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2024/09/26

差し歯ってどんな治療なの? 種類や他の治療方法との違い、メリット・デメリットを紹介

歯が欠けたり、虫歯で歯の大部分が失われたりしたとき、元の状態に近づける方法として「差し歯」があります。今回は、差し歯の種類や他の治療法との違い、メリット・デメリットについて詳しく解説します。



差し歯とは

差し歯は、歯を損傷したときに行う治療法の一つですが、実際にどのようなものなのか詳しく知らない方も多いかもしれません。ここでは、差し歯の基本的な概念や差し歯が必要となる状況、治療の流れについて説明します。


差し歯はどんな治療?

差し歯は、損傷した歯の歯根に「コア」と呼ばれる心棒を差し込み、その上に歯の形をした人工の被せ物を装着し、歯の形と機能を回復させる治療です。


差し歯が必要となる状況

差し歯が必要となる主な状況には、以下のようなものがあります。

  • 大きな虫歯で歯の大部分が失われた場合
  • 歯が欠けたり割れたりした場合
  • 根管治療後の歯を保護する必要がある場合
  • ブリッジの支えとして使う場合
  • 差し歯の治療を行うには、元の歯の歯根が残っていなければなりません。歯科医師が歯や歯根の状況などを確認し、差し歯が適切かどうかを判断します。


    基本的な治療手順

    差し歯の基本的な治療手順は次のとおりです。

    1. 1.歯科医師が診察し、検査をしたうえで治療の計画を立てる
    2. 2.必要な治療を行った後、残存歯を削って差し歯を装着できる形に整える
    3. 3.歯の型取りを行い、歯科技工士が人工の歯冠を作製する
    4. 4.完成した差し歯を取り付け、かみ合わせの調整をする
    5. 5.定期的にメンテナンスを行う

    元の歯の状態にもよりますが、上記の手順1~4までの治療期間は1~2か月くらいが一般的です。



    差し歯の種類

    差し歯には、保険適用のものと保険適用外(自費診療)のものがあります。それぞれどのような特徴があるのか、見ていきましょう。


    保険適用の差し歯

    保険適用の差し歯治療は、1〜3割の自己負担で済みます。以下の素材の差し歯であれば保険適用になることが多いですが、詳しくはかかりつけの歯科医院で確認してみてくださいね。

  • 銀歯:強度は高いが、目立ちやすい
  • 硬質レジンジャケット冠:白いので目立ちにくいが、耐久性がやや劣る
  • 硬質レジン前装冠:金属のフレームの表面に白いプラスチックを貼り付けたもので、目立ちにくいが金属アレルギーの方は使用できない
  • CAD/CAM冠:コンピューター設計で作られる。高強度のレジン製のため、目立ちにくくある程度の耐久性がある

  • 自費診療の差し歯

    自費診療の差し歯治療は、全額自己負担となりますが、より高品質な材料や技術を用いることができます。自費診療の差し歯の主な種類は、以下のとおりです。

  • ジルコニアクラウン:高強度のジルコニアを使用し、セラミックで覆ったもの。耐久性があり、審美性も高い
  • オールセラミッククラウン:土台から全てセラミックを使用。審美性があるため前歯に使用することが多い
  • メタルボンドクラウン:金属フレームにセラミックを焼き付けたもので、審美性と強度を兼ね備える
  • ゴールドクラウン:金合金を使用し、耐久性に優れ金属アレルギーを起こしにくいが、金色で目立つ
  • ハイブリッドセラミッククラウン:セラミックとレジンを混ぜた材料を使用。審美性と強度が期待でき、自由診療の差し歯の中でも比較的安め
  • それぞれの素材にメリットやデメリットがあるため、歯科医師と相談し個々の状況に応じて選択することが重要です。また、治療費は保険適用の差し歯よりも高額になります。歯科医院によって料金設定が異なる点に注意しましょう。



    差し歯と他の歯科治療との違い

    差し歯以外にも、失った歯の機能を回復する方法はいくつかあります。ここでは、差し歯と他の歯科治療との違いを解説します。


    差し歯とインプラントの違い

    差し歯は元々の歯の歯根を土台としますが、インプラントは人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着します。

    元の歯が完全に失われた場合、差し歯にすることはできませんが、インプラント装着は可能です。しかし、手術が必要で治療期間も長くなります。


    ▶インプラントについては、次のコラムもご覧ください
    インプラントってどんな治療なの?治療を検討するときのポイントも解説


    差し歯とブリッジの違い

    差し歯は1本の歯のみを修復するのに対し、ブリッジは複数の歯にまたがって欠損部分を補う治療法です。

    ブリッジは欠損した歯の両隣の健康な歯を支えとして使用し、その間に人工の歯を固定します。隣接する健康な歯を削る必要があるため、将来的に歯の健康に影響を及ぼす可能性があります。


    ▶ブリッジについては、次のコラムもご覧ください。
    ブリッジとは?メリット・デメリットと平均寿命、再治療の目安を解説


    差し歯と部分入れ歯の違い

    差し歯が歯根に固定する治療方法であるのに対し、部分入れ歯は取り外し可能な治療方法です。

    差し歯は固定されているため、より自然な感覚が得られやすいという特徴があります。一方部分入れ歯には、広範囲の欠損に対応できる利点があります。


    ▶部分入れ歯については、次のコラムもご覧ください。
    入れ歯にも種類がある!気になる審美性や値段を解説



    差し歯のメリットとデメリット

    差し歯を検討する際に知っておくべき、メリットとデメリットについて解説します。


    メリット

    差し歯のメリットには、以下のようなものがあります。

  • 比較的短期間で治療が完了する
  • 素材によっては天然の歯と見分けがつきにくく、自然な外観が得られる
  • 保険適用か、自費診療かを選択できる
  • インプラントのように手術を必要としないため治療期間が短い、そのうえ個人の状況に応じて保険適用の治療にするか自費診療にするかを選べるのは嬉しいですね。


    デメリット

    一方で、差し歯にはいくつかのデメリットもあります。

  • 素材により耐久性や審美性に問題がある
  • アレルギーのリスクがある
  • 歯根の状態によっては装着できないことがある
  • これらのデメリットを考慮し、個々の状況に応じて歯科医師と相談しながら、最適な治療法を選択しましょう



    まとめ

    今回は、差し歯の治療法や種類、他の治療法との違い、メリット・デメリットについて解説しました。差し歯は保険適用と自費診療の選択肢があり、それぞれの状況や希望に応じて選ぶことが可能です。

    他の治療法と比較しても、それぞれにメリットとデメリットがあります。差し歯の治療を検討する際は、信頼できる歯科医院で詳しい説明を受け、自分に最適な選択をすることをおすすめします。



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    筆者:seeker編集部

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