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2023/04/04

災害時の歯磨きが大切な理由とは?歯磨きのコツと用意しておきたいグッズを紹介

災害時は生き延びることを優先にするため、口腔内の衛生状態にまで気が回らないものです。しかし健康状態を良好に保つためには、災害時も普段と変わらず歯磨きをしっかり行い、口の中の衛生状態を保つことが大切です。

今回は、災害時の歯磨きが大切な理由を解説するとともに、災害時の歯磨きのコツや用意しておきたいグッズについても見ていきましょう。


災害時に歯磨きが大切な理由

災害時は、食べ慣れていない非常食で誤嚥を起こすこともあります。誤嚥とは、食べ物やだ液を飲み込むときに、なんらかの原因でだ液が気管に入ってしまうことです。

口腔内の衛生状態が悪いと、だ液の中の細菌が多くなります。誤嚥によって気管にも細菌が入ってしまうと、呼吸器系の感染症になるリスクが高まってしまいます。

このように災害時の歯磨きは、歯を守るためだけでなく、健康を守るためにも大切なのです。



災害時に用意しておきたい歯磨きグッズ

ここでは、災害時に用意しておきたい歯磨きグッズについて見ていきましょう。



歯磨き粉と歯ブラシ

災害に備えて、旅行用の歯磨きセットを用意しておきましょう。家族の人数分だけ準備しておくと安心です。




コップ

歯磨きをした後に口をすすぐ場合は、コップがあると便利です。コップは、お茶や水を飲んだり炊き出しで使用したりと、災害時のさまざまな場面で役立ちます。歯磨きセットとあわせて用意しておきましょう。



歯磨きシート

歯磨きシートなら水を使わずに口腔内の衛生状態を保てます。災害時は、上下水道の復旧が遅れてしまうことがあります。歯磨き後のうがいが難しい場合は、歯磨きシートを持っていると便利です。



マウスウォッシュ

マウスウォッシュは、口をすすぐだけで歯を清潔に保つことができるグッズです。さまざまな種類があり、好みに合わせて辛味やフレーバーを選べます。避難所でも手軽に使用できるためおすすめです。



うがいをしない歯磨き方法も

「イエテボリテクニック」をご存じでしょうか。歯磨き粉に含まれるフッ素を口の中に長く残すためにうがいをしない、または最小限にする歯磨き方法です。災害時は使用できる水が限られています。水を節約するためにイエテボリテクニックを行うのもよいでしょう。


▶うがいをしない歯磨き方法については次のコラムをご覧ください。
歯磨き後にうがいをしなくても良い!?歯磨きの新常識



歯磨き用のグッズがない時の対処法

災害時、前述したような歯磨きセットや歯磨きシートを用意できないこともあるでしょう。ここでは、歯磨き用のグッズがない時の対処法を紹介します。



うがい

歯磨きセットがない時は、うがいの回数を増やすのも1つの方法です。こまめにうがいを行うことで、口腔内の食べかすや細菌を洗い流すことができます。

食後に少量の水やお茶でうがいをした後、ハンカチやティッシュなどを使って歯の汚れをとるのもおすすめです。うがいとセットで行うことで、口腔内の衛生状態を保てるでしょう。




だ液を出す

だ液には口の中をきれいに保つ成分が含まれています。そのため、だ液を分泌しやすくするのも、口腔内の衛生状態を保つのに効果的です。

耳の下や頬、顎の下などをマッサージしたり温めたりするとだ液が出やすくなります。災害時はこまめにマッサージなどを行って、だ液の分泌を促しましょう。



ガムをかむ

ガムをかむこともだ液の分泌を促します。キシリトールが含まれているガムを選ぶと、虫歯予防も期待できるでしょう。

災害時は水分不足やストレスでだ液の分泌量が減り、口腔内が乾燥することがあります。ガムをかむことは口の乾燥を防ぐ効果もあるため、防災グッズとしてガムを用意しておくのもおすすめです。


▶虫歯予防になるお菓子については次のコラムをご覧ください。
虫歯予防になるお菓子がある?歯に良いお菓子・悪いお菓子




水が少ない時の歯磨き方法

使える水が少ない場合でも、約30mlの水を用意できれば歯磨きをすることが可能です。少ない水で歯磨きをする方法について見ていきましょう。


  • 【ステップ1】コップに水30mlを注ぎ、歯ブラシを濡らして歯磨きをします。
  • 【ステップ2】ティッシュやタオルなどで歯ブラシの汚れをふき取りながら歯磨きをします。
  • 【ステップ3】最後にコップの水を2~3回に分けて口に含み、口の中をすすぎます。


マウスウォッシュがあれば、水の代わりに使用しましょう。うがい薬も口腔内の衛生状態を保つのに効果があります。歯磨きをする際には、水以外のものが利用できるか確認すると良いでしょう。



災害時も忘れず歯磨きをしよう

口腔内の衛生状態を保つことは、感染症のリスクや虫歯予防などに効果があります。あらかじめ口腔ケア用の防災グッズを用意しておくと災害時でも安心でしょう。

歯磨きセットなどが用意できなかった場合でも、今回紹介した方法を活用すると、ある程度の口腔ケアができます。災害時でも口腔ケアができるように、防災グッズを用意したり、歯磨きに関する知識を得たりして、もしもの時に備えましょう。



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筆者:seeker編集部

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