1. トップ  > 
  2. コラム一覧  > 
  3. コラム>入れ歯・インプラント・ブリッジ > 
  4. タバコがインプラントに与える悪影響

コラム>入れ歯・インプラント・ブリッジ

2022/02/15

タバコがインプラントに与える悪影響

タバコは健康への害が大きいということは広く知られていますが、インプラントに対してもさまざまな悪影響があることが判っています。インプラントを入れた後に喫煙を続けると起こりえるデメリットを見ていきましょう。


インプラントを入れたら禁煙をおすすめ

先に結論を述べると、インプラントの手術前、及びインプラントを入れたあとは禁煙を強くおすすめします。インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込む治療です。安全性の高い治療ではありますが、

メインテナンスを怠ったり過度の負荷を与えたりすると口内トラブルが起こったり、インプラントの寿命が短くなったりします。
そしてタバコに含まれるニコチンを始めとしたさまざまな有害物質はインプラントにも大きな負担となります。



インプラントの周辺の歯茎や顎の骨にトラブルが起こると、最悪の場合インプラントの除去をしなければならなくなる恐れがあります。せっかく時間とお金を掛けて入れるインプラントですから、長く使いたいですよね。インプラントを長持ちさせるためにも、インプラントを入れたら禁煙に取り組んでみてください。



タバコが及ぼす影響


タバコの悪影響1:歯周病

インプラントは天然歯に比べて抵抗力が低く、一度歯周病になると症状が急速に悪化する可能性があります。インプラントを入れたあとは丁寧なブラッシングや歯科医院での定期的なメインテナンスを行い、歯周病を予防する必要があります。

しかし、タバコは歯周病に悪影響を与えることが判っています。タバコには血管収縮や血流阻害などの作用があるため、歯茎の血行も悪くなり、歯茎や顎の骨へ酸素や栄養が充分に行きわたらなくなるためです。



また、唾液の分泌量も抑えられてしまい、歯垢が歯や歯茎にこびりつきやすくなり、歯石もつきやすくなります。タバコによる免疫力低下も懸念材料のひとつです。歯周病は細菌によって引き起こされる症状のため、身体の免疫力が高ければ高いほど細菌に対して抵抗する力が強くなり、症状悪化を抑えられます。しかし喫煙すると身体の免疫力を下げてしまい、歯周病の進行を食い止めることが難しくなってしまうのです。



タバコの悪影響2:インプラントの定着阻害

患者さんに対してインプラント手術の2週間~1週間前程度から禁煙を指示する歯科医師がほとんどです。インプラント手術後も同程度の期間は禁煙となります。禁煙が指示されるのは、タバコに含まれるニコチンやタール、一酸化炭素などが、骨の代謝を阻害する恐れがあるためです。骨の代謝が悪くなるとインプラントの定着が阻害されかねません。



またタバコを吸うことで血流が悪くなり、術後の傷口の治りが非喫煙者よりも非常に遅くなります。インプラントは顎の骨にしっかりと定着してこそ本来の力を発揮します。インプラントの定着が阻害されないよう、手術前後の禁煙指示は必ず守るようにしましょう。



タバコの悪影響3:感染症のリスクが増える

先に書いたように、インプラントには天然歯よりも抵抗力が低いというデメリットがあります。インプラントの周辺の歯茎に細菌が付着し、炎症を起こした状態をインプラント周囲炎と言います。インプラントを入れて3年以上経過した患者さんの40%近くがインプラント周囲炎を起こしてしまうという調査もあります。

インプラント周囲炎は歯周病とよく似た経過をたどります。初期段階は歯茎の炎症が起こり、やがて進行するにつれて顎の骨を溶かしてしまいます。結果としてインプラントのグラつきや脱落が引き起こされ、インプラントの寿命が短くなりかねません。喫煙は歯周病リスクを高めますが、同じ理由でインプラント歯周炎リスクも高めます。



口内だけでなく全身の健康のためにも禁煙を

歯科医師によっては、ヘビースモーカーの患者さんにはインプラント手術を勧めないこともあります。それほどまでに、タバコはインプラントに悪影響を及ぼすということです。

インプラントを検討すると歯科医師から完全禁煙を勧められることがほとんどです。タバコは身体に悪いと思いながらも辞められなかった人も少なくないのではないでしょうか。そんな方も、インプラント手術を良い機会としてぜひ禁煙に取り組んでみてはいかがですか。



→インプラントの治療が得意な歯科医院選びはこちらから



筆者:seeker編集部

人気記事ランキング

入れ歯・インプラント・ブリッジランキング

人気記事ランキング

抜けてしまった歯の治療が得意な歯科医院

こちらもcheck!