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コラム>小児歯科

投稿日:2025/05/23

更新日:2025/05/23

赤ちゃんの前歯が虫歯に!?「ボトルカリエス」の特徴と予防法を解説

赤ちゃんの小さな前歯に、白く濁ったシミや黒ずみが現れることがあります。これはボトルカリエスと呼ばれる虫歯の一種です。赤ちゃんは虫歯にならないと思いがちですが、歯が生えたばかりの乳幼児でも虫歯は起こり得ます。
ボトルカリエスは、見た目への影響が大きく、進行も非常に早いため、特に注意が必要です。
この記事では、ボトルカリエスの原因や特徴、そしてすぐにできる予防法まで、解説していきます。


▶虫歯の初期症状については、こちらのコラムをご覧ください。
虫歯の初期症状と見つけ方:目視で分かるサインとは



「ボトルカリエス」とは?

ボトルカリエスとは、哺乳瓶や授乳によって引き起こされる乳児の虫歯のことです。正式には「哺乳瓶う蝕(ほにゅうびんうしょく)」と呼ばれ、1〜2歳前後の乳幼児に見られる症状です。
通常の虫歯とは少し異なり、生えたばかりの上の前歯を中心に、急速に広がる特徴を持っています。



ボトルカリエスになる原因

では、どんな生活習慣がボトルカリエスのリスクを高めるのでしょうか? 虫歯と聞くと「甘いものの摂りすぎ」が原因と考える方も多いかもしれませんが、ボトルカリエスは単に甘いものの過剰摂取だけで発生する虫歯ではありません。

ボトルカリエスは、ミルクや母乳に含まれる糖分が長時間にわたって口内、特に歯の表面に滞留するために起こる虫歯とされています。
例えば夜中にミルクや母乳を与えて赤ちゃんを寝かしつけることは、多くのママやパパが経験しているでしょう。しかし、眠りながら飲んだミルクや母乳は、赤ちゃんの口の中にとどまり、歯の表面に糖分を付着させることにより、虫歯のリスクを高めてしまいます。

また、1日に何度も甘い飲み物やミルクを与えていると、口の中の糖分滞在時間が長くなり、虫歯菌が活発に働くチャンスが増えます。本来であれば、食事と食事の間は唾液の働きにより口の中は自然にきれいに保たれていますが、間食やダラダラ飲みが続くことでこの自浄作用が間に合わなくなってしまいます。このことも、ボトルカリエスのリスクを高める要因の一つです。

このように飲み物の飲み方やタイミング、飲む頻度といった上記の生活習慣が影響しボトルカリエスが発生します。




ボトルカリエスの特徴と初期症状

ボトルカリエスは進行が早いため、早期発見・早期対策が大切です。ここでは、ボトルカリエスの特徴と初期症状について解説します。


上前歯を中心に発生する

ボトルカリエスが最も多く見られるのは、上の前歯(中切歯・側切歯)です。これは、哺乳瓶や乳首の角度の影響で、飲み物が上前歯に長時間触れやすいためです。
一方で、下の歯や奥歯は比較的影響を受けにくいため、上の歯だけ異変が見られる場合にはボトルカリエスを疑ってみましょう。


歯の変色や形が変わる

ボトルカリエスの初期段階では、歯の表面に白っぽい斑点や濁りが現れることがあります。これは「脱灰(だっかい)」と呼ばれる現象で、歯の表面からカルシウムやミネラル分が溶け出しているサインです。

見逃して放置すると、白い部分が茶色〜黒色へと変色し、やがて表面がザラザラしたり、欠けたり、穴が開いたりすることもあります。


進行が早い

乳歯は大人の歯に比べてエナメル質や象牙質の厚みが半分程で、エナメル質はわずか1〜1.5ミリ程度、象牙質は0.7ミリ程度しかありません。そのため、歯の表面がわずかに溶け始めた段階でも、内部に虫歯菌が一気に侵入しやすい構造になっています。
また、乳歯の象牙質は柔らかく、虫歯菌の酸による溶解(脱灰)が急速に進みます。

このため、大人の虫歯であれば数か月かけてゆっくり進行するところ、乳歯の場合は1〜2か月の放置で急激に悪化してしまうことも珍しくありません。




ボトルカリエスを予防するには

日々のちょっとした工夫で、赤ちゃんの大切な歯をボトルカリエスから守ることができます。ここからは、すぐに取り入れられる予防方法を紹介します。


飲み方を改善する

ある程度歯が生えてきたら、夜間の授乳はできるだけ控えるようにしましょう。寝かしつけ時のぐずりには、徐々に白湯や水を与えるなどの工夫も大切です。夜間の飲み物を糖分を含まないものに切り替えるだけでも、虫歯リスクはぐっと下がります。


離乳後はコップ飲みに切り替える

1歳~1歳半頃を目安に、コップ飲みへの移行を進めましょう。飲み物をダラダラと飲み続けない習慣づくりを意識することが大切です。
また、哺乳瓶を長期間使い続けると、口腔機能(噛む・飲み込む・話す力)の発達に悪影響を及ぼすこともあるため、コップ飲みへの移行を進めながら哺乳瓶を卒業できるように検討してみてください。


甘い食べ物、飲み物を控える

間食には、おにぎりや野菜スティックなど、甘くないものを選びましょう。飲み物も、基本はお茶かお水など、糖分の含まれない飲み物を選ぶこともおすすめです。ジュースや乳酸菌飲料、加糖されたベビーミルクなどは毎日与えず、ご褒美的にたまに楽しむ程度にとどめると安心です。


歯磨きを習慣にする

赤ちゃんの歯が生えたら、すぐに歯のケアをスタートしましょう。最初はガーゼで優しく拭って汚れを取り除き、1歳を過ぎたら小さな歯ブラシにチャレンジします。
歯磨きを嫌がる場合も無理せず、遊び感覚で続けていくことが大切です。毎日の習慣にすることで、自然に受け入れてくれるようになります。


定期検診・フッ素塗布を行う

小児歯科では、赤ちゃんの歯の状態チェックに加えて、フッ素塗布による虫歯予防も受けられます。フッ素は、歯の表面を強化して虫歯に負けにくくする成分です。フッ素で表面を補強することで、酸に溶けにくい丈夫な歯を育てるサポートができます。
3〜4か月に一度の定期検診を習慣にし、歯のチェックとフッ素ケアを受けると、異変にも気が付きやすいでしょう。



▶赤ちゃんの歯が生え始めた時のケア方法については、こちらのコラムをご覧ください。
赤ちゃんの歯が生えはじめた時のケア方法と歯みがきのポイント




不安な時は小児歯科へ!早期発見が大切

赤ちゃんの前歯に白っぽいシミや違和感を見つけたら、迷わず小児歯科を受診しましょう。虫歯は自然に治ることはありませんが、初期段階で発見できれば、簡単なケアだけで進行を止められる可能性が高まります。

また、歯科医のチェックを受けることで、気をつけたいポイントや家庭でのケア方法も教えてもらえます。異変には早めに対応し、赤ちゃんの歯の健康を守りましょう。



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筆者:seeker編集部

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