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2021/05/19

むし歯予防にキシリトールをプラス!効果的な摂取方法とは?

スーパーやコンビニエンスストアにずらりと並ぶキシリトール製品。漠然と歯にいいようなイメージを持ちますが、実際にはどのような効果があるのでしょうか?キシリトールを用いたむし歯予防について、キシリトール製品の選び方や摂取方法について詳しくご紹介します。


キシリトールとは

キシリトールは白樺や力シなどの樹木からとれる成分を原料とする天然甘味料で、ほんのりとした甘みがあります。イチゴやラズベリー、ほうれん草やカリフラワーなど、果物や野菜に含まれているものの、食物から摂取するのは難しく、それらを食べてもむし歯予防にはなりません。

キシリトールは厚生労働省から認定を受けた食品添加物です。食品添加物と聞くと、身体に悪いイメージを持つかもしれませんが、キシリトールには1日あたりの摂取許容量に制限がありません。それはつまり、人間の身体にとって安全であるということで、安心して摂ることができます。では、キシリトールがどのようにむし歯の予防につながるのでしょう。まずはメカニズムについて説明します。



キシリトールでむし歯菌は弱まるの?

キシリトールは、むし歯の原因とされるミュータンス菌の増殖をおさえ、活動を弱める働きを持っているといわれています。

ミュータンス菌はお口の中で糖分を分解して酸を作り出しています。この酸が歯の表面を少しずつ溶かすことでむし歯になるのですが、ミュータンス菌はキシリトールを分解することができません。その上、キシリトールはミュータンス菌のエネルギーを消耗させ、力を奪います。また、長期的にキシリトールを摂取することでミュータンス菌の繁殖が弱まり、糖分がお口に入ってきても酸を生産することができなくなります。



このサイクルによって、キシリトールはミュータンス菌の増殖やプラークの形成をおさえると考えられているのです。また、キシリトール製品を口に入れると味覚が刺激され、唾液がでやすくなります。唾液はむし歯のもととなる酸を中和し菌を洗い流してくれるため、さらなるむし歯予防効果が期待できるのです。



キシリトール入りの製品にはどんなものがある?

キシリトールと聞いて一番に思い浮かぶのは、おそらくガムではないでしょうか。食事の後にエチケットとして、レジの横にガムをおいている飲食店もあります。ただし、ガムは食べた後に吐き出さねばなりませんし、ガムを噛む行為自体、時と場所によって好まれないケースがあります。

また、小さな子どもは誤って飲み込んでしまう可能性があるため、安心して食べさせることができません。そのような状況でも、気軽に口にふくむことができるのが「タブレット」です。持ち運びがしやすく、外から見ても口に入れていると気付かれにくいため、気軽に摂ることができます。

そのほかに、キシリトールを含んだチョコレートやグミ、キャンディ、キャラメルがあります。砂糖はむし歯の敵なので、いものがどうしても食べたい時にはキシリトールを含んだ製品をチョイスしてはいかがでしょう。むし歯予防を兼ねた日々の楽しみとしても、キシリトール入りの製品を選ぶといいでしょう。



キシリトール製品の正しい選び方

選び方を誤っては、むし歯予防になりません。キシリトール製品を選ぶ時は、以下のポイントに注意しましょう。

  • ・キシリトールを50%以上含んでいる
  • ・製品の総重量のほとんどがキシリトールで占められている
  • ・糖類やクエン酸、果汁を含んでいない



また、キシリトール入りの製品には、私たちが気軽に買うことのできる市販品のほかに、歯科医院で販売される歯科専売商品があります。歯科専売品はキシリトール100%の製品です。



例えば、ガムで1日に必要な摂取量を摂ろうとすると、キシリトールの含有量が多い製品を選ばないと、1日中噛み続けねばなりません。歯科専売商品であれば含有量が多いため、市販品よりも少ない量でむし歯予防が可能です。また、歯科専売品は市販品よりも硬さがあります。たくさん噛むことで唾液の分泌が促されるため、唾液によるむし歯予防にもなります。

キシリトール製品は、味や香りのバリエーションが豊富です。いろいろ試してみることが飽きずに長く続けるコツです。むし歯予防を兼ねた日々の楽しみとしても良いかもしれませんね。



キシリトールとの上手な付き合い方

キシリトールを日常のむし歯予防に加えることで大きな効果を発揮します。しかも、摂取するだけなのでとても手軽です。

キシリトールの1日の摂取目安はガムなどで約5〜10g、3、4回以上に分けて食後に10分程度噛むと効果的です。むし歯予防の効果を期待するのであれば、一度や二度の摂取でやめず、長期的に摂り続ける必要があります。



ただし、キシリトール製品を摂れば歯みがきをしなくてもいいというのは大きな誤解です。キシリトールは、プラークが落としやすくし、またつきにくい状態を保つと考えられていますが、完全に取り除けるわけではありません。

むし歯予防には、日々の歯みがきや食生活の見直し、歯科医院での定期検診を欠かすことができません。その上で、キシリトールを摂ると予防効果がプラスされるのです。



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筆者:seeker編集部

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