コラム>予防・メインテナンス
2022/04/07
気になる点に合わせて選ぼう 歯科クリーニングの種類と特徴
.jpg)
定期的に歯科でクリーニングを受けると虫歯予防につながります。歯科クリーニングとひとくちに言っても、さまざまな種類があることをご存知ですか。クリーニングの種類ごとにそれぞれ特徴があります。自分の気になる点などに合わせて選ぶのがおすすめです。
目次
歯科クリーニングの種類1:スケーリング
歯科クリーニングのなかでもポピュラーな施術がスケーリングです。スケーリングのメリットは虫歯や歯周病予防になる点と保険が適応される点です。スケーリングとは歯石除去のことを指します。 実際には歯石だけでなく歯の表面に付着したプラークや表面的な着色汚れも取り除くことがほとんどです。歯石は家庭でのブラッシングでは取ることができません。歯石がついてしまったら、歯科医院でスケーリングをする必要があります。スケーリングにはスケーラーと呼ばれる器材を用い、どの器材を用いるかでさらに細かい種類に分けることができます。

手用スケーラー
手用スケーラーは先端が針状になっている手動の器具のことです。この器具を用いて手や指の力で歯石を取り除いていきます。機械を用いないため、細かい部分の施術に向いています。
超音波スケーラー
先端から超音波を発する超音波スケーラーという機材を用い、細かな振動を利用して歯石を破壊して取り除く施術です。広い範囲の歯石除去を効率的に行うことができます。手用スケーラーと超音波スケーラーのいずれにしても、スケーリングではほとんど痛みはありません。 ただし、超音波スケーラーでは超音波と同時に水を歯にかけるため、知覚過敏などがあると染みるような感覚になる人もいます。また、歯石を取ったあとに出血が見られることもあります。出血はスケーリング中に歯茎が傷つけられたなどではなく、歯石が付着していたために歯茎が歯肉炎になり、ちょっとした刺激で出血しやすくなっていたことが原因と考えられます。多くの場合、出血はすぐに止まります。どうしても恐怖感が拭えないという人はスケーリングを行う前に歯科医師や歯科衛生士に相談してみてくださいね。
歯科クリーニングの種類2:エアフロー
エアフローと呼ばれる歯科専用の機械を使って、特殊なパウダーとジェット水流を歯に向けて噴射するクリーニング法です。着色汚れやステインを除去する効果が高いという特徴があるため、審美目的のクリーニングで多く用いられています。ホワイトニング効果の維持や、口臭予防に特におすすめできる施術です。 エアフローは自由診療の施術となるため、費用は歯科医院によって異なります。また、水を噴射して歯に当てるため知覚過敏や歯周病があると施術ができないこともあります。
歯科クリーニングの種類3:PMTC
PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略称です。直訳するとスケーリング(歯石除去)と歯科にしかない機械での洗浄・研磨を行うクリーニングということになります。特殊な機械を使ってプラークやバイオフィルムを剥がしとる手法です。 また、PMTCではクリーニング後にフッ素を塗布する歯科医院もあります。綺麗になった歯にフッ素を塗るので、よりフッ素の虫歯予防効果が高まります。PMTCは保険適応としている歯科医院もあれば、自由診療扱いとなる歯科医院もあります。スケーリングだけでなくPMTCをしたいという時にはその歯科医院ではPMTCが保険適応なのか、自由診療なのかを確認してから行うようにしましょう。

着色や黄ばみが気になる時にはエアフローもおすすめ
歯科クリーニングのうちスケーリングとPMTCは、歯石やプラーク、バイオフィルムなど口内の汚れを取り除くことを目的としています。対してエアフローは着色汚れやステインを取り除くことができる施術です。 つまり、歯の着色や黄ばみが気になるときにはエアフローが向いているといえます。ホワイトニングと違って歯自体の色を白くするものではありませんが、着色汚れやステインを取り除くだけでも施術前より歯がスッキリ綺麗な色味になることがほとんどです。
歯科クリーニングの際には歯磨き指導も合わせてお願いしよう
毎日正しいブラッシングをしたうえで、定期的に歯科クリーニングを行うと虫歯をしっかりと予防する効果が上がります。いずれの歯科クリーニングでも、歯科クリーニングだけで虫歯を完全に防げるというものではありません。だからこそ、歯科クリーニングの際には歯科医師や歯科衛生士に歯磨き指導をお願いして、正しいブラッシングを身につけるようにしましょう。

筆者:seeker編集部