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コラム>予防・メインテナンス

2020/02/18

薬局や歯科医院で売っている歯みがき粉。どうやって選んだら良いの?

現在、歯みがきの際に歯みがき粉を歯ブラシと一緒に使うことが日常的に当たり前になっています。しかしどの歯みがき粉を使えばいいのかはわからないなんてことはないでしょうか。今回は自分に合った歯みがき粉の選び方について説明します。



 

歯磨き粉をつけることで期待できること

中には歯みがき粉をつけなくても、歯ブラシのみの歯みがきでも十分なのではないかと考える人もいるかもしれませんが、虫歯予防に対する効果は歯みがき粉をつけたほうが有効であると明らかになっています。

また歯みがき粉には、虫歯予防だけでなく歯周病予防や歯の着色や歯石の沈着の防止、知覚過敏の予防など様々な効果が期待できます。


 


歯磨き粉の成分

まず、歯みがき粉がどのようなもので作られているかご存知でしょうか。


基本成分

研磨剤・発泡剤・清涼剤・香味剤・湿潤剤・粘度調整剤・粘結剤・保存剤・着色剤


薬用成分

  • 殺菌剤:原因となる殺菌を殺す(塩化セチルピリジニウム、チモールなど)
  • 歯質強化剤:歯を溶けにくくし強くする(フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムなど)
  • 歯垢分解剤:虫歯の原因となる歯垢を分解する(デキストラナーゼなど)
  • 消炎剤:歯肉などの炎症をやわらげる(塩化リゾチームなど)
  • 血行促進剤:歯肉の血行を良くし健康な状態にする(ビタミンEなど)
  • 止血剤:出血しやすい状態を改善する(トラネキサム酸など)
  • 収れん剤:歯肉を引きしめる(塩化ナトリウムなど)
  • 細胞活性剤:歯肉などの細胞を元気にする(ビタミンB₆)
  • 知覚鈍麻剤:知覚過敏の神経を落ち着かせる(硝酸カリウムなど)
  • 象牙細管封鎖剤:知覚過敏の部位をコーティングする(乳酸アルミニウムなど)
  • 色素除去剤:歯の表面の色素をはがす(ピロリン酸ナトリウムなど)

自分に合う歯磨き粉とは?

上記のような薬用成分を、今のご自身のお口の状態に合わせて選んでいく事が必要です。では、お口の状態に合わせて必要な薬用成分はどのような物でしょうか。


  • 「虫歯予防」→殺菌剤、歯質強化剤、歯垢分解剤 原因菌を殺し荒れた歯の表面を正常に近い状態に戻し強い歯にする。
  • 「歯周病対策①炎症」→殺菌剤、消炎剤 原因となる細菌を殺しそして過剰な炎症症状を抑える。
  • 「歯周病対策②歯肉」→血行促進剤、止血剤、細胞活性剤、収れん剤 歯肉の表面から吸収されて、炎症症状を改善する。
  • 「知覚過敏」→知覚鈍麻剤、象牙細管封鎖剤 歯の一部がえぐれたり、歯の根っこが見えたりすると、しみたり痛みを感じるためこれをブロックする。
  • 「美白」→色素除去剤、歯質強化剤 外から付着した色素をはがしきれいにする。


このように、自分のお口の状態に合わせて必要な薬用成分を知り、効果的な歯みがきを行っていきましょう。



■参考文献
「セルフケアのための歯磨剤ガイド」2011年 伊東春夫 クインテッセンス出版株式会社



→予防・メインテナンスが得意な歯科医院選びはこちらから



筆者:seeker編集部

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