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2023/05/30
イヤイヤ期の子供の歯磨きが大変!嫌がる理由と対策を紹介
子供のイヤイヤ期は、どんなことでも自分の思い通りにならないと気がすまない時期です。歯磨きにおいても、自分の好きなタイミングで好きなように歯磨きができないことで癇癪を起こし、手が付けられなくなってしまうこともあるでしょう。 とはいえ、イヤイヤ期だからといって子供の歯磨きをないがしろにできないというのが親心ではないでしょうか。今回は、イヤイヤ期の子供が歯磨きを嫌がる理由と対策を紹介します。
イヤイヤ期の子供が歯磨きを嫌がる理由
イヤイヤ期の子供はさまざまな理由で歯磨きを嫌がっています。まずは嫌がっている理由を知ることが大切です。ここでは、イヤイヤ期の子供が歯磨きを嫌がる理由について見ていきましょう。
歯ブラシを口に入れるのが嫌い
歯ブラシのように、チクチク、シャカシャカといった食感を持つ食事やおやつはあまりありません。いつも口の中に入れているものとは異なる感覚です。そのため、歯ブラシを口の中に入れたときの感覚を不快に感じてしまう子供もいるのです。
歯磨きの重要性を理解していない
イヤイヤ期のピークは2歳頃。この年頃の子供の多くは、歯磨きの重要性を理解できていません。そういった子供に歯磨きをさせようとしても、自分がやりたいことを止めてまで、歯磨きをしようとは思わないでしょう。 たとえ歯磨きの重要性を理解していたとしても、イヤイヤ期の子供は自身の心をうまくコントロールできません。歯磨きをしなければいけないことはわかっているけれど、「今は歯磨きをしたくない」と思っている可能性もあります。
歯磨きをするときの雰囲気が怖い
歯磨きを嫌がる子供に、歯磨きをさせるには労力がかかります。虫歯になってほしくないという気持ちが強いほど、怒ったり押さえつけたりしてしまいがちです。 そのため子供に歯磨きをさせるときに、親が怖い顔や疲れた顔をしていることもあるかもしれません。親の真剣な雰囲気が子供にとって恐怖に感じることもあるようです。
イヤイヤ期の子供に歯磨きをさせるには
イヤイヤ期の子供が歯磨きを嫌がるときは、ポジティブな気持ちで歯磨きに取り組めるよう上手に促すのがコツです。ここでは、子供が自分から歯磨きをしたくなる方法についてお伝えします。
歯磨きができたら褒める
誰でも褒められると嬉しいものです。褒められることで「もっと褒められるために頑張りたい」と思う子供も多いでしょう。 自分で歯磨きをしようとしたり前歯を上手に磨けたりしたときなど、少しでも「良いところ」「頑張ったところ」があれば、満面の笑みで褒めるようにしましょう。 「そんなに上手に歯磨きができるなんて、驚いちゃった!!もうすっかり、お姉さん(お兄さん)だね!」と少し大げさに、子供が喜ぶワードを入れて褒めると、イヤイヤ期の子供でも歯磨きが楽しくなるかもしれません。
楽しく歯磨きをする
歯磨きをしている姿を、鏡を使って見せるのもオススメです。「いっぱい歯が生えたね!」「奥歯が生え始めているよ!」と、歯を磨きながら口の中の様子を伝えましょう。 また、歯磨き関連の番組で流れる音楽を歌ったり、DVDやテレビ、YouTubeなどで歯磨きをしている子を見せたりするのもよいでしょう。
人形やおもちゃを使う
イヤイヤ期の子供の場合、気に入っている人形やおもちゃを使って歯磨きを促すのもひとつの方法です。たとえば、お気に入りのぬいぐるみを使って「歯磨きをしよう!」と声をかけてみましょう。 歯磨きができたら「歯がピカピカになったね!」と人形を使って声をかけることで、ごっこ遊びとして歯を磨くことができます。
大人と一緒に歯磨きをする
子供のなかには、大人の行動を真似するのが好きな子もいます。大人の真似が好きな子やお手伝いが好きな子は、大人と一緒に歯磨きをするのもよいでしょう。 大人の真似が好きな子と歯磨きをする場合は、お互い向き合って、大人が歯磨きをする様子を子供に見せてみましょう。上手に真似ができたらしっかり褒めると、歯磨きが楽しくなります。 お手伝いが好きな子は、お互いに歯を磨き合うのがオススメです。子供の歯は大人が、大人の歯は子供が磨くことで、楽しく歯磨きできます。
子供が好きな歯磨き粉や歯ブラシを使う
歯磨きで使う歯磨き粉を、子供自身に選んでもらうのもよいでしょう。お気に入りの歯磨き粉であれば、歯磨き粉を使うために歯磨きをしようと思うかもしれません。 歯磨き粉に使用されるキャラクターや味には、さまざまなものがあります。楽しく歯磨きする様子を一緒に想像しながら選ぶとよいでしょう。 歯ブラシについても、好きなキャラクターを選ぶのが効果的です。あわせて年齢に合った歯ブラシを選ぶことで、硬すぎたりやわらかすぎたりするのを防げます。歯ブラシのチクチク感を嫌がる子供の場合は、やわらかい歯ブラシを選ぶとよいかもしれません。
イヤイヤ期の子供に歯磨きをするときの心構え
イヤイヤ期の子供のなかには、さまざまなことを試しても、それでも歯磨きを嫌がってしまうということもあるでしょう。虫歯にならないか不安になりますが、できる限り怒らず見守るようにしましょう。 ここで、怒ってしまうとより一層歯磨きが嫌いになってしまうかもしれません。イヤイヤ期は永遠に続くものではないので、できる限り子供の気持ちに寄り添い、歯磨きに慣れるまで気長に待ちましょう。十分に歯磨きができない場合は、虫歯になりにくいお菓子を食べさせるのも方法です。
▶虫歯になりにくいお菓子については、次のコラムをご覧ください。 虫歯予防になるお菓子がある?歯に良いお菓子・悪いお菓子
イヤイヤ期の子供が楽しく歯を磨けるように
イヤイヤ期は、なんでもかんでも自分の思うようにならないと納得できない時期です。親は、子供の気持ちに寄り添い、楽しく歯磨きができるよう促すことが大切です。
▶次のコラムでも、歯磨きを楽しむポイントを紹介していますので、チェックしてみてください。 子供が歯磨きを嫌がる!歯磨きを楽しむポイント4つ筆者:seeker編集部