴です。

ただし、シリコン素材は汚れが付着しやすいため、入れ歯本体や口腔内を清潔に保つためのケアが欠かせません。

費用の目安は、部分入れ歯は100,000〜500,000円、総入れ歯は400,000〜500,000円前後とされています。


インプラントオーバーデンチャー

インプラントオーバーデンチャー(インプラント義歯)は、インプラント(人工歯根)と入れ歯を組み合わせた治療法です。
歯を失った部分に片顎あたり2〜6本のインプラントを埋入し、その上にアタッチメントと呼ばれる部品を介して、部分入れ歯、または総入れ歯を装着します。インプラントを土台にすることで、入れ歯をあごの骨にしっかり固定できるのが特徴です。

通常の入れ歯に比べて安定性が高く、強く噛むことができます。構造が比較的シンプルなため、修理が必要になった場合に対応しやすい点も優れています。

すべての歯をインプラントにする治療に比べ、埋入するインプラントの本数が少なく済むため、費用を抑えられる傾向があります。治療費の相場は500,000〜1,500,000円程度です。


マグネット義歯

マグネット義歯とは、歯の根に磁石に吸着する性質を持つ金属(磁性金属)の板を取り付け、入れ歯側に磁石を組み込み、磁力によって義歯を安定させる入れ歯です。歯の根に取り付ける仕組みのため、歯が全く残っていない場合には作製できません。
また、磁性金属を組み込む歯は、根の部分だけを残した状態にする必要があります。

磁石は使用を重ねても緩むことがなく、装着や取り外しも簡単に行えます。また、金属製のバネを使わないため見た目も自然です。
ただし、心臓にペースメーカーを装着している方は使用できない場合があるため注意が必要です。

費用は、30,000〜50,000円ほどが相場とされています。


BPS義歯

BPS義歯は、ヨーロッパで開発された「BPSシステム」に基づいて製作される精密なオーダーメイドの総入れ歯です。
歯肉部分には強度と耐久性に優れた「加熱加圧精密重合レジン」を使用し、人工歯には色や形の種類が豊富なイボクラールビバデント社製の素材が使われます。
さらに、金属床にはチタンやコバルトクロム、金など、生体にやさしい金属が用いられることが特徴です。

BPS義歯の制作時にはBPSデンチャー認定資格を持つ専門の歯科技工士が立ち会い、噛み合わせや顎・筋肉の動き、発音、口元のバランスまで細かく確認しながら進めていきます。

製作に外部の技工所が関わるため費用が高額になる傾向があり、相場はおおよそ400,000〜500,000円とされています。



保険適用の入れ歯のメリット・デメリット

保険適用の入れ歯の具体的なメリットとデメリットを詳しく解説します。


保険適用の入れ歯のメリット

保険適用の入れ歯の最大の魅力は費用面です。保険適用の総入れ歯は、自己負担が総費用の1割から3割に収まり、比較的安価に作れます。初めて入れ歯を作る人や、入れ歯の使用感を試してみたい方におすすめです。

また、自費診療の入れ歯に比べて治療期間が短いというメリットもあります。
部分入れ歯なら2〜4週間、総入れ歯でもおよそ4週間ほどで完成します。
口の中を型取りし、噛み合わせの調整も行われるため、極端に硬い食材を避け、多少の違和感に慣れることができれば、保険適用の入れ歯でも日常生活に支障なく使用できることが多いでしょう。

なお、保険適用の入れ歯は全国どの歯科医院でも同じ保険基準に基づいて作られます。そのため、引っ越しや転院などで通院先が変わっても、対応してもらいやすいという点も、ひとつの安心材料になるかもしれません。


保険適用の入れ歯のデメリット

保険適用の入れ歯のデメリットとして、まず挙げられるのは口内の違和感です。保険の入れ歯は主にプラスチック製のレジンで作られますが、薄く作ると割れやすくなるため、強度を補う目的で床部分が厚く設計されます。この厚みが原因で、会話や食事の際に異物感や痛みを感じることがあるのです。

また、見た目の不自然さも欠点のひとつです。厚みのある構造が入れ歯を大きく見せやすくすることに加え、部分入れ歯では、固定のための金属のバネが口を開けた際に目立ってしまいます。

さらに、口内トラブルのリスクもあります。保険適用の入れ歯は安定性が十分でない場合もあり、歯ぐきとの間に食べ物が入り込みやすくなります。
特に部分入れ歯では、金具部分に食べ物が絡まりやすく清掃が難しいため、日々のお手入れを怠ると、不衛生な口内環境を招きやすくなるのです。

加えて部分入れ歯は、隣の健康な歯にバネをかけて支える仕組みのため、その歯に負担がかかり、傷めてしまう可能性がある点もデメリットと言えるでしょう。




自費の入れ歯のメリット・デメリット

自費の入れ歯にも、メリットとデメリットがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。


自費の入れ歯のメリット

自費の入れ歯の最大のメリットは、まず見た目の美しさです。使用できる素材に制限がないため、天然歯に近い色合いを再現できるセラミックなどを選べば、変色しにくく自然な仕上がりが期待できます。

