正しい歯ブラシのお手入れ方法とその重要性について解説
普段何気なく使っている歯ブラシ。そんな歯ブラシの正しいお手入れ方法を知っていますか?間違ったお手入れをしていると、本来お口の中をきれいにするはずの歯ブラシそのものが、不衛生なものになってしまいます。
今回は、不衛生な歯ブラシを使うことで生じるリスクや、歯ブラシの正しいお手入れ方法について解説していきます。
不衛生な歯ブラシがもたらすリスクとは
歯磨きをした後の歯ブラシには、数千万個以上の細菌が付着していると言われています。歯ブラシの根元部分には、水分やプラーク(歯垢)、細菌のエサとなる食べカスが残りやすいもの。歯磨き後の歯ブラシには、細菌が増殖するための好条件が揃っているのです。
汚れたままの歯ブラシを放置すると、細菌が歯ブラシ上で増殖します。細菌が増殖した歯ブラシを歯磨きに使うと、細菌がそのままお口の中に入ってしまいます。その結果、口腔内に存在する細菌のバランスが崩れ、体調の悪化を招いたり、虫歯や歯周病、口臭などのリスクが上がったりすることもあるのです。

歯ブラシの正しいお手入れ方法
流水でしっかりと洗う
使用後の歯ブラシには、歯磨きで取れた歯垢や食べカスなどの汚れが残ったままになっています。歯ブラシのヘッドを動かしながら、色々な角度から強めの流水を当てて汚れを浮かしましょう。このとき、歯ブラシの毛の中に入り込んだ汚れを取り除くことを意識するのがポイントです。
目に見える食べカスなどが歯ブラシに残っている場合は、優しく擦って取り除くと良いでしょう。
歯ブラシの毛の奥についた歯垢や食べカスを取るには、コップに溜めた水の中でシャカシャカとかき回すように歯ブラシを動かします。その後、流水でしっかりと洗い流しましょう。
根元部分は指を使って揉み洗いをする
特に歯ブラシの根元は毛が密集しているため汚れが落ちにくく、流水だけでは毛の奥に入り込んだ汚れがかき出せないことがあります。食べカスや汚れがないか確認しながら、指でしっかり揉み洗いしましょう。
より清潔にしたい人には除菌がおすすめ
より清潔にしたいなら、コップに重曹小さじ1杯と水100mllを入れ、この中に歯ブラシのヘッド部分を浸けておきましょう。重曹そのものに殺菌効果はありませんが、細菌の数を減らす効果は期待できます。
ドラッグストアなどでは、歯ブラシ専用の除菌剤や除菌器も販売されています。歯ブラシ専用の除菌器の多くは、紫外線によって歯ブラシを除菌する仕組みです。天日干しと同じような効果が期待できるでしょう。
▶歯ブラシの選び方についてはこちらのコラムもご覧ください。
歯ブラシはどんなものがいいの?選び方教えて!
「検診・クリーニングしたい」に対応できる歯科医院を、お住まいのエリアから探せます。
歯ブラシを保管する時のポイント
しっかり乾燥させる
歯ブラシに水分が残っていると、細菌が増殖しやすくなります。
歯ブラシを洗浄した後は、ティッシュや清潔なタオルで水分を拭き取り、乾燥までの時間を短縮させましょう。時間がある場合は、洗浄後にドライヤーの冷風を当てて乾燥させるとより効果的です。
水分を拭き取ったら、風通しの良い場所で歯ブラシのヘッド部分を上向きにして保管すると良いでしょう。
ほこりなどがつかないようキャップをしたり、扉のある洗面台で扉を閉めて保管したりしている場合、濡れたままの状態が長く続くことになり、カビが発生する原因にもなります。
歯ブラシを清潔に保つためには、しっかりと乾燥させて保管することが大切です。
他の歯ブラシと接触させない
保管するときは、歯ブラシのヘッド部分が、他の歯ブラシと触れ合わないように保管しましょう。歯ブラシのヘッド部分が接触してしまうと、乾燥が不十分になったり、目に見えない雑菌が他の歯ブラシから付着してしまったりする可能性があります。
歯ブラシをしっかり洗浄したとしても、保管方法が間違っていると、清潔な状態を保つことはできません。
歯ブラシを保管するグッズなどを使っている場合は、保管グッズも定期的に洗い、清潔にしておくことが大切です。

歯ブラシを交換するタイミング
目安は1か月
歯ブラシの見た目に変化がなくても、毛は劣化していきます。徐々に毛のコシがなくなり、歯垢を除去する効果も低くなってしまうのです。
そうなると、しっかり磨いているにもかかわらず、汚れを落としきれない状態になってしまいます。汚れを落とそうとしてブラッシングの際に力が強くなると、歯や歯茎を傷付けてしまうこともあるでしょう。
たとえ正しいお手入れをしていても、長期間歯ブラシを交換しないのはNGです。同じ歯ブラシを長期間使い続けると、歯ブラシ上で細菌の増殖が進んでしまいます。
機能面・衛生面を考えると、1か月を目安に交換するのがおすすめです。
毛先の広がり
前回歯ブラシを交換したときから1か月たっていなくても、歯ブラシの毛先が広がったら交換したほうが良いでしょう。毛先が広がった状態の歯ブラシでは、いくら丁寧に磨いても歯はきれいになりません。
歯ブラシの毛先が短期間で広がってしまう場合は、ブラッシングの際に力を入れすぎている可能性があります。適度な力で優しくブラッシングをするよう心がけましょう。
▶磨きすぎによる影響についてはこちらのコラムで解説しています。参考にしてみてください。
歯肉に傷?歯の磨きすぎに要注意!

歯ブラシは毎日使うものだからこそ、清潔に保つことがとても大切です。忙しい毎日の中でも、使用後にしっかり洗浄し十分に乾燥させることが、細菌の増殖を抑えることにつながります。また、見た目に変化がなくても歯ブラシは徐々に毛のコシが失われ、プラーク除去効率が低下します。
そのため、1か月を目安に交換するのがおすすめです。風通しの良い場所で保管し、他の歯ブラシと接触させないことも衛生管理のポイントです。日々の積み重ねが、お口の健康維持につながります。
監修者紹介- 日本歯科大学を卒業後、東北大学病院にて臨床研修を行う。その後、一般歯科医院にて10年間勤務し、現在は都内歯科医院に勤務。
- 日本歯周病学会認定医
- 厚生労働省認定臨床研修医指導歯科医
症状とエリアを選ぶと、その治療を得意とする歯科医院が見つかります。
この記事は2026年4月17日に更新しました。
