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2024/12/12

オーラルフレイルの原因や予防方法について解説

オーラルフレイルは口腔機能の衰えが全身の健康に悪影響を及ぼすことを意味します。口の中の健康を維持することは、高齢者が健康で充実した日常を過ごすために重要です。

この記事ではオーラルフレイルの原因や予防方法について詳しく解説し、誰でも実践できる予防策を紹介します。 日頃の適切なケアやトレーニングを通じて、オーラルフレイルを未然に防ぎ、健康な生活を送りましょう。


▶40代・50代で起こりやすいお口のトラブルについては、次のコラムもご覧ください。
40代・50代で起こりやすいお口のトラブルとは?



オーラルフレイルの定義と主な症状

オーラルフレイルとは、口腔機能の衰えが見られ始めた状態を指します。オーラルフレイルを放置すると全身の老化が加速し、介護リスクの上昇などにつながると言われているため、以下のような症状が現れた時は注意が必要です。

  • 噛む力が低下する
  • 食べこぼしが増える
  • むせやすくなる
  • 口が乾燥しやすくなる
  • 滑舌が悪くなる
  • このような症状が進むと食事内容が偏ったり、柔らかいものばかりを食べたりすることに繋がり、噛む機能の低下を招きます。ひいては全身の健康状態の悪化につながりかねません。

    また、加齢による筋力の低下や、口腔ケアの不足、不適切な義歯の使用なども、オーラルフレイルにつながる要因とみられています。


    オーラルフレイルの進行が健康に与える影響

    オーラルフレイルは以下のリスクを高める可能性があります。

  • フレイル(全身の虚弱)
  • 要介護状態
  • 死亡リスクの上昇
  • オーラルフレイルが進行すると、食べ物を噛むのが困難になり、結果として食事の質が低下します。そのため、必要な栄養が十分に摂取できなくなり、体力や免疫力が低下するのです。

    また、口の中の問題を抱えることで発話能力が低下してしまい、社会的なコミュニケーションが減少し、孤立感や抑うつ感につながることもあります。つまり、口腔ケアは単に歯や口の健康だけでなく、全身の健康維持にも繋がってくるのです。

    オーラルフレイルを予防するためには、疑わしい症状を早期に発見し、適切に対処していきましょう。



    オーラルフレイルを予防するための3つの方法

    オーラルフレイルを予防するためには、毎日の口腔ケアや口腔機能のトレーニング、そして食生活の工夫が重要です。以下では、具体的に3つの方法をご紹介します。


    毎日の口腔ケアを丁寧に行う

    日々の口腔ケアを丁寧に行うことが重要です。歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の隙間の汚れを取り除きましょう。特に、歯と歯茎の境目は汚れが溜まりやすい部分ですので、丁寧に磨きます。また、歯茎への負担を軽減しながらもしっかり汚れを落とすためにはやわらかめの歯ブラシが良いでしょう。

    さらに、舌の清掃も口腔ケアの一環として大切です。舌クリーナーで舌をきれいにすることで、口臭を予防できます。
    義歯を使用している場合はプラークがつきやすいため、ブラシで丁寧に磨き、洗浄剤で清潔に保ちましょう。



    舌・咬筋・口全体のトレーニングを行う

    口腔機能を維持するためには、舌や咬筋(噛む筋肉)、口全体の筋肉を鍛えることが重要です。以下のトレーニングを日常に取り入れて、口腔機能を維持・向上させましょう。

    舌を前後左右に動かして柔軟性と筋力を強化し、「うー」と「いー」の発声で唇の筋肉を鍛えて滑舌を改善します。噛む力を維持するためには、開口訓練(口を大きく開け閉じる動作)を食事前に行いましょう。

    また、唾液腺のマッサージも耳や顎の下を軽く揉むことで唾液の分泌を促進し、口腔内の乾燥を防ぎます。「パ・タ・カ・ラ」の発声体操やブクブクうがいも、飲み込む力の強化や誤嚥防止に有効です。


    調理方法や食材を工夫する

    噛む力や飲み込む力が弱くなった場合、食材を柔らかく調理したり、飲み込みやすい形状にすることで、負担を減らしながら栄養バランスの取れた食事を楽しむことができます。

    一方で、噛む力が十分な場合は、噛みごたえのある食材を積極的に取り入れることが重要です。例えば、白米に雑穀米を混ぜる、食材を大きめにカットして調理するなどの工夫をすることで噛む力を鍛えられます。
    また、柔らかい食品だけでなく、硬い食品も適度に取り入れることで咀嚼力の維持につながるでしょう。

    咀嚼力が低下すると栄養摂取が不十分になり、オーラルフレイルが進行するリスクがあるため、しっかり噛むことは大切です。食事の内容は栄養バランスを保つことが重要で、たんぱく質やビタミン、ミネラルを豊富に含む食品を多様に摂取することで、オーラルフレイルの予防につながります。

    また、1日3食を心がけることで、エネルギーと栄養素の摂取量を確保しやすくなります。食事回数が減ると栄養不足に陥りやすく、これがオーラルフレイルにつながることもありますので、食事の頻度を保つことも重要です。



    オーラルフレイルの予防のためにしっかり噛める状態を維持しよう

    オーラルフレイルを防ぐためには、毎日の口腔ケアとトレーニング、食生活の工夫が欠かせません。噛む力は全身の健康を支える重要な要素です。しっかり噛める状態を維持し、オーラルフレイルを予防して、健康な生活を続けましょう。
    自分では噛む力の低下に気づきにくいこともあるため、定期的に歯科検診を受けて確認することも重要です。



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    筆者:seeker編集部

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