さらに、一人ひとりの口腔状態に合わせて精密に作製でき、自分の重視するポイントに応じて素材や設計を選べる点も大きな魅力です。自費の入れ歯は装着感に優れ、長時間の使用でも違和感が少なく、しっかり噛むことができるため、食事をより楽しめるようになるでしょう。

また、快適な入れ歯を使うことで残っている歯を守る効果も期待できます。保険適用の入れ歯では痛みや違和感から長時間外してしまったり、使用をやめてしまう方も少なくありません。

しかし、入れ歯を入れない時間が増えると、残っている歯に過度な負担がかかり、歯の動揺や欠損が進む恐れがあります。自費の入れ歯は、このような欠損の拡大を防ぐうえでも有効といえるでしょう。


自費の入れ歯のデメリット

自費の入れ歯は、費用が高くなる点が大きなデメリットです。保険が適用されないため、治療費はすべて自己負担となります。
ただし、場合によっては医療費控除の対象となることもあるため、領収書をしっかり保管しておくことが大切です。品質を重視する方には適していますが、費用面で不安を感じる方には負担が大きい選択肢といえます。

さらに、完成までに時間がかかる点も考慮すべきでしょう。
自費の入れ歯は、細部にまでこだわった設計や精密な調整を行うため、治療期間が長くなる傾向があります。修理や調整が必要になった際も、保険適用の入れ歯に比べて手間や費用がかかりやすいでしょう。



入れ歯以外の治療の費用

歯を失った際の治療法には、入れ歯以外にもブリッジやインプラントがあります。ここでは、それぞれの治療法の特徴と費用について解説します。


ブリッジ

ブリッジとは、両隣の歯を支えとして欠損部分を補う治療法です。取り外しの必要がないため装着時の違和感が少なく、比較的シンプルな治療である点が特徴です。

費用は保険適用であれば自己負担1〜3割で、1本あたりおよそ20,000〜30,000円程度で治療できます。

一方、見た目の自然さを重視する場合などは自費のブリッジ治療を選ぶことも可能で、その場合の費用は1本あたり約50,000〜200,000円と幅があります。欠損部位や使用する素材によって費用は異なるため、治療を検討する際には歯科医師に詳しく確認することが大切です。


インプラント

インプラントとは、歯を失ったあごの骨に体になじみやすい材料で作られた人工の歯根を埋め込み、その上にセラミックなどで作った人工歯を取り付ける治療法です。
残っている歯に負担をかけることがなく、噛む力や見た目も天然の歯に近い状態に回復できる点が大きな特徴です。

費用は医療機関が自由に設定できるため、使用するインプラントの種類や設備、医師の技術によって異なります。地域によっても相場は変わり、全国平均では1本あたりおよそ300,000〜400,000円ですが、首都圏では350,000〜550,000円程度です。

ただし、先天的な歯の欠如や病気、事故による顎骨の大きな欠損など、特定の条件を満たした場合、インプラント治療でも保険が適用される場合があります。

治療を検討する際には、費用だけでなく医師の経験や設備内容についても確認すると安心です。




入れ歯はインプラントに劣るわけではない

近年、入れ歯は失った歯を補う方法として、インプラントと並んで選ばれる治療法となっています。手術への不安があったり、高齢であったり、あごの骨の状態や支える歯が十分でない場合などには、入れ歯による治療が行われることも少なくありません。

入れ歯の魅力は、インプラント治療と比べ比較的値段が安いこと、取り外しが可能なため衛生管理がしやすく、毎日のケアをきちんと続けることで清潔な口内環境を保てることです。

入れ歯は、審美性や装着感、噛みやすさを兼ね備えた自費診療の入れ歯も選択肢としてあり、治療の幅を広げています。
近年の入れ歯の多様化は、入れ歯に対するイメージを大きく変えるかもしれません。少しでも気になることがあった場合は、一度、歯科医師に話だけでも聞いてみることをおすすめします。



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筆者:seeker編集部

監修者・コメント

歯科医師

都内歯科医院勤務

三宅 友紀 先生

入れ歯の費用は、保険が適用されるか自費診療を選ぶかによって大きく異なります。保険の入れ歯は費用を抑えて作れるため、初めて入れ歯を検討する方や高齢の方でも選択しやすい治療法です。
一方、自費の入れ歯は素材や設計の自由度が高く、装着時の痛みや違和感が少ない、見た目が自然といった利点があります。年齢やお口の状態、食事の内容やお手入れのしやすさも考慮し、無理のない方法を選ぶことが大切です。迷った場合は、歯科医師に相談し、ご自身に合った治療を検討しましょう。

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