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2022/09/01

丈夫な歯を作ろう!子供のために今すぐできること

「子供の歯を丈夫にしてあげたい」と、成長期の子供をもつ親なら誰もが思いますよね。歯の健康状態は、普段の食生活や、何気ない習慣によって大きく左右されます。そこで今回は、子供の歯を丈夫にするために普段の生活の中で実践できることや、気を付けるべきポイントを紹介していきます。


食べ物で歯を丈夫にできる?

「丈夫な歯」というと、虫歯になりにくい歯を想像する方が多いのではないでしょうか。歯は筋肉のように鍛えて強くすることはできませんが、普段の食事から栄養素をバランスよく摂取することが、虫歯に強い丈夫な歯を作ることに繋がっていきます。




子供の歯を丈夫にする食べ物と栄養素

丈夫な歯を作るためには、子供が小さなうちから歯や骨の基になる栄養素を多く含んだ食品をしっかり摂取することが大切です。必要とされている栄養素を知っておきましょう。



カルシウム

カルシウムは歯の石灰化を助ける、歯の成長に欠かせない栄養素です。乳製品や大豆製品、小魚、ひじきなどに多く含まれています。



タンパク質

歯の土台となる歯肉を作るのに必要な栄養素であるタンパク質。肉、魚、卵、牛乳などに多く含まれています。



リン

米、豚肉、牛肉などに多く含まれているリンは、歯の再石灰化を助け、歯を強くしてくれます。



マグネシウム

歯を支える骨の成分として重要なマグネシウムは、玄米、海藻類、アーモンド、大豆などに多く含まれています。



ビタミン類

ビタミンA
歯の表面を守り、エナメル質を作るビタミンA。ビタミンAを多く含む食材は、豚肉、レバー、にんじん、ほうれん草などです。
ビタミンD
魚類、きくらげなどに多く含まれているビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、丈夫な骨や歯を作ります。
ビタミンC
歯の象牙質を強くするビタミンCはブロッコリー、ピーマン、みかんなどに多く含まれています。



食べ方にも気を付けて


ダラダラ食べには要注意

お口の中は基本的に中性に保たれていますが、食事をすることで酸性に傾きます。歯に付いた歯垢の中に潜む細菌が増殖し、酸を発生させて歯の表面を溶かすためです。この、酸が歯を溶かす現象を「脱灰」と呼びます。脱灰によりミネラル成分が溶かされてしまっても、しばらくすると唾液の働きで徐々に中和され、カルシウムは歯に戻っていきます。この現象を再石灰化といいます。再石灰化されるまでかかる時間は、約20分~1時間といわれています。

間食の回数が多い食生活をしていると脱灰の時間ばかりかかり、再石灰化の時間が短くなるため、虫歯になりやすい歯を作り出してしまうのです。特に、糖分の多いものを長い時間口に入れていると、虫歯になるリスクが高くなるため注意が必要です。




よく噛んで食べよう

丈夫な歯を作るためには、よく噛むことも大切です。 よく噛むことで顎の成長が促進され、噛み合わせや歯並びの良さにも繋がります。

また、よく噛んで食事をすることで唾液が多く分泌され、お口の中が綺麗な状態に保たれます。 根菜類や乾物、魚介類といった、しっかり噛まなければいけない食材を積極的に取り入れましょう。噛む習慣が身に付き、子供の丈夫な歯を作ることに繋がります。

逆に、柔らかいものばかり食べていると、顎が十分に発達せず、将来の生活習慣病や肥満のリスクも高まるため注意が必要です。



食器の共有や口うつしは厳禁

生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、虫歯菌は存在しません。虫歯菌は硬い歯に生息するため、歯がない赤ちゃんのお口の中にはいないのです。虫歯菌は、基本的には家族から感染することがほとんどです。虫歯菌を保有する家族や周りの人が、食べ物を口うつしで与えたり、箸やスプーンなどを共有することで、虫歯菌がうつります。

「感染の窓」と呼ばれる歯の生え始めの頃から歯が生えそろうまでの期間は、特に虫歯菌に感染しやすいため注意が必要です。「お箸やスプーンの共有はしない」「食べ物の口うつしや噛み与えをしない」といった対策をし、虫歯菌が口に入る機会を極力減らすよう心がけることが大切です。



食後の歯磨きを忘れずに

食後の歯磨きには、虫歯の原因となる細菌をたくさん含んでいる歯垢を取り除き、歯垢の元となる糖質がお口の中に残らないようにする目的があります。食後に歯を磨かないとお口の中の酸化が進み、歯が溶け出す脱灰が始まってしまいます。食後やおやつの後は、できるだけ早めに歯磨きをするようにしましょう。日中、外出先などで歯磨きができない場合は、お茶や水でうがいをするだけでも効果的です。




家族みんなで健康な歯を維持しよう

歯の成長過程にある子供の時期の食生活や習慣は、大人になってからの歯の健康にも大きな影響をおよぼします。

子供の頃から規則正しい食生活や生活習慣を身につけさせることは、親の役目の一つです。まずは親が手本となり、子供の頃から口内環境を整え予防の習慣を身に付けさせることが大切です。乳歯から永久歯に生え変わる時期にお口の中に関心を持つことで、大人になってからも健康な歯を維持していけるようになります。



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筆者:seeker編集部

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