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投稿日:2022/03/22
更新日:2022/03/22
マウスピースの臭いを防ぐ!効果的なお手入れ方法と頻度

マウスピースは歯型に合わせたデコボコした形をしています。そのため、長く使っていると汚れが蓄積します。さらに、お口の中は湿度が高いため臭いの原因となる細菌が発生しやすく、適切なお手入れをしないとマウスピースはすぐに臭くなってしまいます。
毎日使用するマウスピースなので、臭いがあるとストレスになります。マウスピースを清潔に保ち、臭いを防ぐお手入れの方法を覚えておきましょう。
目次
マウスピースが臭くなる原因
マウスピースが臭くなってしまう原因には、お手入れが不足していたり、方法が間違っていたりする可能性があります。正しいお手入れをするには、マウスピースが臭くなる原因を知ることが大切です。マウスピースの臭いの原因には、主に以下の3つが考えられます。
1.食べ残し
食事や間食後、歯を磨かないままマウスピースを装着すると、食べかすがマウスピースに付着し、臭いの元になります。
2.唾液
本来唾液の持っている「自浄作用」によって口臭が抑えられていますが、マウスピースを装着していると自然な唾液の流れが阻害され、自浄作用が働きません。また、唾液に含まれるミネラル成分によって歯石が沈着すると、悪臭を発するようになります。
3.色のついた飲み物
コーヒーや赤ワインなどでマウスピースが着色すると、着色部から菌が繁殖し、臭いの原因となります。

マウスピースを臭いまま使い続けるとどうなる?
汚れたまま臭いマウスピースを使い続けると、むし歯や歯周病、口角炎などお口のトラブルを引き起こすことがあります。
マウスピースについた細菌が原因となってむし歯菌や歯周病菌がお口の中で繁殖したり、唾液が歯や歯茎のすみまで届かずに汚れが洗い流されなかったりし、むし歯や歯周病のリスクが高まります。また、マウスピースを臭いまま使い続けると、口臭の原因菌が繁殖し、悪臭の原因になるでしょう。
では、マウスピースが臭くならないためには、どのようなお手入れができるでしょう。次章から、自宅でできるマウスピースのお手入れ方法と頻度について解説します。
自宅でできるマウスピースのお手入れ方法
マウスピースを長く清潔に使用するためには、適切なお手入れが必要です。日々のケアに加え、週単位・月単位でのメンテナンスを取り入れることで、より衛生的な状態を保てます。
以下に、具体的なお手入れ方法をご紹介します。
▶歯磨き粉選びのポイントは、次のコラムをご覧ください。
目立たずにできる歯列矯正ならマウスピース矯正
【毎日】柔らかい歯ブラシで優しく磨き、洗浄後は完全に乾かす
マウスピースは毎日使用するものだからこそ、適切なケアが欠かせません。使用後は、水かぬるま湯で軽くすすいだ後、柔らかい歯ブラシを使って優しく磨きましょう。この時、歯磨き粉は使用せず、水で洗います。
もしマウスピースの匂いが気になる場合は、中性洗剤を使用するとよいでしょう。
ブラッシング後はしっかり水ですすぎ、ティッシュなどで水分を拭き取ります。マウスピースが濡れたままだと細菌が繁殖しやすくなり、ニオイや変色の原因になります。乾燥した清潔なケースに保管し、通気性の良い場所に置きましょう。

【週1〜2回】専用洗浄剤を使用する
毎日のブラッシングだけでは落としきれない汚れや菌の繁殖を防ぐため、週に1〜2回は専用のマウスピース洗浄剤を使用しましょう。
洗浄剤を溶かした水にマウスピースを浸し、指定された時間、つけておくことで、目に見えない汚れや臭いの原因をしっかり除去できます。
【月1〜2回】超音波洗浄を行う
マウスピースをより衛生的に保つためには、月に1〜2回、超音波洗浄を行うことも有効です。超音波洗浄器を購入すれば、自宅でも簡単にお手入れができます。超音波の振動により、目に見えない細かい汚れや雑菌を効果的に除去できるため、より清潔な状態を維持したい場合は検討してみても良いでしょう。
マウスピースのお手入れ時に注意するポイント
誤った方法でケアを行うと、マウスピースの変形や劣化を早める原因になります。以下のポイントに注意しながら、正しいお手入れを実践しましょう。
研磨剤や硬い歯ブラシを使用しない
マウスピースは柔らかい素材でできているため、歯磨き粉や硬い歯ブラシを使うと傷がついてしまいます。表面に細かい傷ができると、そこに細菌が溜まりやすくなり、清潔に保ちにくくなります。
マウスピースのケアには、必ず研磨剤の入っていない洗浄剤と柔らかい歯ブラシを使用しましょう。力を入れすぎず、優しくブラッシングすることが大切です。
熱いお湯で洗わない
マウスピースは熱に弱く、熱いお湯で洗浄すると変形してしまう可能性があります。形が変わると装着時のフィット感が損なわれ、歯並びやかみ合わせに影響を及ぼすこともあります。
そのため、洗浄時には水かぬるま湯を使用し、熱湯は避けましょう。また、乾燥時も直射日光の当たる場所や高温になる環境を避けることが重要です。
歯科医院で行うマウスピースのお手入れ
定期的に歯科医院に通い、マウスピースの洗浄や消毒をすると、より臭いを防ぐことができるでしょう。前章で紹介したお手入れも、歯科医院で指導を受けることで適切に行うことができます。
マウスピースの素材によっては、推奨しないお手入れ方法を持つケースもあります。事前に確認してからお手入れを行いましょう。

またマウスピースのようなプラスチック製品は、臭いを吸収しやすいので消耗品と考え、時々新しく作り直すこともおすすめです。歯科医院でお手入れをすることで、マウスピースを作り替える適切なタイミングもわかるでしょう。
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筆者:seeker編集部