1. トップ  > 
  2. コラム一覧  > 
  3. コラム>予防・メインテナンス > 
  4. 舌の汚れが気になる…汚れの原因や治し方が知りたい

コラム>予防・メインテナンス

2021/12/16

舌の汚れが気になる…汚れの原因や治し方が知りたい

普段歯の汚れを気にして歯みがきをすると思いますが、舌も汚れていることをご存じですか?実は舌は口臭の原因にもなる部位で、歯同様にきれいにする必要があります。清潔なお口を維持するためにも、どうして舌が汚れるのか、どうしたらきれいになるのかを知っておきましょう。


舌の汚れの正体とは

まず大きく口を開けて、自分の舌を見てみましょう。白いカスがこびりついたような汚れはありませんか?この汚れは、舌苔(ぜったい)と呼ばれ、舌乳頭(ぜつにゅうとう)という細かいデコボコの中に食べカスや細菌、古くなって剥がれた口腔内の粘膜が堆積し、白く汚れてみえます。

急な治療を要する訳ではありませんが、取り除かないままでいると味覚障害などの病気や口臭の原因になることがあります。ではどうして舌苔が付着するのでしょう。次章で舌が汚れる原因を解説します。




舌が汚れる5つの原因


口呼吸による乾燥

口呼吸が習慣化するとお口の中は乾燥し、細菌が増殖しやすく舌苔が付きやすい環境になります。また、乾燥した舌苔は簡単には落とせません。



唾液の分泌不足

唾液は食べカスを洗い流す自浄作用や、細菌の働きを抑制する殺菌作用を持っています。唾液が適切な量分泌されていないと、食べカスや細菌が洗い流されず舌に付着し、舌苔になってしまいます。

加齢や病気、しっかり噛んで食べる習慣がない人も唾液の分泌量が減ってしまうので、舌が汚れやすくなります。




舌の形や位置

舌の形には個人差がありますが、形によって汚れが溜まりやすい人がいます。特に溝状舌(こうじょうぜつ)と呼ばれる溝のある舌や表面のデコボコが大きな舌を持つ人は、舌苔が付きやすいとされています。

また、舌の位置も舌の汚れに関係しています。通常、舌はブラッシングをしなくとも上アゴと舌がくっつく摩擦によって汚れが自然に落とされますが、受け口のように舌の位置が低く上アゴと接しにくいお口の人は、舌の汚れが溜まりやすい傾向にあります。



抗生物質

抗生物質やステロイド剤を服用していると、舌苔が付くケースがあります。中には抗生物質を長い間服用し続けていることでお口の中の常在菌に影響を及ぼし、黒い舌苔が付くこともあります。



クリーニング不足

歯と同じように、舌も日常的に食べ物に触れるため、クリーニングをしないと食べカスや細菌が付着します。適切な方法で、舌もクリーニングを行いましょう。舌苔は残念ながら、うがいだけでは取り除くことはできません。



舌の汚れをきれいにする方法


ブラッシング

ブラッシングはお口のケアの基本です。舌ケアに特化した専用ブラシを使用するのもいいでしょう。睡眠時は唾液の分泌量が減り舌苔の量が増えているため、起床時に行うことをおすすめします。

ブラッシングをする際は毛先のやわらかな歯ブラシを使い、舌の根元から手前方向に動かしましょう。手前から舌の根元方向に動かしたり前後に動かしたりすると、舌苔の細菌を喉の奥に押し込んでしまう恐れがあるため、注意が必要です。

また、強いブラッシングはデリケートな舌を傷つけるため、優しくなでるように行いましょう。強くみがいてしまい舌が傷ついてしまうと、さらに舌苔が付着しやすくなってしまいます。



マウスウォッシュやデンタルリンス

マウスウォッシュやデンタルリンスを使用すると食べカスや細菌を洗い流すことができます。特に、寝ている間は唾液の分泌が減りお口の中の自浄作用が低下するため、就寝前に使用するのが効果的です。



鼻呼吸

乾燥したお口の中は細菌が繁殖しやすいため、意識的に鼻呼吸をして乾燥を防ぎましょう。寝ている時、無意識に口呼吸をしてしまう人は、マスクを着用するとお口の乾燥が防げます。



唾液の分泌を促す

よく噛んで食事すると唾液の分泌が促されます。唾液の抗菌作用によってお口の中がきれいになり、舌苔の予防につながります。



清潔な舌を保つには

日常的なケアや習慣の見直しのほかにも、歯科医院での定期的なクリーニングを受け、舌の清潔を維持することができます。歯科医院では専用の薬液とブラシを使用し、丁寧にクリーニングを行っています。痛みはほとんどありません。

舌のケアは口臭を予防するだけでなく、細菌が唾液や食べ物と一緒に気道や肺に入ってしまう誤嚥性肺炎のリスクも軽減させます。汚れの度合いに応じてホームケアや歯科医院を受診し、舌ケアを行いましょう。



しかしながら、舌をきれいに保ちたいといえど、舌をみがきすぎてしまうと粘膜や味を感じる味蕾を傷つけて、味覚障害を引き起こすこともあります。つまり、舌苔が付きすぎると口臭や体の不調の元になるものの、舌の保護をするために舌苔は必要なのです。

舌の状態は体調によって日々変化するため、観察して自分の舌の状態を知ることから始めましょう。その上で適度な舌のケアを心がけ、清潔な舌、お口をキープしたいですね。



→予防・メインテナンスが得意な歯科医院選びはこちらから



筆者:seeker編集部

人気記事ランキング

予防・メインテナンスランキング

人気記事ランキング

予防・メンテナンスが得意な歯科医院

こちらもcheck!