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2021/07/29

子供の歯を守りたい!おやつをあげてはいけないの?

子供はおやつが大好き!むし歯になるのは避けたいけれど、ぐずる子供にとっておやつは絶大な効果を発揮します。また、大好きな甘いおやつだってたまにはあげたい…。子育てとおやつの間には、さまざまな葛藤があることでしょう。

子供にとっても、おやつは1日の楽しみであり、心の安定剤というケースも少なくありません。子供の歯を守りながらおやつを楽しむには、どうしたらいいのでしょう。


子供にとってのおやつの役割


栄養補給

本来おやつは、一度にたくさんの量を食べられない乳幼児が、必要な栄養を補うために食べる「間食」や「補食」の役割を持っています。その際に、甘いものばかりあげてしまうとむし歯のリスクが高まります。

甘みは本能的に好む味であり、ご飯をあまり食べない子供でも喜んで食べることがあります。喜んで食べる様子を見ると、ついたくさん与えたくなってしまうかもしれませんが、それではお口の健康を守ることができません。特に3歳までの子供はまだ味覚が安定していないため、砂糖がたっぷり入った甘いものを覚えてしまうと、甘いものばかりを好む人に育ってしまうことがあります。



食育

おやつは食育をする機会でもあります。おやつを一緒に手作りすると、どのような材料でどうやって作るのかを知り、食に関心を持つようになるでしょう。食が細かったり食べムラがあったりする子供にとっては、食べることに興味を持つきっかけになるかもしれません。

また、子供にとって楽しみな時間であるおやつなら、お手伝いはもちろん、うがい・手洗い、食後の歯みがきの習慣づけに役立つでしょう。



気分転換やリフレッシュ

おやつの時間を設けることで子供の生活に休養を与え、疲れをとることができます。また「おやつを食べる前にお片付け」「公園遊びを切り上げて、おやつを食べに帰ろう」など、生活にメリハリができるので、気分転換や情緒の安定につながるでしょう。



おやつをあげる時のポイント


時間を決める

ご飯やおやつを食べるとむし歯菌が活発になって、お口の中が酸性に傾きます。酸によって歯の表面の成分は溶かされてしまいますが、時間が経つと歯の成分は元に戻ります。欲しがるたびにおやつを食べさせていると、歯の成分をもとに戻す前に再度歯の成分が溶かされることになり、結果むし歯になりやすい状態が続いてしまいます。

おやつのあとはうがいもしくは歯みがきをする習慣とともに、だらだら食べはしないようにしましょう。また就寝時は唾液の分泌量が減るので、糖分を含むおやつは控えたほうがいいでしょう。



量を決める

おやつはあくまで補食であることを忘れずに。おやつでお腹がいっぱいになって、食事が食べられなくなっては本末転倒です。おやつを食べすぎて食事で摂るべき栄養がとれないということはないようにしましょう。

 

砂糖を含まないおやつを選ぶ

間食や補食の意図で与えるおやつは、必ずしも甘いものである必要はありません。おにぎりや野菜スティック、チーズなど、砂糖を含まないおやつを選ぶといいでしょう。もし甘いものを欲しがるなら、「シュガーレス」や「ノンシュガー」など、砂糖を使用していない製品がおすすめです。




飲み物なら甘くてもいい?

では、飲み物はどうでしょう。最近では熱中症予防にスポーツドリンクなどを与えることもありますが、おやつ同様に甘いものは避けたほうがいいでしょう。水分補給として頻繁に摂取する飲み物に甘いものをチョイスしてしまうと、お口の中が酸性になる時間が長くなり、子供の歯はむし歯のリスクにさらされてしまいます。




水分補給に甘い飲み物はできるだけ控え、お茶や水などを選ぶようにしましょう。飲み物とセットにしておやつを食べることで、お口の中のむし歯菌を洗い流すこともできます。



歯に優しいおやつの選び方

アメ、ガム、グミ、チョコレート、キャラメルなど、砂糖を多く含み、お口の中に長く残ったり歯にくっついたりする食品は、子供にとって最も避けたいおやつです。乳幼児期は自然の甘みを覚えさせるように留意しましょう。フルーツやさつまいも、かぼちゃ、とうもろこしなどは、素材そのものが甘みを持つためおすすめのおやつです。

糖分を含むおやつを選ぶなら、歯に付着しにくいことが判断基準です。プリンやゼリー、ヨーグルト、アイスなどは、いつまでもお口の中に残ることがないので、むし歯リスクも少なくなります。



健やかな歯の成長のために

むし歯になりやすいからといって、糖分を含むおやつを一切あげてはいけないのかというと、そうではありません。あまりに甘いものを遠ざけていると、その反動で必要以上に好むようになるのではないか?という心配の声もよく耳にします。

また、食育の一環としてむし歯リスクの高い食べ物を口にすることもあるかもしれません。おやつを食べる時は、だらだら食べないことや、甘いジュースなどと組み合わせず水やお茶と一緒に食べること、おやつのあとの歯みがきやうがいを心がけましょう。




大切なのは「おやつを食べないこと」ではなく、「正しく食べること」です。また、歯科医院でフッ素塗布やシーラントをしておくことも、子供の歯を守ることにつながります。正確な知識や歯を守る意識を持って、楽しいおやつの時間を過ごしましょう。



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筆者:seeker編集部

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